※1 建物から逃げる熱量(W/K):部位ごとに逃げる熱量の合計
※2 延床面積(m2):吹抜け部分の面積も延床面積に含めます
世の中にある多くのハウスメーカーや工務店、設計事務所。各社がそれぞれに自社の技術を持ち、誇示します。
高気密・高断熱という言葉がありふれてきて、一体何が目的なのかわかりにくくしています。
寒冷地・信州で、冬あたたかく暮らすには、かなり高いレベルで断熱することが不可欠です。おおらかな気持ちで、健康的に暮らすことができるための前提となる技術、それが高断熱高気密住宅です。
一方、そんな室内環境を得るのに、膨大なエネルギーを必要とするのでは面白くありません。低エネルギーで、自然環境に負担をかけない暮らしが理想的であることは言うまでもありません。
断熱の技術は、人々が快適に暮らし、持続可能社会を維持するために、世界中の建築に携わる技術者の誰もが持ち合わせていなければならない基礎知識だと考えています。
設計図に文字で「〇〇断熱材 厚さ=100mm」と記載されている断熱材を「どうやって挿入しているのか?」「途切れることなく、かつ隙間なく、ぴっちりと建物全体をくるんでいるか」「断熱の原理原則を理解した者が工事をしているか」、そして「きちんとそれらを客観的に管理する人がいるか」がとても重要です。
「断熱職人®」は登録商標です。
Q1.0住宅とは、ハイレベルで省エネを実現した高断熱住宅のことです。(一社)新木造技術研究協議会が提唱している省エネ住宅の目指す「燃費半分の家」。国で定めている基準(次世代省エネ基準)でられた住宅の消費エネルギーを半分以下にしようとすると、おおむねQ値=1.0前後になることから、Q1.0(キューワン)住宅と名づけられました。
「次世代省エネルギー基準(一般的な長期優良住宅の省エネ基準)」よりも、 はるかに断熱性能が高く、冬は窓から太陽熱を採り込み、夏は遮熱することで冷暖房エネルギーの消費を従来の半分~1/10以下に抑え、快適に暮らせる住宅をQ1.0住宅と定義しています。
「熱損失係数 Q値」は、数値が小さいほど熱が逃げにくく、省エネ性能が高いと言えます。
省エネ基準を100%とし、燃費55%〜45%を準Q1.0、45%〜35%をQ1.0 LEVEL1、35%〜25%をLEVEL2、25%〜15%をLEVEL3、15%未満をLEVEL4として区分し、当社はLEVEL2(35〜25%)を標準としています。
※1 建物から逃げる熱量(W/K):部位ごとに逃げる熱量の合計
※2 延床面積(m2):吹抜け部分の面積も延床面積に含めます
Q値(W/m2K)は、室内外の温度差が1℃の時、建物全体から1時間に床面積1㎡あたりに逃げ出す熱量のことを指します。
いわば、住宅の「熱の逃げやすさ」を数値化したもので、「快適」「省エネ」「暖かい家」「涼しい家」など主観的に表現されてきた住宅性能を数値で具体的に示すことができ、なぜ住まいの断熱が大切なのかをご理解・ご納得いただきやすくなっています。
当社では、新築住宅全棟Q1.0住宅を標準仕様とし、生涯暮らしていくための資産価値の高い住宅のみを提供しています。
当社では、設計段階で冷暖房エネルギーの燃費計算をしています。
皆さんは車を買うときには燃費を気にされるはず。自動車メーカー各社も燃費を競っていますよね。意外とエネルギーの燃費計算をする設計者は少ないそうですが、車よりもはるかに大きなエネルギーを必要とする住宅ですので、前もって燃費を提示するのが当たり前であると考えています。
(2021年4月より説明が義務化されました)
断熱の力はUa値というモノサシで測ることができます。建物が外に触れている面の1m×1mの部分をくりぬき、ここからいったいどのくらいの熱が逃げているのか、その平均値がUa値です。これをもとに換気による熱の“逃げ”をも考慮したのが前述のQ値になります。
そして、その先にあるのが日射の影響の数値化です。
窓の大きさ、方位、ガラスの種類などを検討し、冷暖房エネルギーの燃費計算していきます。この日射をどう建物にいかすのか、それが近年話題となっている「パッシブハウス」につながっていきます。陽当たり・通風ともに良い立地の場合には、基本設計段階で日射利用を意識した「パッシブハウス」を目指します。
パッシブハウスの設計には、立地条件や方位、窓の大きさやガラス種などの細かい入力を基としたシミュレーションが不可欠です。
長野県は全国的にみても、とても日射が豊富で、太陽エネルギーを活用できる恵まれた地域です。これを活用する手法をパッシブと呼んでおり、美しい四季を感じることができる窓を、ある種の暖房器具として活用しない訳がありません。
弊社の工事の過程をピックアップし、皆様にお伝えしたい情報を厳選しました。