ご存知ですか? 断熱の真実。Session1

新築住宅に望むお施主様の希望「第1位」 暖かい家が欲しい! 70%

「次世代省エネ基準って何? この基準をクリアするかしないかで、どのくらいの差があるの?」
「いろいろなメーカーが、いろいろなことを言っていて良くわからない」
「結局のところ素人には良くわからないので 『お任せします』って言いたくなっちゃうんですよね」
「今時の家はどこに頼んだって暖かいんでしょ。 塩原さん、そんなにリキまなくていいんじゃない?」
「だれだって冬寒い家はいやだよ。うちだって我慢してるんだ。 お金だって相当かかるんでしょ?」
「いろんな断熱材があるけど、何がいちばんいいの?」
「断熱改修って、結局なんやかんやで建て替えるぐらいの費用がかかるんでしょ?」
「断熱って、いったいどれくらい必要なんですか?」
「高気密高断熱って、息苦しくないの? 私は信じてないわよ」
「吹抜け? だめだめ、寒いからぜったいダメ」

断熱のことについて、 これまでたくさんのお客様の声を聴いてきました。誰もが望む冬暖かく夏涼しい暮らしですが、いったいどうすればそんな理想の住まいが手に入るのか誰も明確に教えてはくれません。
木造住宅の営業マンや技術者は、その所属するハウスメーカーの都合が優先し「うちは他社よりも絶対にあったかい」と表現するのみで、新築後のエネルギー消費量については ”知ったこっちゃない”といわんばかりです。
また、既存住宅の改修工事についてもしかりです。それほどたくさんのお金をかけなくても、今よりもずっと快適な暮らしが手に入るのに建て替えを選択してしまう。あるいは建築主自らが、最初からうちは断熱改修などやっても無理、効果ないだろうとあきらめ、決めつけてしまっています。キッチンや浴室などの水廻り改修の際は、 単に壁や床を張り替えたり、器具を入れ替えたりするのですが、実は断熱・耐震性向上の絶好のチャンスなのです。メーカーからはそうした提案も無く、そもそもそうした発想がないのかもしれません。

私も木造住宅専門の設計士の一人ですが、断熱材の 種類や厚みを検討しながら、暖房エネルギーコストの試算を示して、出来るだけ分りやすく消費者の方に工事費を含めてコストパフオーマンスを理解してもらえるよう努めています。時には私の自宅や週去に建てたお客様の家に厳寒期訪問をして、暑くもなく、寒くもない空間を体感いただいています。

設計図に文字で「〇〇断熱材 厚さ=100mm」と記載されている断熱材を、「どうやって挿入しているのか」、「途切れることなく、かつ隙間なく、びっちりと建全体をくるんでいるか」、「断熱の原理原則を理解した者が工事しているか」、「こうすれば暖かくなるが、こうすれば暖かくはならないを理解している者が工事をしているか」、そして「きちんとそれらを客観的に管理する人がいるか」ということがとても重要だと考えています。

誰もが望む”冬暖かく夏涼しい家”を実現できる断熱技術。
憶測と欺瞞に満ちている分野とも受け取れるほど、その断熱技法はいまだ統一性がありません。

断熱職人は、技術者集団です。
手順を理解し、決して手を抜かない真面目な職人です。家を新築する、改修する、当然ですがそこには様々な業種の職人が工事に関係します。それらに適切な指示を与え、確かめ、検証する。関わる職人が断熱に気を使い、お互いがお互いをいい意味で監視する。そんな現場があっても不思議ではありません。断熱技術は、あなたの暮らしの省エネ性、快適性、健康な暮らしに直接かかわる技術です。やり直しも容易ではありません。そこに暮らすお客様には全く見えない部分だけに、正しい知識のもと、確かな施工と検証が行われなくてはなりません。あなたが気付かないところに気づく、そんなプロ集団こそ本物の職人と言えるのではないでしょうか。

セッション1断熱職人の家

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