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床断熱を詳しく解説。

2021.08.28|Q1.0住宅|断熱職人
塩原真貴

 

結婚したの何年前だっけ?

半年ほどの短い”お付き合い”の期間に、その後妻となる彼女から誕生日プレゼントでもらった財布とおさらばすることにしました。

当時は現場監督としての業務が大半でしたから、作業着の尻ポケットに入る二つ折り財布は必然でしたが、外作業を伴う業務ゆえ、その使用環境は劣悪でした。

行方不明が数回、ずぶ濡れが10回以上、圧迫は数知れず。

最近ではマチ切れで、コンビニなんかで小銭ポロリを連発するようになっていたのです。

1年ほど前からスマートフォンでバーコード決済に切り替えましたので、出番は相当減っていました。

亡失しても必ず戻って来てくれ、乾けば復活するそのたくましさに感心させられました。

ありがとうな。

気分一新、またしても二つ折りの財布を注文。何かいいことありますように。

 

上棟から1週間が経ちました。工事は順調に進行しています。

上棟から1週間が経ちました。工事は順調に進行しています。

さて、上棟後1週間が経過した上田市・Fさま邸。

ディプロマット屋根の色はテラコッタ(あか)。

外壁全部が板張りなので、ちょっとかわいい印象になる予感。

現在”鉄”の金額が高騰しており、鋼板基材で石粒がついているディプロマットも例外ではありません。

そして近く太陽光パネルが搭載されることになっています。(ゼロエネ住宅なのです)

根太(ねだ)と呼ばれる床の骨組みに、Rebornでは2”×6

根太(ねだ)と呼ばれる床の骨組みに、Rebornでは2”×6"(ツーバイシックス)を用いています

屋根の下地が終わると、木造軸組み工法(木造在来工法ともいう)の場合、1階の床は外壁をつくってからその後に、というのが通常の手順なのですが、Rebornはまず最初に1階の床をつくる方向に進みます。

これはかなりレアな工法だと自負しています。

この「床組み先行工法」を採っている理由はいろいろあるのですが、

・外壁下地やサッシ取付けなどの大工作業がやり易くなる

・1階の床下から壁の中に風が流入しないようにするための「気流止め」という工程が省略できる

というのが主なメリットです。

デメリットは、

・床下コンクリートが十分に乾かないうちに蓋をしてしまうため、床下での初年度結露がしやすい

・強風を伴う雨が降ると床面が濡れてしまう

などが挙げられます。

 

 

タイベックシート(通常は壁に用いるもの)を端っこ下に取り付けて置く手法をここ最近から採用しています

タイベックシート(通常は壁に用いるもの)を端っこ下に取り付けて置く手法をここ最近から採用しています

Reborn新築の場合、床の断熱材は高性能グラスウール16K品を245㎜詰め込んでいます。

これはなかなかあり得ない厚さ。床の付加断熱を行っているといってよいと思います。

根太(ねだ)ツーバイシックスはH寸法が140㎜。

その下の大引(おおびき)・土台(土台)はH105㎜あり、

その材厚にみっちりグラスウールをはめ込んでいます。

グラスウールには寸法規格というのがありまして、弊社では巾425㎜、厚さ140㎜・105㎜の規格品を採用しています。

グラスウールは綿状で軽いとはいえ重みがありますから、板やシートをつかって落下を防止しています。

この写真は1層目の床付加断熱105㎜を施工した状態です。

落下防止のシートは、床下換気の入口、風流入口を確保するためにも有効です。

 

ごくまれに、このピンク色の部分に乗ってしまい・・・イタタタ泣

ごくまれに、このピンク色の部分に乗ってしまい・・・イタタタ泣

床の断熱材に何を使用するか? 厚みをどうするか?

この問題は各工務店によってまちまちですが、コスパや熱橋(ねっきょう)の少なさで高性能グラスウールに勝るものはなかなかないでしょう。

根太は等間隔に並べて「床の骨」とするんですが、一般的には約30cm間隔で並べるところ、

Rebornでは約45cmと間隔をやや広くとって、できるだけ断熱材がたくさん入る方向で設計されています。

このやり方はよくツーバイフォー住宅(枠組み壁工法)で採用されているようです。

床付加断熱材をナシとし、140㎜のみだけだと床U=0.3。

床1㎡あたりから逃げる熱は約5W増え、年間で約4500円ほど暖房のランニングコスト増となります。

 

もこもこ断熱材はVS.しっかり形状の断熱材。双方を両立させた断熱材はまどこの世にない。

もこもこ断熱材はVS.しっかり形状の断熱材。双方を両立させた断熱材はまどこの世にない。

次に根太の間に140㎜厚の高性能グラスウールを詰めてゆきます。

柱や筋交い(すじかい)があるところは加工が必要ですので、カッターを用いてパズリングします。

この2層断熱でU値は0.167。トリプルガラスがU=0.6前後ですから、3~4倍熱を伝えにくい構成となっています。

よく「床断熱工法だと、床が冷たい」という声を聞きますが、床にこれくらいの断熱性能を持たせると、床の冷えはかなり軽減されますし、不平の声は聞こえてきません。

床断熱工法と基礎断熱工法と、どちらを採用すべきかよく尋ねられますが、

基礎断熱工法を否定しているわけではありませんが、工事費が高くなる割には暖房の燃費が減らないというのが私の見解で、床面の気密をきちんと施工できるのであれば(少々面倒な作業ではありますが)、イニシャルコスト・ランニングコスト共に床断熱工法の方に軍配があがります。

2層構成にすることで、熱橋をできるだけ減らしている。1層目と2層目は敷きならべる方向が直交。

2層構成にすることで、熱橋をできるだけ減らしている。1層目と2層目は敷きならべる方向が直交。

しかしながら、一般的に床の断熱材にグラスウールが用いられないことが多いかと思います。

理由は簡単。十分な断熱性能を確保しようとすると厚さが必要となり、また床下の空間も人が潜ることができるよう35cm程は必要で、その分床高(ゆかだか)が上がってしまうからだと思います。

基礎を高くすることも有り得ますが、基礎工事費が高くなる、リビング等から庭へ出る際に段差が大きくなる、など。

最近では断熱性能が高く、厚さを抑えることができるボード状(発泡スチロール的な)の断熱材がよく用いられています。

スタイロフォームとか、ネオマフォームと呼ばれるものがそれで、寒冷地では最低でも厚さ10cmはほしいところ。

ちなみに、HGW16K245㎜と同じ性能をネオマフォームで行うとすると、ネオマ厚175㎜です。

白いものもあるが、ピンク色だとなぜか暖かく感じるグラスウール。

白いものもあるが、ピンク色だとなぜか暖かく感じるグラスウール。

さて、来週からいよいよ9月になりますね。

コロナの影響は否めず、このままですと完成見学会は開催できそうにありません。

それでもインターネットをつかってライブ配信でやってみようか、

動画だけでもつくって配信しようか、

Zoomをつかってオンラインでやろうか・・・?

断熱性能(温熱環境)や木やしっくいの質感をウリにしている我々地域工務店にとっては、ちょっと考えどころではあります。

長年のお財布にオサラバしますが、家庭崩壊したわけではないので念のため。

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