先日ブログで紹介した「窓、引っ込み思案」に、大きな反響がありました。
「こんなに大変なことだったとは・・・」 とは建築主談。
「どうやってやるのか、大変参考になった。盗みます」 とは、同業他社。
やっぱり外壁よりも窓が引っ込んでいると”カッケー”ですね^^
1月に行ったドイツでは、ほぼ100%の窓が引っ込んでいます。
こちらはフランフォーファー研究所。
日本でいうところの建築研究所にあたる影響力のある研究機関が、外壁や窓まわりの劣化状況を、かなり長いスパンの期間で暴露試験をしている様子。
ここでも窓は当然引っ込んでいました。
日本では、ほぼすべての家で、外壁よりもサッシの方が出ています。
壁材とサッシ枠の隙間は5~10㎜ほど離してコーキングを充填する、というのが一般的な方法。
コーキングは10年程で劣化しますから、将来的にはこれをやり直したり、補修する必要があります。
雪がふる場所では、こんな風に窓台の上に雪が残りますから、劣化対策や防水対策が非常に大切です。
外壁が塗り壁の場合は、とてもすっきり、かつ重厚な印象を与えます。
ドイツでは引違いサッシや網戸はほとんどつけることがないと聞きますから、窓の大きさや取付位置が建物のデザイン上とても重要になってきます。
網戸がない窓は、とてもすっきり見えますね。
網戸をオプションにするハウスメーカーもあるそうですが、ヨーロッパ住宅を起点に発想する建物ならば当然かもしれません。
網戸の網もまた、建物の中では劣化が早い部品です。
リボーン新築物件より~
外壁左官下地の「ラス下」と呼ばれる木材を貼り終えました。
ラス下は「ガラ板」とも呼ばれ、厚さは一般的に12㎜。
これを3cm程度、間をあけながら横方向に、通気胴縁(つうきどうぶち)に対してとめつけます。
昭和の時代には、ガラ板は胴縁(縦方向の角材)にとめることなく、柱に直接打っていました。
通気工法という概念がなかった時代です。
現在では90%以上のハウスメーカー・工務店が、外壁通気工法を採用していると思います。
白い防水シートと外壁材との間を15~30mm程度あけることを通気工法といいます。
万が一壁材の奥に雨水が入っても下の方へ抜ける仕組みです。
また、壁の中で結露を起こさせない役割も併せ持ちます。
窓まわり、上、両サイドにスタイロフォームを貼りました。
窓台には、ACQ加圧注入材の杉。
当然雨や雪にさらされますから、 一般的には木の下地に対して、ガルバリウム鋼板あるいはカラーステンレス鋼板を加工して取りつけます。
しかし防腐処理技術が進んだ現在、できるだけ木をそのまま素材として使うことを念頭に設計していますので、 わたしは”木の窓台”、としています。
木の窓台には2寸勾配(10cmいったら2cm下がる)に傾斜をとり、水が流れ落ちるようにしています。
この水が流れ落ちる先が問題になります。
このままだと水の表面張力によって、裏側に回り込んでしましまいます。
木の先端にスリットを入れました。
ここにL字型のアルミバーを挿入します。 窓台は好みに応じて塗装します。
軒の出が短い家は、この方法はあまりおすすめしません。
リボーンの家は、軒の出が深いため、外壁に雨がかかりにくくなっています。
仕上がりはこんなふうになります。
こうすることで外壁に水が回り込む前に水が下に落ち、 壁に雨シミができにくくなります。
外壁材はプラネット社のクイック&イージーという商品に砂を混ぜて左官仕上げ。
石灰が主成分なので強アルカリ性。カビや藻が発生しにくい素材です。
2017.4.29 Reborn塩原(毒度6.2)
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