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ありがとう夢丸

2019.03.05|設計・デザイン
塩原真貴

「一雨ごとに季節が移ろう」とはよくいったものです。

昨日の雨は春雨か。

例年になく短い冬だったような気がします。

雨はいいですね。ある意味落ち着きます。(花粉もね)

天気予報で雨予報だと、できるだけプラン作成の日にしています。

よくお客さんから「どうやって間取りをつくるのか?」というご質問をいただきます。

そんな時は、「雨の日に、何枚も何枚も」と答えています。

当然敷地を観察した上でプランニングするのですが、まず最初は何といっても駐車スペースからではないでしょうか。

次に予算に見合う建物の大きさや配置、玄関の位置なんかを考えますね。

階段の位置ですか?

いつもずいぶん悩みますね。建物の端っこの方にレイアウトすると、2階で廊下がたくさん必要となります。

結局のところ”ひらめき”みたいなものはあまり出てきません。

ほとんどはこれまでに建てた家や、思考済みの組み合わせ。

奇抜さはないですし、スキップフロアもあまり好みません。

プランニングは建物のプロポーションと間取りでほぼ決まってしまいますが、 平面図ではなかなか表現されない、内装のイメージが実はけっこう大事なところだと思っています。

特に私はもともとログハウスを作ってきましたので、無垢の木をどう室内に出すか、 みたいなことに魅力を感じてこれまで生きてきました。

ログハウスといえば、私が少年時代~青年時代によく読んでいた、「夢丸」という雑誌。

正確には「夢の丸太小屋に暮らす」といいますが、一冊¥1500くらいだったため、少年時代はなかなか買うことが出来ずによく立ち読みしていましたっけ。

 

おそらく少年時代にむさぼるように眺めていたその雑誌を見て、「木をあしらった家で暮らしたい」、という願望が今の私、この仕事につながっているはずです。

残念ながら、本当に残念なことだと思いますが、夢丸の出版社である地球丸さんが先月倒産に追い込まれたそうです。

当然ながら廃刊でしょう。

過去にも現れていっては消えていったログハウスの雑誌。夢丸は唯一残り続けてきた最後の砦だっただけに、本当に悔やまれます。

バブル期を全盛としてきたログハウス文化みたいなものが、縮小こそしつつも綿々と続いては来ていましたが、 これで消えてしまうのではないだろうか、そんな寂しさを感じました。

話は戻って、内装に木を使うことについて。

木質感をどのくらいの割合で室内に盛り込むか、みたいなことだけでなく、 樹種や仕上げ方による質感の違いや色なんかも愉しんでみたい。

これまではクレーム対象として跳ねられてきた松の変色した部分(カビではない)も、これはこれでなかなか良いではないだろうか。節穴や多少の欠け、そんなものも捨てずに使ってゆこうではないか。

経年でもっとオレンジ色に変色したり、何かをぶつけて傷がついたり、 そういうのけっこういいじゃないだろうか。

夢丸魂は、私たちのような木を愛する人間の中に、こうして受け継がれていっている。

中古住宅情報にもこのところログハウスがポツポツ出てきている。しかもなかなか売れない。

そんなログハウスをなんとかリボーンできないだろうか。  

2019.3.5 Reborn塩原    

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