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佐久市Q1.0住宅完成~蓄えた自然の恵みを室内で開放する

2022.03.19|Q1.0住宅|パッシブハウス
塩原真貴

建築主のSさんとの出会いは2020年9月にまで遡ります。

東御市での完成見学会にご来場いただいたのが最初だったかと。

本日、無事お引渡しとなりました。

当時の打合せメモを紐解くと、

・メイスンリヒーター?それとも温水パネル?

・窓はYKKかシャノン。でもほんとは木製がいい

・換気は悩ましい

・カンタくん+ランドリールーム

・背面キッチンでミーレ食器洗

・屋根は低く 何風かはわからん

・書斎✖2部屋

などのメモが並んでいました。

前出の写真のように、一見平屋っぽく見える切妻屋根の軒は出来るだけ低く設計を。

玄関も引き戸で、よ~く写真を見ると分かるんですが、俗にいう玄関ポーチ(アプローチ)は土手になってます。

暗くなりがちな建物中央付近には南向きにハイサイドライトを。

LATENTO太陽集熱(今回は給湯のみ)、メイスンリヒーターの曲がりなし、ストレート煙突。

高窓は電動外ブラインドが装備されています。

 

屋根材はこれまた定番のディプロマット。5寸勾配です。

本日のお引渡しに先立って、昨日動画を撮影しました。

只今編集作業中(笠井ひで担当)。

きっと近いうちにアップロードされるだろうからお楽しみに(*´▽`*)

太陽集熱は、太陽のエネルギーを現代の英知を用いて効率よく集め、温水となって室内の貯湯タンクに蓄えられます。

カーボンニュートラルを目指す社会では、太陽光発電パネル(シリコンなどの半導体)で電気エネルギーに変換された直流電気を交流に変換し、蓄電池に蓄えるという手法がこれから主流になることでしょう。

太陽集熱は太陽の熱をそのまま熱として蓄えるので、電気への変換よりもはるかに効率的で単純明快。

いったいなぜこれほどまでに普及に差がついてしまったのか・・・。

蓄電、蓄熱、そして断熱気密。

このことにずいぶんたくさんの方が気づき始めているのではないだろうか。

 

そしてもう一つ、この家では重要な「蓄えモノ」アイテムが。

そう、薪(マキ)。

こいつも立派なバッテリーです。

光合成により植物は成長し、葉や枝をさらに茂らせ幹になります。

この幹や枝を燃やすとなぜ熱がでるのか?

メイスンリヒーターに火を入れながらもうすぐ9歳になる長男クンに質問してみました。

「うんとぉ~、太陽の光でぇ~、木が育ってぇ~、それでぇ~、

そこに火をつけるとぉ~、今までぇ~、木の中に蓄えラテてきたぁ~、えねるぎぃ~がぁ~、

一気に開放されてぇ~、熱がでてぇ~、あったかくなるんだよねぇ~?」

うぉぉぉぉおー、すばらしい!

なんという小学生!

君はいつかおじさんのとこに来なさい!

ニンテンドースイッチのマリオカート8買ってあげるからさっ!

メイスンリヒーターは蓄熱ヒーターとも呼ばれ、木を燃やして発生する熱をいったんその大きな体で受け止め、

すこしずつゆっくり放熱するという働きがある。

 

木製サッシは叶えられなかったけど、ドイツユニルクス社のやばい樹脂サッシ採用されました。

乾太くん、ミーレ食器洗600は叶いました。

書斎✖2も叶いました。

しっくい左官も外壁、内壁とも。

換気は3種ダクト式に。

あ~、やっぱ見学会やりたかったな~。

1組3時間とかにしてしゃべりまくりたかった・・・。

あ、そういえばLATENTOの先輩のコメント来てました。

これから太陽集熱を考えている方、ご参考に~。

 

(長野市のSさん、築後1年経過した、LATENTOに関して。給湯と温水パネルヒーターに利用)

LATENTOを全戸標準装備にすべきではに関してです。(以前、塩原がブログで全棟LATENTOを標準にしてはとのツブヤキに対して)

飯田の方と考えは同じです。標準はアリです。

あまり偉そうなことは言えませんが、Rebornでは規格住宅もあり、実装込みの規格住宅があってもいいと思います。

塩原さんもご存じの通り、顧客には2種類の人間がいると思います。

費用対効果を考える人、環境を考える人。(もう1種類にそもそも集熱器ってなに?いらないでしょ。と拒絶する人。)

塩原さんは後者よりかもしれませんが、顧客のほとんどは前者だと思います。

LATENT導入費用、私の時は170万でした。

現在は物価も上がっているかもしれません。

灯油は月平均70L程度と考えると年間840L、これに対し我が家では初年度150Lなので、約700LはLATENTの恩恵にあやかっています。

700Lはいくらか、現状100~110円程度でしょうか。これからまだ上がる可能性もあります。

年間7万円。30年だと210万円。

パネルヒーターでもLATENTの熱を使用しており、この限りではないですが、20年ほど住むのであればペイできそうです。

ペイはできるので初期費用でそれだけ用意できるかと、外観が許せるか。

私はかっこいいと思ってますが、見た目から入る人はなかなか受け入れられないかもしれません。

 

ここまでは導入する前の人が考える話です。

導入した立場からすると、お金のことは置いておいて、太陽の光、自然の力で温めたお湯に入るというのは灯油も減りませんし気分がいいです。

パネルヒーターも温めるまでが最もエネルギーを使うといわれていますが、LATENTがあればこの初期エネルギーを賄えます。

さらに、天気がいい日は「あ、今日はLATENTでお風呂入れる。ラッキー。」と思うようになります。

天気が悪い日は残念に思います。そうですね、天気をすごく気にするようになりました。

天気が良い日はお湯使用について余計なことを考えなくなります。また、停電してもお湯が出せるともおもいます。

断熱に興味がある人は大体光熱費にも興味があると思います。

ペイできる事実があればみなさん導入するのではないでしょうか。

 

我が家は塩原さんの設計のおかげか、夏はあまり過度に温まりません。どちらかというと春、秋が暖房も使わずかなり温まります。

洗濯機もお湯出せる余裕が出るほどです。

このあたりは塩原さんの設計を生かして、その家庭にあった設計にすればさらに受け入れやすくなるかもしれません。

 

思ったことをつらつら書かせていただき、あまりまとまっていないですが、私はLATENTを入れて後悔したことは一度もありません。

後悔している人はいるのでしょうか?いないですよね。

この事実だけでもだいぶ説得力があるかと思います。

導入費用はありますが、灯油の価格が変動しようとなんだろうと、太陽の光だけは永遠に無料ですからね。太陽に素直な住宅は最高です。

 

以上、まとまっていなくてすみません、参考になるかわかりませんが、よろしくお願いいたします。

太陽光を直接室内に入れ、高度に断熱気密された床壁天井にある程度蓄えるパッシブ(「ダイレクトゲイン」という)もそれはそれでいいけど、

水や木にいったん蓄えて、使いたいときに室内で開放してあげて使う。

こっちの方が実はパッシブハウスと言ってよいのでは?

両方あればいうことなしだけど、夏の日射遮蔽がけっこう大変でお金もかかる。

建築主のSさんも言ってたけど、

この家は「日射遮蔽重視型のパッシブハウス」っていう感じかな。

蓄えモノを活用した、安定型パッシブハウス(新語)がこれから主流になる予感します。

 

 

 

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