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建て方D.I.Y.の予感。

2019.09.19|Q1.0住宅|間取り・設計・デザイン
塩原真貴

長野市中越・新築住宅の建て方工事を!(9/18)

自称「超・雨おんな」という奥様でしたので、天候がかなり危ぶまれたのですが(笑)、 少しだけパラっときただけで、非常に過ごしやすい一日でした。

1階の柱を立て、梁を渡し、2階の床をつくる。

2階で使用する材木を、2階の床にクレーンを使って飛ばし、 2階の柱を立て、2階の梁を渡し、2階の天井と兼用の構造用合板24㎜を貼っている風景です。

朝8:00スタートで、この時点で午後1:30。

足場から駆け上がって観るとこんな感じ。

聞けば2階の天井部分にこの構造用合板を貼る会社は稀のようです。

確かに構造計算をすると、ここには合板を張らずに、火打ち梁と呼ばれる斜めの棒を梁に散りばめると、それでも耐震等級3は簡単に出せます。

Rebornではこの構造用合板をあらかじめ塗装しておき、天井仕上げ材兼作業用床とする場合が多いのです。

この合板はそのまま室内に見えるので、雨が降るとNGです。

加えて、合板の受けとなる梁をそのまま見せるので(「化粧梁」と呼ばれている)、割れや反りがなるべくない良材を用いないといけません。

「天井に梁を見せたくない」、という場合は火打ちで間に合わせることももちろん可能です。

2階からはこんな風に見えます。

化粧梁はきれいな材料ですね。

天井の構造用合板には、ドイツの自然塗料=リボス・カルテッドのオーク色をセレクト。

 先日のブログで紹介しましたが、あらかじめ建築主のKさん夫婦にて塗装済みです。

これによりDIY塗装の負担がかなり減ります。

この家は5間(9.1m)×3間(5.46m)の総二階建てで、切妻屋根のシンプル形状です。

非常に分かりやすい、つくりやすいために、お手伝いで来てくれた大工さんも直感的に作業ができたのではないでしょうか。

小屋組みと呼ばれる屋根の下地も非常にシンプルになっています。

母屋(もや)と呼ばれる部材を省略し、 彼が手で触れている部材=垂木(たるき)=ツーバイシックス(断面寸法38*140)を、45.5cm間隔で並べてゆくだけで△の屋根が構成されます。

とにかくこの家では作業の合理化を考えて設計しました。

材料に無駄が出ないように軒の出寸法もミリ単位で考慮されています。

それがある意味「働き方改革」に。

パパっとつくって、さっと帰ることができる、次の工程に移ることができる、 そんなイメージを持ちながらの設計でした。

夕方5時前には建て方工事は終了。

17:30から予定していた上棟式にも余裕で間に合いました。

作業の合理化によってコストダウンが叶えられ、床&外壁への付加断熱ができ、 外壁仕上げもしっくいコテ左官仕上げも達成できました。

無垢材のフローリング、造作家具など世の中的には「ちょっと高いハードル」を乗り越えることができました。

先日の松本での見学会でも、「シオハラさんは、設計も申請も現場監督もアフターメンテナンスも全部ひとりでやってるから安心できる」とおっしゃって下さった方がいました。

一気通貫。

見方によっては「代替えが効かない」、「ほかの眼のチェック機能がない」、「一代かぎり」、「独裁体制」、など批判的な意見もも聞かれます。

昔は(つい数十年前までは)「棟梁」と呼ばれる大工の親方がいました。

彼らは、営業、設計、大工、現場管理、建てた後の修繕や相談にも乗っていたハズです。

地域からも一目置かれ、大工としてだけではなく人格者として存していたことでしょう。

近年では分業化がかなり進みました。

役割分担をすることで一個人の負担は減るはずですが、引継ぎ連絡や情報共有が膨大です。

社会のIT化もそれを後押ししたことでしょう。

そっちのほうに進むのが正解なのか?

「おらんちは親戚やら近所の人らで、全部人力だけでタテマエやったわ。もう50年くらいまえだけんどな」

とお隣りのおじちゃんと、路上でこの建て方を眺めました。  

”建て方D.I.Y.” なんていうことが今後あってもいいのかもしれない。

ふとそんなことが頭をよぎりました。

たぶん、「餅は餅屋」になってしまうのかもしれませんが(笑)、あり得る話です。  

2019.9.19 Reborn塩原(自称・雨おとこ)    

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