
7月から行っている松本市Kさま邸のリフォーム工事が仕上げ工事を迎えました。
築30年近い木造住宅なのですが、家の全周をシロアリが襲いました。
そう、「襲う」という表現が適していると思います。
それがきっかけで、向こう30年を安心して暮らせる家にと劣化対策工事をも担当しています。
コロニアルと呼ばれる薄型スレート屋根は最近めっきり減りましたが、30年前はまさにコロニアル全盛期。
クボタと松下電工の両雄がガチンコでシェア争いをしていたのでした。

この時代のスレート板にはふつうにアスベストが使用されています。
ですから結構強い! 30年メンテナンスされることなく過ごして直射日光を浴び続けてきました。
24時間×365日×30年=262,800時間!
それでこの状態ならば、ある意味すごい! 基材がかなり露出してしまってはいますが・・・。

ふと下を見ると、鋼製物置の屋根も真っ赤( ノД`)
こういうところは普段目につきませんから、致し方なし。
コロニアルは再塗装すべきか、カバー工法で新たな屋根材を重ねて葺くべきか?
判断は分かれるところだと思いますが、 基材がここまで劣化し、アスベストを含んでいるとなるとカバー工法に軍配か。

ところで。
シロアリ駆除を建物全周に行い、復旧工事へ。
地震対策として、壁をはがしたところはすべてダイライトという構造用面材を張りました。
ここにはもともとベランダがあったのですが、漏水がひどく、シロアリの巣ができてしまっていました。
「もうベランダは、使ってないし、いらない・でも日除け霧除けの屋根はほしい」
そんなリクエストにお答えいたしまして、「柱なし・出巾90cm・総長さ10m」という持ち出し屋根を作りました。