工事は残すところ木製フェンスやサンルームのみとなり、もう少しで内覧ができるようになります。
「テラスハウス♪」ってなんだかテンション上がります(TV番組の影響でしょうか)。
和名は「長屋(ながや)」です。
共用の廊下や階段を有している一般的なアパートとは建築基準法も扱いが異なります。
複数の部屋で1棟をなす2階建てのようなアパートは共同住宅と呼ばれていますが、長屋は一戸建ての住宅の扱い。
一般的なアパートは、ある意味”仮住まい”用で作られている場合がほとんどだと思います。
サッシはアルミ枠で良くてもアルミ樹脂。ガラスはペアガラスが採用されているというだけでウリになっているようです。
大家さんとしてはわずかでも初期投資を抑え、入居が絶えなければ勝ちですが、もはやそう言ってられない程賃貸住宅は余っています。
私も18歳で千葉県のアパートに引っ越し、大学生として5年、長野市に就職し、結婚して数年長屋住まい。
のべ16年間、夏暑くて冬寒い「チンタイ」暮らしでした。
ごたぶんにもれず「いつかは夢のマイホームを」と思っていましたので、ある意味「耐えて」いたのですが、 キューワン住宅(自宅)で育ったわが子らが、あのような極寒アパートで暮らしてゆけるものなのか不安を感じます。
千葉にいたころは、冬は冬でそれなりに寒かったんですが、夏はもう耐えられませんでした。
エアコンは調子が悪くカビ臭もしましたがつけっぱなしにしていました。それでも暑いぃ!
お隣りさんや階下からは話し声が聞こえますし、友達が来た時などは、階下のおじさまにどえらく怒られもしました。
2階の西部屋に入居したのはサバイバル。思えばあの時からMっ気が根付いたのかもしれません(笑)
長野に移り住んで最初のアパートの冬は、地獄とまでは言いませんが、ある意味修行僧でした。
コンビニ弁当×3食のダメダメ食生活でしたので血がどろどろしていたのでしょう、トイレにいって胸がキュンとしてめまいがすることもしばしば。
おそらく-5℃前後のトイレではなかったか。 命が・・・、そう感じたことも一度や二度ではありません。
そろそろ宣伝します。
このテラスハウスは東側をA、西側をBとしており、 従来は左右反転(ミラーリング)した間取りでした。
6・6・4.5の3部屋があり、廊下を挟んで水廻り。
断熱性能はUa=3.51、耐震評点は0.28でした。
家賃を下げる、ペットを可にする、などで対応してきた大家さんは困り果てていました。
リフォーム前はこんな感じ。
これではやはり・・・。汗
しかし立地条件は良好。駐車スペースも工夫すれば1棟あたり2台とれそうです。
まず最初にインスペクションを実施しましたが、柱や梁、土台などの躯体はしっかりしていました。
聞けば先代の大家さん、つまり現オーナーさんのお父様が大工で、自らこの長屋を建てて貸していたそうです。
どうりで。
基礎にはクラックがあり、屋根のセメント瓦は製品寿命を迎えていました。
「手のかからないようにしてもらいたい」という大家さんの意向は強く、 アパート経営とは、入居者が絶えることなく、修繕費を抑えることができなければ、まるでボランティアだそうです。
加えて固定資産税や借入金の金利なども負担しているのですから大変です。
永く暮らしてもらえる、定住型の賃貸があってもいいのではないか、 アパートは冬とても寒い、結露がひどい、押入がかびる、夏は暑い、眠れない、光熱費が高い、 そんな常識を破るチンタイを経営されてはどうかと提案しました。
もちろん初期投資はかかりますが、長期間暮らしてもらえる(なかなか退去できない)、住む人も快適で光熱費がかからない、投資を回収し終わった後も、後継者に資産価値が高いものを引き渡せる。
今後はこうしたチンタイが主流になってゆくことを予想しています。
あらたな間取りは子供の成長に合わせて可変できるようにしました。
子供がひとりの30歳代前半の家族が暮らすことを想定しています。
もちろん単身者もOK。
ゆったり、しかもお隣りさんの影響を受けることなく、落ち着いて暮らせます。
小学低学年くらいまでは個室をもたせることなく、広々LDで寝室もゆったり。
いわゆる1LDKの、B棟。
高学年(あるいは中学入学)と共に4畳半を与え、2DKのA棟。
双方どちらにも変更が容易なようにつくってあります。
樹脂サッシ、LOW-Eガス入りペアガラスや高断熱高気密の施工でUa=0.36W、 冷暖房で1棟あたり年間約¥30,000の出費だとQPEXで導きました(全室20℃設定)。
加えて無垢パイン材のフローリングで、多少の床キズもOKに。
玄関ドアもスウェーデンのレクサンドーレン。
U=1.0の優れた断熱性能で、かつてこんなチンタイ、あったでしょうか?
広い玄関ポーチ屋根は駐輪場としても活躍しそう。
外壁は金属サイディングで、本来であれば10~15年毎にコーキングの打ち換え、塗装が必要な部材ではありますが、 平屋建てで軒の出が大きいので、それほど傷まないと判断。
付加断熱材は定番の高性能グラスウール16Kを105㎜。
もちろん外壁通気工法としており、劣化対策もできています。
総合的に長期優良住宅の基準を満たしており、国から1棟あたり補助金を100万円いただける見込み(申請中)。
室内はほぼこのパースのように仕上がっています。
一戸建ての住宅でも通用する程度の住設機器、 玄関収納やキッチンカップボード、TV台などの造作家具をしつらえ、 家具をあまり持っていない方は特に初期投資を抑えられます。
省エネエアコン(三菱・霧ケ峰AXV・2.8KW)付属で、冷暖房をこの1台でまかないます。
24時間換気は3種として、いつも新築で使っている日本住環境製ルフロ400を2棟まとめて1台で対応していますから、 仮に入居者がなくても通気・換気は常に行われており、オーナーさんは無入居時でもいちいち風通しをしに行く手間がいりません。
この立地で駐車場2台付きですから、ちょっとヤバくないでしょうか(笑)
大家のKさん、安すぎないでしょうか?(笑)
断熱性能を勉強していて、まぁ、ウチらは賃貸でもいいか、という人にはバランスの取れたスペックに感じていただけると思いますし、十分メリットのある家賃設定だと思います。
Rebornとしては、これからはこのような賃貸住宅のリフォームを多く手掛けて行ければいいなと思っています。
大家さんも入居者もこれぞウィンウィン。省エネを目指す社会全体としても◎。まさに「三方良し」であります!
参考にQPEX計算結果を。
入居希望の方、アパート経営を考えている方、すでにアパート経営をされていて空き部屋続出で悩んでいる方などにぜひ見て感じていただきたいと思います。
2019.10.24 Reborn塩原
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