日経アーキテクチュアという業界専門誌に、先日ロンドンで発生した高層マンション火災の記事が掲載された。
グレンフェル・タワー
表題に、「炎の死角」とある。
石油由来の発泡系断熱材で、11年前に外断熱で断熱改修されている。
外壁は金属性被覆材で覆っていた。
鎮火までに12日間を要した原因を、 外部を覆っていたこの金属が消火を妨げ、通気層が煙突効果で可燃性断熱材をどんどん上階へ延焼させたと解説。
さらに記事は断熱改修されたその工法の詳細を図示し、可燃性である断熱材の外張り断熱に対する問題点や緊急点検を促す形で書かれている。
こんなことは分かり切っていたことなのに・・・。
死角だなんてとんでもない!
そう感じた建築関係者も多くいたはず。
でなければ、グラスウールやロックウールなど不燃あるいは難燃性の断熱材を使用する理由が見つからない。
それでもまだ付加断熱材にフェノールフォームやポリスチレンボード、ウレタンを使用しますか?
石油由来の発泡系断熱材は、施工性がよい、断熱性能を示す熱伝導率が優秀。
ゆえに工期の短縮や断熱性能の高い外皮を簡単に作れてしまう。
「だがしかし」 という想いでこれまでやってきた。
建物には、お隣りが火事になって延焼することや、雷が落ちたり、 電気系統でショート、発火する可能性だってある。
自然塗料をふき取ったウエスが直射日光を浴びて発火したり、 玄関先で花火をしていて、風で建物の方に炎が向かってしまったり、 とにかく着火しやすいものを付加断熱で用いることなかれ、 体験者や事故検証結果から教えられてもきたし、肝に銘じてきている。
地震雷火事おやじ。
地震に強い建物は誰もが求めるが、なるべく燃えにくい材料でつくることを私たち設計者はもっと考えなくてはならないと思う。
木造でも、火災保険が大幅に減額となる「省令準耐火構造」をつくりやすくなってきた。
公共施設など大型建物であっても、木造で「燃えしろ設計」という、ある程度大きな断面を持つ木構造であれば、木材をあらわして内装に出すこともできる。
今日から8月。炎を最も目にする季節が今年もやってきた。
22年前、わたしは千葉県の大学生。当時加入していたサークルの合宿で木島平村に来ていた。
御多分にもれず大学サークルの合宿はすさまじく元気で、 私も仲間の何人かで、焚火を囲んで花火をやっていた。
手持ち花火片手にフェンシングのような戦いを挑んだり、 線香花火の、あの玉が落ちる寸前まで手のひらをかざして、その反射神経の素早さを競ったり、 挙句の果ては全裸でお尻にドラゴンと呼ばれる噴射型花火を挟みつつ全力で走ったり・・・。
あの頃はずいぶんよくない遊びをしたものだと、「炎の死角」記事を読み進めた。
お盆休みには、建物の周りで花火をやる機会も多いはず。 みなさん、 くれぐれも、 壁のいちばん下側には気を付けてください^^
2017.8.1 Reborn塩原(線香花火やりたい度60)
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