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キューワン住宅の建て方@甲府市

2017.10.26|Q1.0住宅|間取り・設計・デザイン
塩原真貴

山梨は甲府市で新築住宅の建て方を行っております^^ 

地鎮祭のブログはこちら 

建築主のMさんのご両親は二人ともに長野県出身。 加えて新住協会員が山梨県に居ない(!?)ため、昨年末にお声がけをいただきました。

設計打ち合わせ期間は、長野市まで見学会に来ていただいたり、私しおはらが山梨のご自宅に伺って打ち合わせを重ねてまいりました。

あらためてインターネットが発達した現代のすごさを実感しております。

台風一過で青空がのぞいています。

長野から旧来の大工さんが5人来てくれています。

けっこう車通りの多い道路は一段上がっており、 こうして見下ろすことができる立地条件です。

朝から1階の柱を立て始め、お昼には、1階の梁が掛かり、2階の床面合板が張られました。

甲府市のこの現場までは、Reborn事務所から約2時間。空いている時間帯であれば1時間45分ほどで現着します。 県外なので遠く感じる人も多いのですが、飯田市へ行くのとほとんど変わりません。

格子状に組んだ4寸角土台の上面には、 あらかじめ「ホゾ」と呼ばれる長方形の孔が開けられています。

その穴に柱をねじ込むといいますか、差し込んで立ててゆきます。

これが建て方の朝一番の様子です。

土台および柱はひのきを用いています。

現場にはあの香りがプンプンのぷん!

柱が立ったところで、次にクレーンを使って梁を渡してゆきます。

自在に動くUFOキャッチャーのような感じで、 20年以上もこの仕事をしていますが、 大工さんがとてもかっこよく映りすこぶるうらやましく、 現場管理人としてはとても気持ちが昂る場面です。

2階の床下地では、厚さ2.4cmの合板を用いています。

15cm間隔で75㎜のけっこう長い釘を使います。

”水平構面(すいへいこうめん)”と言いますが、 この合板を張ると床面が強化され、地震の際、建物がまとまって揺れようとするため、全体として揺れ幅を少なくする働きが期待されます。

木造の架構は局所的に破壊が起こることが多く、巨大地震発生時、まず構造的に弱いところが壊れ、そこをきっかけに全体が破損する、というのがこれまでの地震経験で分かっています。

水平構面という考え方は比較的新しく、おそらく阪神淡路地震以降、木造住宅にかなり広く、早く普及していったように思います。。

2階の床に厚い合板を貼ると、もれなく足元が安全になります。

すぐに使うであろう2階用の材木を乗せて置いちゃったり、 いろんな作業をするうえでとてもありがたい地面となるわけです。

この合板を張らない場合は、仮の足場を作りながら作業を進めてゆくわけですが、 2階の梁を掛ける際に、脚立を立てたり上を向いて歩く場面が多いため、転落の可能性が多分にあるわけです。

雨が降れば多少は濡れてしまうリスクはありますが、工事の安全を考えると、リボーンではこの「ネダレス合板工法」を基本に設計しています。

1階から見上げるとこんな感じに。

実は工事で起こる事故で非常に多いのが、 上からの資材や工具の落下によって下にいる人への直撃なのです。

真上に作業者がいる場合、常に気を付けなければなりません。

腰袋からぽろっとハンマーが落ちてこないとも限りません。

でもこうしてネダレス合板が張られていれば、だいぶ安心感があります。

秋の建て方は最高ですね。

空気は程よく乾燥しているため、材木もゆるやかに乾きやすく、 人も動きやすい。

クレーン屋さん曰く、 「ナガノの人は、甲府で夏に建て前は無理だわ」 その通りでございます(^ム^)  

2017.10.26 Reborn塩原(完成予定=来年の3月下旬です)  

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