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2019.06.01|間取り・設計・デザイン
塩原真貴

長野市某所、S様邸新築現場を久しぶりに訪れました。

設計は私が担当しましたが、施工は坂田木材さんです。

この姿、2棟に見えますがL字型につながっています。

それ自体はそれほど珍しくはないと思うのですが、 長期優良住宅とするためにけっこう大変でした。

長期優良住宅の取得には、たくさんの段階(ステップ)があります。

ちょうど現場では階段(ステップ)が出来たところでしたので(笑)、解説したいと思います。

1段目は基本的な図面(配置図、平面図、立面図)を書き終えること

2段目は、矩計図(かなばかりず)、伏図(ふせず)など、精度の高い工事を行う上で重要な構造図を書き終えること

3段目は、給排水や換気、電気といった設備に関する図面を書き終えること

ここまでは通常の設計ということができると思います。

4段目、構造計算書を審査する側が突っ込みどころがない位の精度で仕上げます

5段目、断熱など、温熱環境に関する計算書を、これまた審査する側が突っ込みどころがないように仕上げます

6段目、ここでようやく申請書を作成します。

7段目、ついに各書類や図面を一気に印刷します。役所提出の書類は令和になってもすべて紙ベースです。1棟の申請で、800ページ程になります。印刷はコピー機をぶっ続けで約4時間程かかります。紙が厚いばかりか熱いです!!

8段目、図面すべてに塩原の印鑑を押します。

9段目、A3でプリントアウトした図面は3つ折りにしてA4サイズに折りたたみます。

10段目は印刷した紙に穴あけパンチをしてファイルに綴ります。800頁を両面印刷して400枚。

400枚を正本、副本、市用、控え用と同じファイルを4部作製します。

11段目は、技術的審査を行ってくれる指定審査機関に提出に行きます。受け取ってもらえると、審査手数料を支払うべく、振込用紙が届きます。

12段目はお金を払います。審査機関によってまちまちですが、3~6万円かかります。

13段目は技術的審査による補正事項や追加資料を求められます。

多少あたふたとしながら、修正した図面や資料を一通りそろえます。

致命的なエラーがあると、印刷したすべての紙がパーとなります。時間も印刷費もパーになります泣

14段目はついに技術的審査の適合証が発行となり、その証を添付して、市役所にもってゆきます。

これがいわゆる長期優良住宅の認定申請です。この書類を市役所が受け付けてくれた瞬間で、工事がようやく着工できるようになります。

15段目、市役所から認定通知書という書類が発行できたと連絡を受け、引き取りにいきます。

ここまでで3週間~4週間かかります。 ようやくこれで2階に到達しました。

L字型の建物は、非常に長期優良住宅が取得しにくいと感じました。

耐震性の評価がとても難解なのです。  

 

来週はいよいよ人生初の登山に挑戦します。 「もういやだ」になるのか、病みつきになるのか、 自分自身を試す意味もあるのです。 ”病みつき”になるのであれば、正式にReborn山岳部を結成します(*´з`)  

2019.6.1 Reborn塩原  

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