完成から13年が経過した、長野市内のOB宅の定期点検へ― ポスト&ビーム工法と呼ばれる、丸太材(米松)を柱や梁につかった在来工法の住宅です。
どうです? けっこうステキでしょ? 軒の出が深いため、13年経っても木部塗装が残っています(北面)
塗料はシッケンズ・セトールノバテック・ナチュラル色 フリフリの飾り梁やホウヅエがあしらわれ、遊びゴゴロが随所に。
屋根の点検でドキリ。
コロニアルと呼ばれる薄型スレート、コロニアルNEO。
ネットで検索すれば数々の悪評が掲示されています。
2003~2004年前後で切り替わったとされる「ノンアスベスト」
アスベスト(石綿)を使用した建材が健康被害を及ぼすとされ、社会問題に。
各製造メーカーは続々と新商品を投入。 しかしこれがまずかった。
製品開発に時間をかけることが出来なかったのか、耐久性試験もままならなかったのではないか?
10年ほどすると(もっと短い場合も当然ある)基材が劣化し、割れや剥がれ、欠けが頻発します。
後になっていくらでもヤンヤ述べることはできますが、製造メーカーにもそれなりの言い分があるのかもしれません。
築後10年以内であればメーカーにてある程度の補償がされるとの情報もあるようですが、残念な対応、保証額も芳しいものではないようです。
屋根は雨から家を守る”最重要”部材。 ここが基材から傷んでは元も子もない。
部分的に張り替えたうえで全面を再塗装という提案を考えなくもないが、 割れている個所があまりにも多い。
再塗装をしても表面ばかりで、基材の劣化はどうしようもない。
加えて天窓からの漏水。
こちらも輸入販売元であるVELUXによると10年以内は無償修繕してもらえるのだが、 それ以前のものは有償にて対応しているのが現状。
4か所ある天窓の全個所、水切り固定ビスの緩みによるものだと思われる漏水が確認されました。
この漏水の原因とその対策については以前ブログでも紹介しています
今回は7寸勾配の屋根でしたので、室内側からなんとか処置を施しました。
屋根裏点検。
まるで床を貼ってあるがごとく、断熱材が敷きこまれています。
今更ながら、「きちんと丁寧な施工を行っているお手本のような建築会社だなあ」 という印象を持ちました。しかもかなり頑強な構造。
屋根材製品不良や天窓からのポタ漏れ(これも製品不良)は減点項目だとしても、 かなりハイレベルな住宅を造っていたものです。 (悲しいことに、5年後に倒産ということになるのですが・・・)
唯一惜しまれるのは、外壁腰板との見切り材か。
塗装が剥がれ、しっくい外壁の凍害が懸念されます。
アルミやガルバリウム鋼板で”水切り”を設置するのが吉ではありますが、 デザイン的にもウルサい上、端部が人体に触れると危ない、という理由で、 最小限のチリで木製(米杉)見切りとする設計仕様としていました。
ここは再塗装&コーキングで対応か。
屋根はカバー工法=ディプロマット重ね葺きか。
2019.8.22 Reborn塩原
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