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へちま=SDGs

2021.04.06|点検・メンテナンス
塩原真貴

長野市Kさま邸、10年点検へ―

正確には築後12年経過しています。

前職の長野ログハウス建築設計のOB宅です。

はい、わたくし、

当時から木としっくい(このお宅の内壁は珪藻土ですが・・・)を多用しております。

内外装の素材提案は、なんの進歩もございません!ゴメン!!

 

 

屋根も当時からディプロマット一本やり。

敷地が限られている場合、長野市といえども落雪が道路にはみ出すのはまずい。

無落雪、かつ30年美観保証は魅力的な素材といえますが、ちぃと高いのです。

ですがこうして、設計と点検を担っているとその優位性を感じずにはいられません。

築後12年といえば、そろそろ足場をかけての大規模メンテナンスを考えなくてはならないのが普通です。

しかし、素材選定を間違えず、軒の出を深くしておくと、25~30年メンテナンス周期説が現実を帯びます。

 

南面を切妻とした山小屋風の外観。

あらわしとした柱と梁は、優良なオイルステイン塗料とはいえ、塗膜はほぼなくなってしまっています。

塗膜が無くなった木はどうなるか

というがこの表情です。色は黒く変色していってますが、腐っているわけではありません。

木の幹に戻っているともいえると思うのです。

しかしあれですね。動物は死んでしまったらなんの役にも立ちようがないのですが、

植物というのは、伐採され、事実上はその命を奪われているわけですが、

こうして建物の骨格をなし、壁や天井、床として人間の暮らしを支える素材に用いられているわけですから立派です。

 

「こんなに割れていてダイジョウブ?」

しばしば尋ねられる柱や梁の割れ。

材は信州カラマツ。見てくれはムムムですが、構造的な欠陥にはあまりなることはありませんのでご心配なく。

「あまり」

と書いたのは、この割れから雨水が侵入し、乾かず、木を腐らせることがあるので注意が必要、という意を込めてます。

 

 

12年間、再塗装されることのなかった木製ドア。

さっそくオーナーさんに塗装してもらいました。

みるみる色が変わりました。表面材はチーク材です。

「うわぁ。こんなにかわるんだぁ。」

オイルステインで、刷毛塗り&ウエスでふき取ると、ガサガサで白っぽかった木の表情が笑顔になりました(*’ω’*)

 

オーナーさんには24時間換気扇のファンの掃除にも挑戦していただきました。

引き渡しの時に一度説明しているはずですが、習慣化されないことはなかなかね。

電源の落とし方、蓋の外し方、ファンの外し方を一通りレクチャー。

ここでもやはり

「うわぁ、こんなに汚れてるんだぁ」

ファンには埃がこびりついており、流水と共に竹串のような細い棒で突っつくと7年分の垢がとれたようで、

換気扇ファンも笑顔に(*´ω`*) (前回の点検=5年点検 以来だったはずです)

 

 

換気扇本体の箱の中にもホコリが残っています。

そいつは掃除機で吸ったり、雑巾で拭いたりするのが常です

とアドバイスしましたが、ここでKさんから思わぬ提案が。

そう”ヘチマ”です。

今どきの若者たちよ良くご覧なさい。

昔はこれで体を洗ったり、お皿を洗ったものでした。

 

 

現代ではスポンジたわしやメラミンスポンジにとって代わられました。

しかしここで我々人間は考えなければなりません。

マイクロプラスチック問題についてです!

スポンジたわしはプラスチック繊維です。これが下水道を通って川に流れ、海に流れ、環境破壊を少なからず引き起こしていることが分かってきました。

ヘチマは有機材ですから、当然分解され土に戻るはず。完全無欠のSDGsであります!

ここでも植物の優位性、高環境性能が発揮されています。

 

今年もNHKの大河ドラマを観ています。

今年はエイイチさん(渋沢栄一)。

目下の時代設定は江戸時代の後期、いわゆる幕末です。

映し出される映像は、竹の水筒、ツバキのかんざし、薪風呂、木綿に藍染、漆塗りの食器、おむすびに笹・・・etc.

すべてヘチマ的な素材=SDGsな素材ばかりです。

ここから日本は国を開き、外国からどんどん材料・資源が入り込み、持続不可能的な社会へと向かってゆくわけです。

日本は、世界は引き返すことができるのか?

 

大局を論ずるばかりでは何もかわりませんので、一人ひとりが少しずつ変えてゆく必要がある

という所までは各々分かってきているはずです。

★Kさんよりヘチマをたくさんいただきました。

ほしい方はお送りいたしますので、塩原までメッセージください。(無料)

このヘチマをつかって、ご家族でぜひ環境会議を!

子供たちに環境問題について考える、何かのきっかけになれば幸いです。

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