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床下でごきげん斜め。

2020.02.18|インスペクション
塩原真貴

NETFLIXで一日一本の映画鑑賞を目標とする塩原ですが、 1週間に1本が現実。しかし大河ドラマ麒麟が—は継続中。

1週間に1冊読書の目標を年始に立てました。これは今のところ達成しています。

今月25日は久しぶりに登山の予定。いい感じで2020年を滑り出しています。

築36年の住宅をインスペクション!

床下で繰り広げられる葛藤といらだち。

果たして今回は・・・

深海魚か!

「床下あるある」なんですが、たまには植物が存在しています。

これは美しく残されていますな。ドライフラワーというんでしょうな。

空は漆黒の闇。

パネル工法というんでしょうか。大判の床パネルを敷きならべてこの家の床はできています。

その上に壁を組んでいっているので、なんと36年前の建物なのに気流止めが知らず知らずのうちに出来ているんです!(‘ω’)ノ

さすがは天下の〇〇〇ホーム!

深海10m付近で発見された奇妙な基礎面の割れ。

まるで地球温暖化により氷河が溶けて崩れかかっているようにも見えます。

地盤のせいなのか?

たはまた先ほどの植物の根っこ?

建物の荷重によって圧縮され基礎がつぶれてる?

いずれにせよよろしくない状況です。

このお宅では床下で4か所、家の外で2か所同じような基礎のクラック(もうおこうなると破壊と呼んだほうがいいかも)が確認できました。  

原因はいったい何なのか—?  

「内部爆裂」

そんな表現が適格なのかもしれません。  

答えは、「中の鉄筋が錆び、膨張し、結果的にコンクリートを破壊している」状況なのです。

黒く見えるのが鉄筋。鉄の棒です。

鉄筋コンクリートとは、コンクリートの中に鉄の棒が入っているんですが、 コンクリートは手のひらで押しつぶすことができないとイメージできますが、圧縮強度がめちゃめちゃ大きい。

しかし長い棒状のコンクリートのポッキーを想像してほしいのですが、ポキッと折れやすい。これは引張強度が小さいということです。

ならばポッキー(コンクリート)の中に鉄筋(=鉄の棒)を入れるとどうか。

そう、食べられません(笑)=簡単には折れず。

つまりコンクリート(セメントと水、砂と砂利の混合物)の弱点を鉄の棒がアシストしているんですね。

この画像は家の外で確認できた基礎の爆裂です。

でも普通はこうした状況を目にすることはありません。

この家ではいったい何が起きているのか? 「かぶり厚さ不足」が原因です。

コンクリートの表面に近いところに鉄筋があると、建てた当初は問題が発覚することはありませんが、本来たやすく届くはずのない水分が鉄筋まで染みていってしまい、鉄筋が錆びてしまいます。錆びた鉄はかなり膨張するんです。錆びた鉄はかさぶたのようなイメージ。

その結果コンクリートが内部から壊されるというわけです。

まあ、ちょうど内部告発によってその会社がダメになちゃうのと似ています(笑)

”かぶり”は4cm以上とルールが決まっています。(土中では6cm以上)

これを守らないとどうなるか。

その答えがこのザマです。

基礎を壊して配管を貫通させた形跡もあり、ここも鉄筋が露出。

そのほか床下換気口や、人が通る人通口(じんつうこう)と呼ばれる基礎の欠きこみ部分でも鉄筋の露出を数か所確認しました。

この家、日本人ならほぼ100%の人が知っている、超有名メーカーが建てた家です。

当然ISOも取得し、品質の均一化・生産性向上のためいち早くプレハブ化を進めてきた最大手です。 

【閲覧注意】

どこから入ったのか謎でしたが、深海探訪の最終段階でここだろうという入り口を見つけました。

合掌。

とにかくすでにここに暮らしている家族がいらっしゃるのですから、見過ごすわけにはいきません。

建築・建設に携わるみなさん、どうか”かぶり厚”を適当に考えず、基礎屋さんにまかせっきりにせず配筋検査を責任を持って実施してください!

「建物の寿命は、基礎の寿命で決まります」

私の持っているバイブル本にはそう書いてあります。 なるほどなー(´・ω・)

2020.2.18 Reborn塩原

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