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佐久穂町・築75年インスペクション

2020.11.21|インスペクション
塩原真貴

築75年、古民家といってよいでしょう。

終戦の年、昭和20年に建てられた記録が残っています。

佐久穂町古民家インスペクション。

誰も住むことが無くなったこの建物を、どうやって活かすのか? その検討材料とすべく、耐震性や断熱改修検討をしながらの診断となります。

過去にたびたび増改築が繰り返されてきたようです。

延床面積が200㎡を超えています。

こちら露出している土台の端部。裏玄関入口付近。

過去ノーメンテナンスだと思いますが、ほぼ地面の高さと同じ位置のためか、劣化というか風化が進んでいました。

人工ではつくれない、何とも言えない風合いでワクワクします。←ある意味病的(笑)

腐っているわけだはないことを軽くたたいて確認。 さあ、今回はどんな建物かな?  

裏玄関の引き戸を開けた途端、のけぞりました!

はく製です。 も~っ、やだな~(‘ω’)ノ

調査依頼主さまの悪意を感じます(笑)

置き場所にこまっているようなんで、 もしほしい人がいましたら、塩原までメールをください。 交渉できると思います。

外壁はしっくい仕上げ。

相当な腕前の左官職人の手によるものかと思います。

まっ平に仕上がっていました。

残念ながらクラックや剥離が見られますが、75年ノーメンテでこの程度なら「スゲーなー」と思ってしまうのは私だけ? 

先日ユネスコの評価機関が、宮大工や左官職人ら、たくみが継承する「伝統建築工匠の技 木造建造物を受け継ぐための伝統技術」を無形文化遺産に登録するよう勧告したと発表しましたね。 

嬉しい限りです(‘ω’)ノ

室内のしつらえも立派。

こういう写真だけを見て、 「わぁ~、古民家ステキ!」 といって飛びつく人もいるんでしょうが、しかし、ここに暮らすとなると話は別。

隙間風、ムカデ、カメムシのオンパレードです。

当然断熱材なんか一つもなくて、冬は地獄のはず。 

畳をはいで点検口をつくり、覗き見ると・・・汗 カビ? ほこり? 謎のグレーの世界が待っていました。

コンクリートの基礎なんてものは存在しておらず。

石の上に土台が置かれ、柱が立っています。

しかし、傾きないんだよなー、これが。 日本の匠はすごいよね!

畳を何枚かめくりましたが、囲炉裏がたくさん発見されました。

およそ各和室にあるのではないのか。

しかも1つの石を丸くくりぬいてある・・・汗

畳の下の板=粗床~あらゆか:松の板も75年前に施工されたはず。

まったく問題なし!

この板がプラスチックや新建材(合板やパーティクルボード)など接着剤でできてるものだったら一体どうなってしまってるのか?

現代のように、床下がコンクリートで覆われていれば心配はあまりないですが、地面が露出し、湿度の影響を受けるようだと、ボロボロになってしまうのでは? 

出窓の天板にステンレス板が張られていました。

夏はここで焼肉ができるかもしれません。

斬新!

新築した昭和20年にはなかったそうですが、その後住人の人がDIYでこのステンレスを貼ったそうな。

劣化対策をしつつ、冬はここを集熱装置にしていたのではあるまいか?

2階の南面の窓をぶっ通しで出窓にするのって、この時期の流行だったのか。

過去にも同じつくりを見たことがあります。

雨樋がプランターになってました。

これは何かに応用できそう。

などと考えてしまう妄想癖。

このインスペクターの脳みそ、なんとかならないんでしょうか。  

2020.11.21 Reborn塩原

※インスペクション実施日:11/13  

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