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土蔵とピアノはどうなのか。

2018.05.08|インスペクション
塩原真貴

物価が上がってきた実感があります。

運賃の値上げは昨秋から始まっていました。 電気やガソリンなどの燃料費もじわじわ来ています。

これらに連動しているのでしょう、建築で用いられる様々な建材や材木なども、 今年度に入って軒並み上昇してきています^^

物価の上昇は政府の方針でもありますから、今後もじわじわと上がってゆくのでしょう。

「給料もそれに連動して上昇をするからご心配なく!」 それがアベノミクスのロジックでした。

来年にはいよいよ消費税も10%か。

さて、みなさん黄金週間はいかがだったでしょうか?

天気もまずまずで過ごしやすく、家族や恋人らと有意義な時間を過ごしたのではないでしょうか?

心も体もリフレッシュされ、「さあ、また明日からがんばろう」という5/7の月曜日、 いきなり娘の通う中学校が休みとなりました。 なんでも爆破予告があったそうです。 幸い予告通りにはならなかったようですが、なんとも悲しいことではないですか。

2年後は東京オリンピックが控えています。 なんとなく恐ろしい、そう感じているのは私だけではないはず。 志を高くもって、頑張りがいのある世の中であってほしいものです。   なんだか重たい話でスタートしてしまいました。 もうやめましょう。

話変わって土蔵をリフォームするかも、という話を。

住人の方でさえも一体いつ築造されたか分からないという瓦葺、しっくい仕上げの見事なドゾー。

住居の建て替えにあたり、このドゾーを壊す壊さないで揉めに揉めています。

一家の大黒柱であった父がこの土蔵をこよなく愛していた様子で、他界する数年前に外部の修繕をおこなったそうです。

しかしほとんど使われることのないこの土蔵を残す意味がないのではないか、 今後維持をしていくのは大変な出費が見込まれ、この際住居と共に撤去すべきだと主張する長男の言い分も合理性がある。

母、祖母の困った顔。

直径40cmほどもある松丸太の棟木は3間(5.4m)も空中を飛んでおり、 何十年、いや100年以上はこの土蔵をじっと、頑張って支えてきたのではあるまいか。

「木材はなかなか劣えない」

そう感じることができるパワーがこの土蔵様には感じられ、 残存派の母方につくか、撤去派の長男(この方が今回のプロジェクトの建築主)につくか、 非常に微妙な雰囲気で下見をしている私と坂田君(笑) 

土蔵には入口が2か所あり、それぞれが直角に位置している。

その引戸廻りの左官職人のきっぱりとした、ゆるぎない自信の腕前をみた。

アールがかった面に降り積もった土ぼこりまでがなんとも芸術的ではないか!

こういう仕事をする人がまだこの世にいるのですね。

これを残す、というだけでも取り壊さない理由になるのではあるまいか、 いやそうはいっても確かに保管保存機能をほとんど有していない建物を、 今後数十年に渡って維持管理してゆくというのはかなり費用的負担ではある・・・。

どうしよ・・・どうにか双方をうまく納得させられる解決策はないものか・・・ 

そんなとき、実は、なんとなく口をついて出た、   「土蔵でピアノ弾いたらいいカンジじゃない?」  

もちろん断熱改修してあげて、趣味の薔薇を眺めながら、 あわよくば、遠くに浅間山をのぞみながら。

亡き父が次の世代に残そうとした遺志を継ぐという役割が、まさか私に降りてこようとは(笑)  

お母さんは別のプレハブ的な小屋で地元のおぼっちゃんお嬢ちゃんを相手にピアノ教室を行っており、 このピアノ教室はまた、壊してしまいたい長男の意向と、 はたまた、「これだけは残してもらわないと困る」母の意向が、真っ向からぶつかっているのでした。      

いよいよ来週プレゼン予定です^^ 設計士って、ホントむずかしい職業だと、つくづく感じます、はい、(笑)  

2018.5.8 Reborn塩原  

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