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断熱リノベの特殊工法を紹介。解体量を減らす手法として有効だ。

2023.09.30|リフォーム・リノベーション
塩原真貴

明日から10月。

長い夏を乗り越え、うっとり秋を過ごしている今日この頃。

「今年もあと3か月だね~」とラジオで言われると少しドキっ。

思えばことしは9月の50歳記念登山に向けて3月あたりから脚を鍛えてきた年だった。

おかげで半年で約5kgも体重減。

塩原の朝はまず洗面台で顔を洗うのだが、自身の顔のホオボネを感じるようになってきた。

そのあとは神棚に向かって参拝。

つづいて養命酒をグビっ。

続けてコップ一杯の麦茶または炭酸水を飲んでトイレへ。

軽く脚の裏側のストレッチをしながら歯を磨いて、着替えて出社。

以前はずっとじんわり腰痛や肩こりを感じていたが、登山トレーニングのおかげかずいぶん楽になった。

秋は花粉にも悩まされないので一年で最も好きな季節。

10月は青森、北海道、静岡への出張が相次ぎ、月末には妙高山登山を控えている。

 

さて、今回のブログはRebornのリノベーション工事のおはなし。

場所は小諸市某所。まだ築14年という若き木造住宅をまるごと断熱リフォームするというプロジェクト。

外壁はごたぶんにもれず窯業系サイディングでありまして、若干ためらいもありますが思い切って全て解体撤去。

サッシはこれまた世の中の標準ではアルミ樹脂複合のペアガラスでしたが、ここ小諸市はⅢ地域。

これから何十年も住むことを思えばやはり樹脂サッシトリプルガラスへのチェンジが正解でしょう。

外壁サイディングと通気胴縁(どうぶち)を撤去すると、防水シートがあらわに。

透湿防水 さらっとシート🍃という商品名のそれです。

築14年ですでに窓廻りにシート素材の劣化が見受けられます。

原因は分かりませんが、アルミサッシは夏とても高温になり、シートとサッシのツバは両面のブチルテープでつながっている様子。なにかしらかの化学反応が起きているようにも見て取れます。

入り隅部の通気層内に雨水が回っていた様子で、シートに染み跡がけっこうあり。

胴縁材が一部腐っていました。

換気の給気口パイプ貫通部には気密テープで防水処理がなされてはいますが、60点といったところか。

電線やパイプ周りの防水テープも剥がれています。

 

信用のおける図面がまったく残っていなかったので、防水シートを切って筋交いを確認。

やはり図面通りにはなっていない・・・汗

でも筋交い専用の金物はちゃんとついており、柱の上下にも補強金物がついている。

さすが大手ハウスメーカー。ローコストとはいえこういうところはちゃんと施工できているのですね^^

柱や梁も健全で、断熱材は袋入りのグラスウール10K品100㎜厚のものが、施工点数45点な感じで充填されている。

筋交いがあるところは本来くるんであるビニールをカットして隙間なく充填した上で袋を気密テープで補修しなければならない。その辺のことがなされていないので▲20点。

グラスウールをどけて中を覗き見ることも可能。

階間(かいかん)と呼ばれる1階天井と2階床の間の空間を確認。

断熱材がお辞儀していて断熱欠損に。

室内の天井や外壁を仕上げてしまうと、ここは誰にも目に触れないところだから、施工不良は誰も疑うことすらできない。気密も当然とれていない。これは▲25点。

断熱材の上端に隙間があるところも発見。

断熱材はとにかく隙間がないように壁の中に充填してほしい。ここで▲10点。

合計▲55点。

これらを改善するには室内側か屋外側か、どっちかの壁を解体するしかない。

室内側は天井も解体する必要も生じるため、やはり外壁を撤去するほうが正解か。

天気まわりをみながら透湿防水シート(さらっとシート)を剥ぎ取り、全面に防湿シートを貼ったところ。

このシートが防湿気密シートになる。新築の家など、通常は室内側の石膏ボードのすぐ向こう側にある。

つまり防湿・気密層の位置が通常は柱の内側なんだけれども、この家では柱の外側にある納まり。

筋交いや金物を確認後、再度耐震診断を行って構造的に問題がないことを確認できたので、構造用合板のような面材はこの物件では貼っていない。

元々あった袋入りグラスウールは撤去せずにそのままとしておき、本当の断熱材はこの防湿シートの上に外張りしてゆく。

高性能グラスウール16K品を160㎜外張り(付加断熱ともいえるが)するための下地がこちら。

元々あった柱に対して45㎜×54㎜の下地材を打って、その上にRebornでは定番のKMブラケットをつけたところ。

 

DCP PHOTO

DCP PHOTO

2階の天井石膏ボードビニールクロスは解体せず、既存の天井の下に吹込み断熱を行うことにした。

室内側から壁の上の方を25cm程カットしている。

これの意味するところが分かった人は断熱リノベ識者だといってよい。

天井室内側の防湿シートと外壁防湿シートを連結するために有効な手段だと思っています。

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