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飯綱霊仙寺・ポスト&ビーム22年点検

2021.08.07|住まいの点検・メンテナンス
塩原真貴

今年はセミが多いような気がします。半面、蚊は少ないような・・・。

気のせいでしょうか?

しかし暑い!いったいどうなってんだよこのやろうこの気候!!

1999年竣工、築22年、飯綱町のポスト&ビームの22年点検へ―

「あついあつい。こんなに暑い夏ははじめてだわ~」と関西出身のオーナーさん。

標高929mでエアコンは当然ながらついていません。

長野市内より3℃以上は低いはずですが、あたりに響き渡るセミの声を加味すれば体感温度は33℃といったところか。

 

外壁は今なお採用が続く、ウエスタンレッドシーダーざらざら仕上げ材。

過去に2度再塗装がオーナーさんの手によって施されていますが、まったくもって健全。

雪深い地域はやっぱり窯業系サイディングや左官材ではなく、正解は木板でしょうね。

 

このころ流行っていた尖がり屋根形状。これつくるの大変なんだぁー。

総二階建ての味気ない外観に印象的な表情を、

ということで設計されたように思いますが、ログの世界はこういう遊びごころがいろいろと。

前出のログ(丸太)の筋交いなんかも、実は構造というよりはデザインなのです。

屋根には登らず、遠隔操作できるデジカメを伸縮棒に取り付けての屋根面点検。

煙突の直下はタールで錆びやすいので部分的にステンレス張りになっています。

屋根材の張り替えを容易にする意図もあります。

 

山小屋らしく蜂とも共存。

すでに何者かによって根絶されていますが、この22年間の間なんども駆除してはつくられているそうです。

パイン張りの軒裏はあちこちキツツキによって穴をあけられ、初めはその度に板でふさいでいたけど、

「もういいや。」ということで共存の道を歩んでらっしゃいます。

 

ふつうはコンクリートでつくる勝手口ステップも丸太でできています。

都市部ではよくて10年ですが、ここ標高929mの地では20年以上持ちこたえました。

1段目の地面に接して雨に濡れるところはさすがに腐っているようでパフパフしていました。

ひっくり返すとこんな感じ。

木が腐朽菌によって土に還ってゆく過程の一部を垣間見ることができます^^

このまま使い続けると足を踏みぬきますから、いつものACQ加圧注入材でメンテナンスを。

この20年余の間に、あんなことあった、こんなことあったって話しながら、お互いを認めあう、

そんな点検タイムとなりました。シオハラクン、えらい肥えたわなー、と。

緊急事態宣言・まん防がまた次々と・・・。

県外のオーナーさんたち、待っててください。

 

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