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グラスウール断熱の正しい施工

2016.06.23|Q1.0住宅|断熱職人
塩原真貴

長野県も梅雨らしい天気が続いていますが、九州地方の豪雨は本当に心配ですね。 心よりお見舞い申し上げます。

早速ですが今回は「正しいグラスウール断熱」についてみてゆこうと思います。

ちょうど今現在、長野市鬼無里にてキューワン住宅を作っています。

完成は9月になりますが、上棟から約1か月ほど経った今、まさに断熱工事の隆盛期なのであります!

大トロではありません。

このサーモン色の物体が高性能グラスウールです。

一般の方は、黄色でもっと綿状のものをイメージすると思いますが、高性能グラスウールは体育のマットのような形態を保っており、コシがあるというんでしょうか、木綿豆腐のような感じです笑 これを壁の中、つまり柱と柱の間に詰めてゆきます。

綿をイメージしている方は、綿あめを詰め込むようなイメージを持ってしまうかもしれませんが、この大トロ(高性能グラスウール)を包丁(カッター)でさばき、パズルのように升目にはめてゆく作業になります。

どうでしょうか、このおいしそうな大トロ笑

幅が規格品でいくつか種類があり、幅は切らずに、長さのみ切ってゆけばピッチりはまりますので、意外と簡単なのですよ(‘ω’)ノ

上の方はまだはまっていませんが、脚立に乗らずに、ばばばっとどんどんまずは並べちゃうんですね。

これが筋交いや余計な木材があると一気に作業効率が鈍化します。

ななめの筋交い、コンセントのBOX・電線、器具取り付け用の木下地・・・。

これだけいろいろあればまさに日が暮れます泣

悪い例としてご覧ください。

コシがあるので、ぐにゃっとしません。立ちます。グラスウールは文字通り細いガラスの繊維でできているのですが、その細い繊維の中に動きにくい空気がからめとられて存在し、その動かない空気が断熱効果を発揮するのです。

ガラス自体は断熱材ではないんですね。

「動かない空気」

それをどう実現するか、が断熱の性能を決定づけるのです。  

時間がある方は動画もご覧ください。

断熱材を升目にフィットさせたら、防湿シートを貼ります。

気密(隙間風を起こさせない)と防湿(壁の中に湿気を入れない)という二大目的からです。

シートの継ぎ目や、天井とのとりあい部、窓回りなどは気密テープでつなぎ合わせます。

ところでグラスウールの最大のメリットをご存じでしょうか?

そう、「コストパフォーマンス」でしたね。

材料は最も安価で、作業性がよければ(つまりスピードが速くなれば)工事費も安くできます。

コンセントやスイッチがくるところはこんな風に気密・防湿処理をします。

断熱材を入れる前はこんな風になっていました。

気密コンセントBOXと呼ばれるプラスチックで成形された箱状のものを使います。

日本住環境、JBECK社などから発売されています。

最近はPanasoncでも発売しているらしい。

窓の周りも気密の弱点になりやすいので、サッシをつける前にこのように大工さんに防湿シートを貼ってもらいます。

これを先張りシートと呼んでいます。

昔は「なんでおらがこんなことしなきゃいけねぇだ?」ってよく大工さんに噛みつかれましたが、その意味や効果を伝えればちゃんとやってくれるはず。

施工の様子を動画でご覧ください↓

シートの止めつけはタッカーと呼ばれるホチキス的なもので行います。 ぱぱぱぱぱぱん! これがRebornの標準施工であります。

建築主のMARさんからご指摘があった「サッシの大きさが違うのじゃないか」事件。

左は浴室のドレーキップ(YKKではツーウェイ窓という)、右は脱衣室のたてすべり出し窓。

双方窓の規格寸法は同じですが、ガラスの大きさは異なります。

ドレーキップはガラスがめたんこ小さくなりますのでご承知おきください。

窓辺に飾ってあるものも気になりますね笑 

俗にいう、発泡ウレタンのボンベです。

小さな隙間や細いところなど、断熱材が詰めにくいような場所に用います。

発泡するウレタン。

ウレタン樹脂の中にアワ粒ができ、固まる。

さっきの「動かない空気」を形にしているんですね。

イメージはカマキリの卵。

気密は確保されないので注意が必要。あまり過信できない断熱材ではあります。

天井裏ものぞいてみましょう。

「コヤウラ」と呼ばれる、2階の天井と屋根の間の空間です。

ここも防湿シートを貼り、この上に断熱材をのせます。

この時期でも昼頃には40℃以上の気温になっており、サウナのようです。

今回はグラスウールブローイング、という工法で。

設計時は高性能グラスウール16K 厚さ20cmの予定でしたが、 ブローイング550㎜に変更。

建築主のMARさんには、この場を借りてご報告申し上げます。 

ブローイングの様子動画↓ 

 

ついでに、圧送駆動部の動画を。(どんな音がしているのか?)

 音がやだなぁ~、ブローイングは泣

使用したのは、パラマウント硝子工業のダンブローちゃん。

こいつを専用の機械に放り込み、ホースに圧送。

屋根裏に送るのです。

こういうのは段取りが大変ですね。

また、専門業者オンリーの施工方法です。

でも工期短縮には確実につながりますね。

屋根は高性能グラスウールのブローイング300㎜。

野地裏通気に、日本住環境のルーフスペーサーを用いました。 

この30cmも必ず効果があがります。 こんな時期ですが、これで現場は格段に過ごしやすく作業効率も上がります(ねっ!宮本さん!)

断熱が夏の現場を救う。 これ本当です^^

2016.6.20 株式会社Reborn しおはら 施工・信越ビーアイビー 木工事(断熱工事協力)宮本建築        

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