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定型PLAN+αでQ1.0住宅をお求めやすく

2018.07.28|Q1.0住宅|リフォーム・リノベーション
塩原真貴

千曲市・M様邸、左官工事が始まりました^^

30坪定型PLANで設計監理費をかなり圧縮。

とてもリーズナブルに、キューワン住宅をお求めやすい価格設定にしております(‘ω’)ノ

耐震性能や断熱性能に特化し、工法的にも無駄がなく、 私が言うのもなんですが、「とってもお買い得!」な住宅となっています。

構造や断熱に直接関係ないドアのデザインや外部、内部の仕上げ材(フローリングや内装)はある程度自由にご選定をいただけます。

そして塗装は原則D.I.Y.で好きな塗料で、好きなカラーに。

M様邸は玄関先にレッドシーダーの外壁を張り、加えて玄関ドアもレッドシーダーのラフソーン(粗い仕上げ)を張って外観のアクセントとしています。

外部と内部は、ある程度色をあわせましょう。

ミディアムブラウン調で空間を引き締めています。

内壁はしっくいのローラー塗装で、いよいよ明日施工指導を行い、お盆休みは集中的に現場で過ごしていただきます(笑)

当面はマスカーによる床・巾木養生やマスキングテープ貼り、といった地味な作業となります。

しっくいの仕上げ=ローラー塗りはあっという間に終わりますが、この地道な下準備が非常に大切だということは本ブログでも度々述べています。

1階はパテ処理が行われ、このあとドイツ製のKOBAU(コバウ)という紙のクロスをいつものように張ってゆきます。

Rebornでは、石膏ボードに対するパテ処理とKOBAU紙クロスまでを私の手配によるクロス職人にて行い、そのあとのマスキング&養生、そして仕上げのしっくい塗装または左官をお施主さんにて作業してもらっています。

道具や脚立は貸出し、手順や作業方法を教えたあとは、”あとはどうぞご自由に” という感じで、原則ほったらかし(笑)

作業中はいろんな現場関係者から冷やかしを受けたり、ちょっかいを出されたりしながら少しずつ仕上げていってもらいます。

実のところクロス職人は、かつてのOB施主の息子さんにクロス職人さんがいて、当時は内装会社に勤めていたんですが、わけあってその後独立。

リボーンの設立以来、新築物件はすべてこの平岩さん(エムズ内装)に来てもらっています。

自宅は塩尻ですが、長野市はもちろん、甲府も鬼無里もここ千曲市も原則どこへでも行ってもらってます。 千曲市の後は飯田市へ行ってもらわねばなりません!

個人事業主である彼は、この時期いろんな現場をかけもっているようで、ちょくちょく抜けてしまいますが、ここはもう任せたのだから、細い目をして現場監督は待つのみです。

一般的にはパテ処理ののち、柄指定をしたビニールクロスを貼って仕上げとなるので、いうなれば、 「あとはお施主さん次第で工期がきまります」ということになります。

さぼらないか、へばらないか、なげやりになっていないか、 さらに目を細めて見守るしかありません(笑)

2階のホールからベランダの手すり壁の内側がみえます。

そう、こんなところにもレッドシーダー(^^)/

手すり壁の内側って、室内側からけっこう目立って見えますからね。 家の外ではありますが、ガラス越しに見えるので、いずれ生活してみると、ここが意外とアクセント木質壁になるはずです。

2階は構造材である梁をあらわしに、さらに水平構面である厚物合板(ネダレス合板)をそのまま天井材としてあらわして使用しています。

Mさんには塗装をしていただく手間が増えますが、大工さんはこれで天井を張る作業が減るので大助かり。

このあたりもコストダウンにつながっているわけです。

普通はベランダの床はFRP防水などで床を仕上げますが、 ここはあえてウッドデッキにしています。

FRPは樹脂で、10~15年毎に塗り替えを必要とします。

スノコ状に木で床を仕上げると、雨が吹きこんだ場合は階下に落ちることには当然なりますが、 深い軒の出と組み合わせることによって、将来的にメンテナンスがかからないようにという思いでそうしています。

このMさま邸ではこのベランダの手すりの外側に、太陽集熱パネル=LATENTOを3基、専用架台を用いて壁付けすることになっています。

集熱器を壁付けしてしまうと、その裏側は再塗装などのメンテナンスができないと言っていいでしょうから、 ACQ加圧注入材であるファサードラタンによってベランダ手摺の外部は仕上げてあります。  

外壁はRebornの標準的外装材である西洋しっくい(プラネット社・クイック&イージー)左官仕上げです。

現在防水シート&ラス網を左官屋さん(本職)が進めている最中です。

このあと軽量モルタルにて下塗り、中塗りを左官コテで塗り付け、乾燥後、仕上げ材を塗るのですが、 我ながら非常に手間のかかることばっかりやっているなあ、と感心します。(笑)

話は変わりますが、松本市で行っている、しろあり対策工事の様子を。

シロアリ被害の最たる原因であったバルコニーを撤去しました。

片方でベランダをつくり、もう片方では撤去するという逆同時進行。

なんだか切ない感じではありますが、シート防水+モルタル床仕上げのベランダは、築後30年の間、じわりじわりと木を腐らせ、シロアリの巣窟となり、最終的に撤去せざるを得ない状況になってしまったわけです。

ベランダの付け根である外壁部分の画です。

しろありは水分があると生息域を拡大してゆきます。

おそらくはベランダから漏水した雨水がその生息域を2階にまで達しせしめ、 木造の最重要構造体である柱や梁、筋交いまでをも食べてしまうのです。

部分的とはいえ、大きな地震が来た場合、こういった構造躯体の弱点部分から変形が始まり、最悪は倒壊してしまうという3Dシミュレーションは、新築時の構造設計や耐震診断の際にさんざん見ています。

土台の交換も木造軸組み工法であれば、割と簡単に行うことができます。

簡単といっては大工さんに失礼ですね。

実際には大変な作業だと思います^^

いまこの写真、壁が完全に空中に浮いちゃってるの、分かりますか?

一番手前の柱は通し柱です。壁には窓がついています。

ジャッキアップしていなくてもこの状態ができてしまう・・・。

スゴ技ですね( ゚Д゚)

でもちょっと思い返してみると、この部分は全部しろあり君に食べられていたんです。

ですから、構造的にはこれまでずっとこの状態にあった、ということになります。

土台を横から差し込んで柱を継ぎ足し、これで着地!

今後はせっかくですから床下からの気流止めを確実に行い、断熱材を充填し、 ダイライトという構造面材をここにべたっと張ると、建物全体として足元が固められた、いい状態になります。

基礎断熱材の上の方10cmくらいをカットしてありますが、たくさんの蟻道(ぎどう)、シロアリの侵入口を見ることができます。

このお宅の場合、東西南北、建物の全方位にこうした基礎断熱材を通じた蟻道が無数と言っていいくらいに確認できました。

基礎断熱工法がどんどん普及している世の中ですが、一番喜んでいるのはシロアリ駆除業者さんなのではないだろうか。  

2018.7.28 Reborn塩原  

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