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プロフェッショナルとは?

2019.06.20|手仕事
塩原真貴

東京2020オリンピックのチケット、 みなさん当たりましたか~?

応募した30枚全部が当たってしまうと車一台分になってしまう、 そういう状況下だっただけに、若干安堵、そして安心。

Rebornの近くに「安心(あんじん)」というお蕎麦屋さんがあります。 とてもおいしく、おすすめです。

ところで屋根工事。ディプロマットです。

上棟から1週間経った長野市の新築現場へ。

今年の梅雨はカラツユでしょうか?

ここに来てあまりにも順調に進んでおります。

気になるのは大工さん不足の深刻化。

6月はウチだけに限らず、あちこちの工務店やハウスメーカーで上棟ラッシュ。

おそらく10/1~予定されている消費増税前に完成を目指しているのでしょう。 「

みんな考えていることはいっしょ」 とはよく言いますが、きっとオリンピックチケット当落結果についても、ホッとしている人が多いのではないでしょうか。

あちこちの新築現場の上棟に呼ばれて、抜けたり入ったりの日々が月内は続くそうです。

この現場には親子で2名の大工さんが木工事を担当しています。

1階は息子、2階は父ちゃん。

トーチャンは60歳を超え、この現場では息子が棟梁として采配を振るっています。

その材木を丸ノコで切っている姿が、背景の白いブルーシートで影絵のように私の眼に映りましたのでパチリ。

IoTだ、AIだといっても、現場にはこうして、手仕事の職人が汗水流して家をつくっています。

建築業界ではプレハブ化や大型パネル化がさもこれからの主流になってゆくだろうとささやかれていますが、 私自身は昭和のアナログに染まり切った人間であり、やはりこうした手仕事で、難しい顔つきで仕事をしている現場にある種トキメキと憶えます。世の中の向かう方向に背を向けていることになるんでしょうか。

1階では床組みの下地である、根太(ネダ)が並べられました。

長野県産材のすぎ材ですが、”ツーバイシックス”と呼ばれる輸入材の規格寸法に製材しています。

Rebornの家の特徴でもあるわけですが、基本的に床断熱工法を採っており、 この根太と呼ばれるツーバイシックスの高さ14cmの間あいだに断熱材を詰めて床を閉じます。

最近ではこの14cmに加え、プラス10.5cm、 トータルで24.5cmの高性能グラスウール16K品を床断熱材としています。

前述画像の解説で「床を閉じる」という表現をしました。

断熱材のままでは当然人や材料が落下しますし作業ができませんので、 構造用合板と呼ばれる1.2cmのボードで仮の床をつくります。この床を粗床(あらゆか)と呼んでいます。

断熱材と合板の間に防湿シートと呼ばれるビニールを貼るやり方もアリです。

しかし構造用合板は防湿の役割をも備えているので、ビニールシートは省略可能です。

コスト的には、やるやらないで4~5万円くらい差が出ます。 4~5万あれば床の付加断熱を行うことができるぞ、 私はそう考えています。

床に断熱材を入れる前に、水道屋さんやガスやさんにぜひ配管をしてもらいましょう。

フローリング床をすべて張ってしまった後で配管の穴をあける工務店やメーカーもあると聞きますが、 床の骨である根太(ネダ)をぶった切る羽目になってしまっている場合も多く、 多少なりとも配管パイプの穴径よりも大きめの穴をあけるでしょうから、隙間ができることしばしばです。

床を閉じる前に、現場監督として、あるいは担当建築士として重要な確認事項。

「金物の取付が正確になされているか」をチェックします。

構造計算によって、各柱にはそれぞれ異なる金物が取り付けられるべく、 「接合金物の選定」が設計でなされます。

これらの金物は必要ないのではないか、と30年前の建築現場では大工さんたちがささやいていました。

確かに定常時、金物は全く意味のあるものでは実はありません。

そう、地震の時。

地震によって建物は当然ながら揺さぶられます。

そうすると家の構造体はどうなるか?

柱は折れようとするのではなく、梁や土台から抜けようとする、あるいはめり込もうとする力がかかります。

その時に踏ん張ってもらうために、日本の建築基準法では、柱頭柱脚金物(ちゅうとうちゅうきゃくかなもの)で補強しましょう、というルールになっています。

1階や2階、建物の角なのかそうでないのか、間取りによって決まってくる柱への引き抜き力。一本一本の柱が検討対象です。

その柱に見合う金物がちゃんとついているか、指定されたビスや釘で固定されているか、最後に確認するのは現場監督と、その家を設計した建築士の責任です。

1棟の住宅では約25工種の職人たちが集います。

各工種で2名の職人が出入りするとして50名の職人が関わることになります。

木造住宅では、大工さんが最も多くの日数(人工~にんく、といいます)をかける職人であるのですが、 よくぞこれだけの人間が関り、間違いが起こらないものだと、ふと他人事のように思いました。

その為には、

・きちんとしたミスのない設計図面が完成されたのちに各職人に配布されていること

・無理のない工程で、あらかじめ決められた手順通りに進められてゆくこと

・「ミスはどこかにあるものだ」、とする客観的な眼も必要

あ~、なんかまたNHKのプロフェッショナル風になってきたぞー。

2019.6.20 Reborn塩原  

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