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長野市築29年住宅・インスペクション

2018.06.14|インスペクション
塩原真貴

平成元年・築29年の住宅をインスペクションしてまいりました。

60坪を超える大きな事務所併用の住宅。

1階が事務所と玄関、2階が住居です。

困ったのがこの西側の面。

建物外壁が隣地境界線から50cmも離れていません。汗 

軒の出のない、ボックス状の外観です。

隣地境界線にはフェンスが設けられており、 窓には面格子が設置されており、 ふぅぅ~っと息を吸い込んで、呼吸をとめて(笑)、歩を進めました。

排水配管もこのわずかな隙間を通ってきており、このあたりは重要なポイントなのです!

「こりゃ、水道とか排水とかのトラブルがあったとき、どうするんだ?」状態です。 

外壁はサイディング+吹付塗装です。

過去29年、再塗装や目地コーキングの打ち直しなどは行えるはずもなく、 けっこう大きな口があいていました。

通気工法もまだ世に広まっている時代ではなく、 こうしたコーキング切れは、水が抜けにくくなっており、漏水リスクも高まります。

これから住宅を建てようと計画中のみなさん、 外壁のメンテナンスが可能な、適切な距離を隣地境界から確保してください。

お隣さんの土地を借りないと足場がたたない、脚立すら立てられない、 そりゃイカンです( ;∀;) 

外壁の塗装もだいぶ色褪せ、素手で触ると白い粉が付着します。

この指の短さが塩原の特徴です。 笑わないでください。この手でギターが弾けるのです♬

とにかく! 塗装は15年毎に行いましょう。

事情があったとしても20年以内に!

30年も経つと基材であるサイディングに影響を及ぼしています。

車を洗車・ワックスがけするのもいいですが、家の外壁も気にしてあげましょう!

今回のインスペ作業の中で、最も緊張が走ったのが屋根の点検です。

2連はしごですれすれ届く高さでしたが、ナカソネの補助はあったものの、 この日はえらく強風が吹いておりまして、2箇所でロープで控えをとっての昇降です。

屋根は折半屋根で、サビがけっこう出ています。

サビを放置すればやがて穴があき、雨漏りにつながります。

はやり金属の屋根は、15年くらい毎に塗装をしてゆかなくてはなりません。

普段は決して目につきませんから、どうしてもおろそかになるのです。

しかし建物の寿命は雨漏りが始まると一気に加速します。

もう手の付けようがなくなってしまうのです。

今回、このようにインスペクションをする機会があって、初めて気が付くことも多いでしょう。

パラペットのサイディング外壁も、一部ぼろぼろになっていました。

ここまで傷んでいると、壁に中に雨水が入っていても不思議ではありません。

壁の中までは調査ができませんから、あくまで想像するしかないのですが、ここは見過ごせません。

「あ~、ドローンがほしい」 屋根の上でうろうろしている間、心から思いました。

あのはしごに上っている間に震度6の地震が来たら、、、 そ

んなことまで考えてしまうのは職業病?東京出張へ行くときも、一抹の不安を抱えているほど臆病な塩原です。

床下へももちろん。

「あ~、断熱材やっぱないか~泣」

そういえば、インスペクションのガイドラインには、断熱材の有無や気密性など、 断熱性能にかかわることって、まったくチェック項目がありません。

本当は中古住宅の価値って、耐久性ももちろん大事ですが、どの程度の断熱性で、 暖房すればちゃんとあったかいのか、どのくらいのエネルギーを喰うのか、 信州ならばなおさらですが、温熱環境の調査も行うべきじゃないでしょうか。

駐車スペースの上、俗に言う「オーバーハング」部分の天井裏も照明器具を外してのぞいてみました。

ポリスチレン25㎜の断熱材もあえなく脱落・・・。落下率50%・・・この上の部屋、冬は相当寒いだろうに・・・北側だし・・・。

オーバーハングっていわば橋の上のようなところ。

普通のアスファルト道路は凍ってなくても、橋の上は路面が凍ってるってこと、よくありますよね。

路面は地熱の影響で、橋の上よりはやや温度が高いのです。

この断熱材を入れ直すのは一苦労です。天井全部はがさないとできません><

柱の垂直具合はまずまずです。

レーザーで確認しましたがほとんど傾いていませんでした。

地盤はまずまずよさそうです。

部屋の中は、ご住人様が丁寧に暮らしてくれたため、とてもきれいで、使用に十分耐えられます。

問題はやはり外部か・・・。

平成元年といえば、私がちょうど高校入試の時だった。 あっという間に人生は流れてゆく。

2018.6.14 Reborn塩原  

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