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ボレートロッド(ホウ酸塩)による腐れ予防

2012.12.29

今年もあと2日。明日で年内、仕事を納めます。長野市は昨晩30cm程の積雪になりました。 先日無事に工事が終わった、埼玉県M様邸のリフレッシュ工事。いろいろご心配をおかけしましたが、向こう10年安心プランとしてご提案できたと思います。   長野から出張サービス♡の足場も無事に終わり、           早速、塗装屋さん(こちらも長野市からの出張で~す)による屋根の高圧洗浄が始まりました。大清サービスさんです!       屋根は俗にいう「コロニアル」ですが、今回初めての再塗装を迎えました。 パッと見は傷んでいませんが、塗装がところどころ剥げ、コケも発生中。       屋根を拡大してみてみましょう。 普段こんなに近くでは屋根材を見ることが出来ませんね。 意外に傷んでいるものです。       屋根のテッペンから。 このあたりは高層ビルなどがなく、見通しが良いですね。 私ども信州人からすると、向こうに山がない、というのは、いささか違和感があります。     晴れていればこのあたりにスカイツリーが見えるはず、と思って千里眼モードになってはみましたが、見えません。 将来を見通す努力は、今後も怠りません!       家のテッペンについている棟換気部材を包む板金にもサビが発生しています。やはり屋根は10年程度で必ず塗装したいものです。         軒先が一番傷みやすいようです。雨樋からの跳ね返り水の影響でしょうか。           足場が組まれ、まずやっておかなくてはならないのは、木部の腐れがないかどうかのチェックです。私は、目視&金槌で叩いて音や感触で確認をします。 同様にしっくい壁に浮きや剥がれがないかも、金槌の柄(ゴム状)を叩いて確認しました。     今回の調査で、ご覧の梁の黒く変色した部分がぽくぽくして腐ってしまっているようです。また、この梁は建物の北側で、濡れると乾きづらく、今後腐れが心配される箇所です。       破風(はふう)板は、ウェスタンレッドシーダー(米杉)で、塗装はほとんど剥がれていますが、木そのものは腐っていません。         表面はうずくり調に風化しています。これも木材の美しい形と言えると思います。最終的には交換ができるようになっています。         丸太の柱です。直径40cmは優に超えたものです。 割れが発生しています。以前、お客様にて、割目にコーキングをしていただいておりましたが、柱の割れは、季節に応じて開いたり縮んだりしていますので、なかなか埋めきれません。10年以上たっても、新しく割れが出ることもあります。 コーキングがかえって水の抜けを妨げる恐れもあるので、柱のタテ割れにはコーキングを打たない方がいいと思います。     数日の後、先ほどの梁の腐れ部の切除を行いました。           ノミがメスです。           腐った部分は、幸いこの程度でした。深さ約2cm程度です。           この患部を含む梁(1階北側の胴差(どうさし))は、北側で陽当たりも悪く、将来的には腐れが進行することが予想されるため、ボレートロッド(旧称インペルロッド)を打ち込みます。 梁の断面寸法から、Φ19mm長さ67mmのボートレッドを30cm間隔で埋め込みます。写真は埋め込み用の穴を開けたところ。   ボレートレッドは、水によって拡散する、ホウ酸塩を濃縮、棒状に成型したものです。ホウ酸塩は、腐朽菌の繁殖を防ぎ、木材の腐れ防止になります。太さや長さも、さまざまなタイプがあり、患部の状態や環境により、埋め込みピッチを含めて検討されます。     一回り大きいドリル径で穴明けをし、その中にボレートロッドを仕込みます。 成分の拡散は水分によって起こります。雨などで、この梁が塗れ、水を吸うと、ボレートロッドの成分(ホウ酸塩)が水分と共に拡散を開始します。     木材の含水率が25%を超えると、腐朽菌の活動が始まります。そのレベルになると、ゆっくり、同時に拡散し、腐朽を予防します。 挿入後はコーキングでキャップします。 10年後の再塗装の際に、再び覗いてみるとしましょう。場所によっては溶けだして、無くなっているところもあるかもしれません。   ポストアンドビームの1階の梁は、もっとも腐りやすい箇所です。取り替え交換も大変な工事に発展しますので、このように予防をしておきたいものです。         ボレートロッドはアメリカ製のもののようです。私は、ヒロウッデンカヌーショップで購入しました。 非常に高い代物ですが、腐った後での修復工事を想えば安いものです。ログハウスなどの構造材で、腐れがご心配な方は、ご相談下さい。     そして今回、床下に潜っての点検も行いました。普段は家の中しか見えないし、観察できません。築後の節目節目で、健康診断のように、屋根の上、建物外部の上の方、床下や屋根裏など見えないところをチェックしましょう。       作業終了後、職人さんらと共にいただいた、布ドリップのおいしいコーヒーをいただきました。 約10日間という短期決戦でしたが、安心感がぐんとアップした、いいリフレッシュ工事&健康診断になったかと思います。     喫茶店=風枝、の営業再開を心から待ち望んでいます。Mさん、足場、塗装、大工、電気、今回の工事に携わっていただいた関係者のみなさん、ありがとうございました。そしてこれからもよろしくお願い致します。           帰り際にいただいた、お手紙。 家宝にさせていただきます。 Mさんご家族の益々の発展をお祈りします! 2012.12.29        

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