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耐震≧断熱≧間取り更新≧キッチン据替

2016.05.14

今週から始まりまりました、長野市篠ノ井岡田のM様邸のリフォーム工事をご紹介。 DSCF4415築30年程の木造2階建ての住宅。 キッチン流し台の更新と、いろいろな場所にランダムにおかれた家財をきちんと収納し、 2部屋それぞれになっていた(ダイニングキッチン約8帖)と、(居間6帖)を一体化させ~それには柱をとる必要がある~、もっと明るい部屋にしたい、さらには耐震性アップ、断熱性能アップ、という野望がぎっしり詰まったリフォーム工事です。 「わぁ~、これ、リフォームするのはいいけど、Mさん、片づけるの大丈夫かな~、できるのかな~?」 というのは私の最初の感想。   DSCF4417これまであまり収納スペースがうまく確保できていなかったのか、はたまた物が多いのか、露出型の台所でしたね。 露出型は確かに便利で、どこに何があるか分かっている人はパパッと作業できてよいのですが・・・。 でもほかの人にとってはウロウロキョロキョロキョロ。 近所に住む娘さんや、息子さんの奥さん(義娘)も使う場面もあるでしょうからね。 本人にとってはきちんと整っているつもりでも、目にいろいろなものが映り込むと、他人にとってはごちゃごちゃしているように見えるというもの。   IMG_4585ゴールデンウィーク期間中、ご家族で頑張って片づけをしていただき、無事連休明けから解体工事が始まりました。 解体風景を眺めながら、隣にいたMさん(お母さん)に、 「どうですか?今の心境は?」と尋ねると、「切ないけど、ワクワクね」と複雑な心境を見事10文字で表現してくれました(^J^)     DSCF4867解体するのはアッという間です。今回は解体専門業者にお願いしましたが、2日間、のべ3人工でスケルトン状態になりました。 骨組みがさらされ、この家の構造が確認できます。 柱の位置を確認し、図面と異なる部分を把握して、工事の手順を煮詰めます。   DSCF4872よくテレビなんかで、お医者さんが手術をする前に、手順を頭の中で考え、手術中をイメージしている様子を観ることがありますが、建築リフォームの現場の場合、事前にMRIとかCTスキャンみたいなことが事実上できませんので、壊してびっくり、なんてこともよくあるので、この解体して「さぁどうする」のタイミングで計画をさらに見直し微調整、用意しなくてはいけない金物や、あらたに手配しなくてはいけない材料を瞬時に、かつ漏れなく把握、発注、もしくはホームセンターへ駆けつけなければなりません>< 水道屋さん、電気屋さん、ガス屋さん、大工さん、断熱屋さん、それらの職人さんらに連絡・日程相談をし、不足部材を補い、お客さんとも摺合せ。 これがリフォーム工事の現場管理は難しい、といわれるゆえんです。     DSCF4890心配されたシロアリは存在していませんでした。 地面も防湿シートに砂が敷きこまれており、「しけっている」と噂されている床下はよい状態にあります。 今回の工事範囲以外の床下も自ら潜入し、過去のシロアリ被害を確認。Mさんにレポート。 初めて見るお施主さんもこの時には必ず「えらい我が家は広かったんだね」と漏らします。   DSCF4930過去にしろあり被害があった床下の蟻道跡です。こういう土でできたトンネル状の筋からシロアリが土台に侵入、あっという間にこの直上の押入れの中に到達しました。 それを最初に発見したMさんは「腰が抜けそうだった」と表現していました。 シロアリ被害は気づいたときには結構な範囲がやられていることがあり、見事人の目を盗んで巣を兵隊を増やし被害を拡大させてゆきます。 一番肝心なことはシロアリ消毒を5年毎にすることじゃなくて、1年に1度は床下を点検しましょうね。とMさんに念を押しました。     DSCF4961さて、まず最初に行うのは耐震化工事です。 あらかじめ計画しておいた耐震補強計画に基づき、金物を設置したり、筋交いをつけたり、合板を貼ります。 この柱は地震の時にとても抜けやすい、ということが構造計算によってわかっていますので、ホールダウン金物というとても頑丈そうな金物で基礎と土台、柱を一体にして、抜けるのを防ぎます。     DSCF4955柱も1本抜き、新たな場所に付け替え、補強の梁を入れます。柱1本を抜くのだって、大工さん大変なんですよ~y でもやっぱりそこはプロ。見た瞬間に、ぱぱぱっと頭の中にその手順が浮かんでるんでしょうね。 「ああ、これね」といって黙々と手を動かしだしました! 柱にはもちろん荷重がかかっています。屋根や2階の床、それに家具なんかの重さを、土台→基礎→地面に伝える役割を担っているのが柱。 柱を1本抜くということは、その柱近くの柱に、追加で負荷をかけるということ。簡単に行うべきことではないのであしからず。   DSCF4967ここもポイント~気流止めです。 床下の冷気が、こうして壁の中に入らないように何かでふさいでうやる必要があります。 今回は普段から積み立てておいたグラスウールの端切れを詰め込みました。 床下は温熱環境的には外です。 冬は零下になることはめったにありませんが、5℃前後に安定しおり、床暖房をすることが無ければほとんど変わらず冷たい風が滞留しています。そして、部屋を暖房すると壁面の温度も20℃とかに上がるわけですから、ここで温度差が生じ、暖められた壁内の空気が上昇し、必然床下の冷たい空気を引っ張ってきます。だからこの壁の中は床下の冷たい空気が暖房すればするほど走ることになります。それを防ぐ目的で”気流止め”を行います。   DSCF4968引き戸の敷居の下にも断熱材が入っていませんでした。気流止め、というよりはこうなると床断熱工事的な作業になります。 筋交いにも金物がついていませんでした。想定外です。 大工さんに聞くと、「30年くらい前は、外回りの筋交いには金物を付けてたけど、室内側の間仕切りにはみんなつけてなかったぞ」、「あのころはじゃんじゃん家をつくらなきゃいけなくて、筋交いの位置なんかも平気でほかのところに振り替えたもんだ」と。 現代の家づくりとは全く異なる感覚で世の中が動いていたんですね。 地震活動期に入った最近でこそ「耐震」とか、「免震・制震」なんて言葉を聞きますが、ほんの30年前には「建築確認の許可さえ取れればいい」、そんな風潮だったのではないかと思います。   私が大学生でお勉強していた(?)ときに阪神淡路大震災が起きました。 さらには中越地震、東日本大震災、そして熊本地震、この20年でたて続けに巨大地震が発生しています。 今後もあちこちの場所で巨大地震が起こるだろうといわれています。断熱ももちろんですが、Rebornは今後も木造住宅の耐震化に積極的に取り組んで参ります。 耐震≧断熱 シロアリも群飛する時期になりました。5月、雨上がりの晴れた日に一斉にシロアリは羽を伸ばして海外旅行へ出立します。そんな様子をみてしまったら、見て見ぬふりをせず、シロアリ駆除をすべしです。 Rebornはシロアリ駆除・予防会社ではありませんが、良心的な業者さんをご紹介できますのでご一報ください。 Reborn しおはら

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