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板金屋根の雨音問題について一案

2015.06.18

「フラットルーフ」をご存知でしょうか? 直訳すれば平らな屋根、ということになりますが、 建築におけるフラットルーフとは、真っ平らな屋根だけでなく、0°~10°くらいの勾配までの、とってもゆる~い勾配の屋根のことをそう呼んでいます。 すっきりデザインでまとまる 屋根の上にベランダなどが作りやすい 雪が落ちないので安全だったり、雪かきをしなくてよい(かも)   塩原邸の写真 150これは我が家のフラットルーフですが、実験的に、本当に真っ平らに作ってみました。 つくる側からすれば、骨組みが大変分りやすく、納まりがやさしい、と言うことができます。 雪が当然落ちにくいので、積雪荷重をちゃんと見ておかなくてはなりません。   DSC_0018自邸での実験の結果から、 真っ平らな屋根には雨水が5mm~1cmほど屋根の上に残る、ということに気づきました。 まあ、すぐに乾くといえば乾くのですが、やっぱり2%程度以上は勾配をつけるべきだな、と感じます。 ちなみに、そんなゆる~い勾配の屋根は、 瓦とか、スレート、それに横葺きの板金屋根は雨漏りがするのでだめで、 こういった立平(たてひら)葺き、というのが一般的です。   しかしこの屋根には弱点があります。 そうそれが表題にあった、「雨音」の問題なのです(>_<) 防音のためにシージングボード(木の繊維が集まったボード)なんかを貼ったり、断熱材としてグラスウールやロックウール、それにセルローズファイバーなんかをけっこう入れるんです。 人によって感じ方は異なりますが、大粒の雨なんかが降ると、やっぱり板金の屋根は防音性に劣ります。 IMG_1212そこで今回、考えに考えて対策してみたのがこれ! そうです、デッキ材なんかで使うACQ加圧注入した木材(露天下30年程度の耐久年数)を、 大胆にも屋根の上に斜めに並べてみました。   IMG_1208作り方はけっこう簡単そうに見えますが、けっこうたいへん。 2”×6”程度の木材(これももちろんACQ加圧注入加工品)をギザギザに加工し、     IMG_1209屋根のうえに並べます。 屋根面とは、基礎パッキンをかまして(裏からビス止め)浮かせます。 固定方法が問題になりますが、雪止め金物をうまく利用しましょう。       IMG_1214斜めの角度は30°に設定しました。この場所は南に面しており、比較的雪が少ない地域なので、雪が降っても溶けてくれることでしょう。 いや、そう願います。         IMG_1211これで雨音は相当軽減できることでしょう。 問題は雪が降った際にどの程度早く溶けてくれるか、 凍ったりして木材が破損しないか、のあたりだと考えています。 う~ん、こんなことやってるのは日本でも私くらいなんでしょうかね~>< 太陽熱集熱パネルなんかを載せると、それはそれでまたいいのかもしれませんが。   しおはら    

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