
お盆休みは娘二人が帰省し、双方の実家を訪れて例年のように過ごしました。
あ~やっぱりお盆になると涼しくなるよねって思ってたんですが、とんでもない。
ボンアケ、さらに暑さが増してませんか!?
例年だと10月20日ごろが暖房Onですから、どんどん秋という季節が夏に奪われてゆくわけでして、
いっそ北海道とかもっと標高の高いところに引っ越してしまおうかとの邪念が湧いてきます。
そこでふと「実家がなくなるということ」について思いをめぐらしました。
東京や大阪など大都市で暮らす人たちの多くも実家は地方にあったりするわけで、
だからこそ大型連休や正月休み、お盆休みは大渋滞になる。
ということは、日本人には「やっぱ実家に」というこだわりというか呪縛があるのではないだろうか。
ゆえに「実家がなくなること」は不安感を覚えてしまい、両親亡き後はそのままどうすることもせず空き家になってゆく・・・。
考えてみれば実家にこだわるのは、たいていその近くに代々のお墓があったりするもので、
近所との長年にわたる助け合いや、運命共同体としてその地に生きているという連帯感みたいなものも影響しているのか。「生まれ育ったところ」というのは、動物的本能でやはり捨てがたく、想い出や経験もそこがあったればこそ。
でもまあ島国ニッポン。こんなに小さな国で限りなく単一民族集団なのですから、どこに暮らそうが実家になり得るのかもしれません。実家の呪縛から解き放たれたであろうわたくしたち団塊ジュニア世代としては、老後はもっと自由に暮らすところを選んでいっていいのではあるまいか。

外観
前置きが長くなってしまったんですが、新潟県から小布施町へ移住を企てているM邸の完成が見えてきました。
Mさんご夫婦はご主人の定年退職を機に、終の棲家として小布施町の地を選び、その拠りどころとなる住宅を我々Rebornに託してくださいました。
出会いはかれこれ5年前の完成見学会まで遡り、まさに熟慮の末煮詰めたプラン・仕様。
延床面積は34.25坪。夫婦二人が暮らす家としては比較的おおきいと思いますが、オーディオルームや子供たちを迎え入れる実家的機能、友人の来客用スペースなどあれこれ検討した結果です。
私はこの家を「第二の自然」と位置づけました。
この家のほとんどは木やしっくいなど自然素材で出来ています。
自然エネルギーを活用すること、あるいは温熱的により安定した空間を提供する高断熱高気密+輻射式暖冷房。
自然の脅威を自覚するからこその耐震等級3。
日頃どんな家をつくりたいのか自問自答しているわけですが、一言「第二の自然をつくること」と定義すると実にしっくりきたのです。
「第二の自然」という用語は、輻射冷暖房のラジエーターを製造しているPS(ピーエス)社のホームページで最初発見したんですが、さらに深く掘り下げてゆくとノーベル物理学者の湯川秀樹博士の著書にたどり着きました。
”創造的人間(角川ソフィア文庫)”
早速数冊取り寄せましたので、この家の完成関学会で並べておきます。(欲しい方には無料で差し上げます)
いずれこの本の感想はブログで紹介しますが、我々人類はなんのために文明を発展させ、どこに向かっているのか、向かうべきか、を教えてくれる予感がします。
見学会は9/13-14の二日間。8/29より予約開始です。ぜひ第二の自然を感じてください!