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小布施町・15年点検で断熱材の経年を目視確認

2024.11.02|住まいの点検・メンテナンス
塩原真貴

選挙にワールドシリーズに忙しかった10月下旬でしたが、Reborn工事部も相当忙しかったんです!

5月ゴールデンウィーク前後から工事を始めました中野市S邸が8回の裏。

ワンアウト満塁のピンチでしたが、サードゴロゲッツーに仕留めました。

ついに足場撤去を迎えることができました(*’▽’)

室内は80歳を過ぎた施主であるSさんの息子さん夫婦が着々としっくい塗装を仕上げてくれています。

信州健康ゼロエネ住宅助成金をいただいていることもあり、完成見学会を開催します!

勤労感謝の日でもあり、長野市えびす講煙火大会(主催:長野商工会議所)も行われる 11/23(土)、24(日)の2日間!

詳細は来週RebornのホームページやSNS(インスタ)で発表されます。

弊社では年内にこの中野市を含め、須坂市、長野市川中島町と3棟の完成見学会を予定しております。

いよいよ暖房シーズンが始まりましたので、上質なパネルラジエーターによる暖房体験をしていただける機会となりますので、「良質新築」をご検討の皆様、ぜひご来場くださいませませ~♨

 

 

11月秋の観光シーズン3連休の初日だというのに、なんてこったの大雨に見舞われた本日、

雨男のわたくしは小布施町で前職工務店のOB宅15年点検でした。

施主のTさんとは同い年で、DIYダイヤトーマス左官塗りをした友人のような関係。

お互いの子供たちの現在や将来の展望などを語り合う、点検というよりはコンシンカイのような感じでございました。

2台分の壁のないガレージがあります。

こいつがあるおかげで雨の日でも点検がやりやすく、Tさんの愛車も15年前と同じではないか!

ガレージあるいはカーポートがあるお宅というのは、えてして車の寿命が長いとおもうのですがいかがか?

外壁もしっくい左官で、当時はノダ社のラスカットMという耐力面材を兼ねた左官下地ボードを採用していたため、クラックはそれなりに発生していますが、オオゴトといえるようなそれではなく、手仕事感がってよろしい。

木製額縁(トリムボード)脇には染み(アク、あるいはホコリが雨水で流れ)が発生してはいるものの実物をみるにつけみずぼらしさは個人的に感じません。塗装業者の飛び込み営業が頻繁に外壁を塗らせろと突撃訪問してくるそうですが、新品調にお化粧したものが最高・最良というわけではないのだよおとっつあん!

屋根はすでにもうディプロマットの時代でして、これはエバーグリーンという窯変調のみどり色。

石粒がやや剥離しつつあるようですが、全体量からすると心配はないだろう。

露天にされたガレージ屋根上のデッキバルコニーは寿命を迎えようとしておりました。

ガレージ棟の軒天(軒裏)は構造用合板=カラマツで、個人的に塩原は剥離を心配し、反対を唱えたような記憶がありますが、15年経ち打診検査をしましたがなんてことない。

軒天ベニアがベロンとなっている旧家をよく目にするんですが、直射日光や雨水があたらない合板はなかなかのもんだなぁと思います。

この斜めの方杖(ほうづえ)って呼ばれる斜材が凝った加工がなされていてアクセント効いてます。

当時はこれらの部材を1こ1こ手作りでログビルダーさんらが加工していたもんです。

部分的に外物置として造られた板張りの下屋。

レッドシーダー羽目板が貼られていますが、それなりに風雨や紫外線にさらされているものの、こちらも劣化など皆無でした。

 

室内は全体的に北欧調でまとめられており、本物のグリーンがあちこちに。

子育てが終わったTさんご夫婦とコーヒーを共にしながら雑談にふける、家を建てていた時のことを語る、いまどんな仕事をしてるの?息子さんや娘さんの現在の仕事は、ひぇ~( ゚Д゚)などと。

ウッドワンキッチン扉面材、15年経過の様子。

スイージーというシリーズのパイン材ですが、なかなかよいではないかこの色。

「ショッキセンもずいぶん使わなくなったっしょ?」などと。

フローリングはシベリアンラーチ(ロシアからまつ)。

やっぱムクはいいよね~♪などと。

洗濯機は2回買い換えたけど、造作洗面台は初代の各部材が現役バリバリで活躍。

最近でこそ こーいう感じの洗面台が増えたと感じますが、15年前は一般的では全くなく、ボウルや水栓金具、照明や建具の取っ手などを寄せ集めて試行錯誤しながらつくったもんであ~る。

ユニットバスの点検口から外壁断熱材+防湿シートを目視。

このお宅、外壁にグラスウール吹込み断熱で、当時粒状のグラスウールが沈降し、壁の上に隙間(断熱欠損)が生じるのでは?と心配していましたが、いやはや沈降することなくしっかり充填されておりました。

こちらも小屋裏の吹込みグラスウール。

300㎜みっちり、ほとんど沈降することなく状態を保っていました。

 

ここはちょうど平天井断熱と屋根断熱が切り替わるところで、屋根断熱側には屋根の裏の通気を確保する段ボール(マグ社・通気くん)が見えました。

この部材も通気層を流れる湿気を帯びた空気の影響で、「段ボールが水分を吸って溶けてしまうのでは?」という噂がありましたが、15年経っても健全ケンゼン。安心しました。現在でも屋根断熱の場合通気くん使ってますもんで。

床下にももちろん潜入。

漏水、シロアリ被害、カビなどなくこちらも健全。

床断熱材は高性能グラスウール16K140㎜です。現在は245㎜入れていますが、15年前の当時、140㎜厚はなかなかのもんでした。

 

暗くなりがちな家の中央部。

トイレを通してドアに採光窓を用いたり、階段ホールをレイアウトしたり、フットライトを設けたり。

このフットライトがあれば天井のダウンライトはほとんど使っていないそう。

住宅専門の設計士の醍醐味は、このようにアフターメンテや点検作業を通じて、ある意味”答え合わせ”といいましょうか、暮らす方の生の声や感想を、いい点も悪い点も聞けることにあるのではないでしょうか。

世の建築士よ、もっと自分が設計した家を訪問し話をしようではないか!

さすればこの住宅業界を生業とする意味ややりがいも倍増すると思います。

あまりにもここ何十年間、ハウスメーカー・建築業者側の都合で住宅は作られすぎてしまった。

来週はついに9回表。もう一点追加点を挙げてなんとか逃げ切りたいものだ。

 

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