自分の家を、自分で作りたい。そんなふうに思ったことはありますか? ゼロから作るのは難しくても、手を動かす過程を経ることで、住まいにも暮らしにもいっそう愛着が増すもの。一緒に作業した時間は、家族の大切な思い出にもなるでしょう。
Rebornでは、住み手自身が塗装工事にDIYで参加することをお勧めしています。今回取材したFさん家族は、さらにキッチンや収納などの造作家具まで自分たちで手がけたDIYの達人。「楽しかったけれど、大変でした!」と笑いながら、家づくりの日々を振り返ってくれました。
希望を貫くか予算を取るか、紆余曲折の土地探し
幹線道路から少し入った静かな住宅街に位置するFさんの住まい。デッキテラスの端にあるインターホンを鳴らすと、キッチンのドアから奥様がひょこっと顔を出して「こんにちは、どうぞ!」と笑顔で迎えてくれました。
敷地東奥のエントランス
玄関は敷地奥だがインターホンとポストは手前の勝手口に設置。宅急便や郵便もキッチンからすぐに受け取れる効率的なプラン
ドアを開けると、光が降り注ぐLDKにはふかふかの大きなソファ。幼稚園に通う元気な兄弟が寝転んだり飛び跳ねたり、にぎやかに遊んでいました。
奥様:
家族4人で座れるソファがどうしてもほしかったんです。でも、暮らし始めてみると落ち着いて並んで座ることがほとんどなくて(笑)。
そんなわけで、広いソファはもっぱら夫妻のくつろぎスペースに。新居に合わせて購入した大きなテレビで映画を観たりスピーカーで音楽を聴いたり、小説やマンガを読んだりと楽しんでいます。
隣の和室にもコンパクトなテレビを置いて、こちらは子どもたち専用に。和室の引き戸を閉めれば音が干渉し合うこともありません。
大人も寝転がれる大きなサイズのL字型ソファをセレクト
リビング隣の和室は子どもたちのスペース。テレビやおもちゃ、電子ピアノを置いて
趣味が近く、表情や雰囲気もどことなく似ていて兄妹のようなFさん夫妻。そう伝えると「昔から、似ているねとよく言われるんです」と笑います。
音楽を愛する二人の出会いは、静岡のピアノ調律の専門学校。卒業後はそれぞれ関西の企業に就職して調律師として働き、結婚を機に2014年、奥様の実家がある長野市に移り住みました。
奥様:
私の父も調律師で、母は自宅でピアノ教室を主宰しています。両親が経営する会社に私たち夫婦が入社する形で長野にUターンして、調律の仕事を始めました。けれど時代の変化でピアノのあるお宅が減っている中、状況はなかなか厳しくて。
仕事に安定を求めた二人は、しばらくして心機一転、転職を決意。現在ご主人は長野市内の異業種の企業で働き、奥様は育児と両立しやすいパートタイムの仕事についています。
兄妹のような雰囲気もある夫妻。ご主人は最近、ハンドドリップで淹れるコーヒーに凝っているそう
ピアノを習っている子どもたち。ご主人が教えることも
結婚前から「一軒家に暮らしたいね」と話し合っていた二人。けれど転職、二人のお子さんの誕生とライフプランの転機が続いたことで資金計画に慎重になり、なかなか具体的に動き出すことができませんでした。「結局、実現まで5年ほどかかりましたね」と振り返ります。
最初に立ちはだかったのが土地の問題。「土地の価格はできるだけ抑えて建物にお金をかけたい」と考えていましたが、希望する「実家から車で15分圏内」のエリアは人気が高く、どうしても予算をオーバーしてしまうのです。
下の写真は、奥様が2016年からつけ始めた「家づくりノート」。希望や状況を書き留めることで頭の中が整理でき、二人の考えをすり合わせるのにも役立ちました。候補の土地のエリアと価格を整理したマップページは圧巻です。
土地の価格をエリアごとマップ形式で書き出して比較。「書き出すと頭の中が整理されます」と奥様
住まいを計画しながら2人の男の子を出産。「将来も含めて、お金について色々考えた時期でした」と夫妻
希望エリアの土地は「広くて高い」または「安いけれど狭い、または立地が悪い」という状況。飯綱町や須坂市も考えましたが、実家からの距離や利便性を考えて断念します。
そんな中で見つけたのが、希望エリアにあったこの敷地でした。接道部分が狭く車をやや入れにくいデメリットはあったものの、76坪と広いうえにほぼ正方形で、何より価格が予算内。「想定以上にいい土地が見つかったと思いました」と振り返ります。
課題は周辺環境。悩んだ末の決断は?
ところが、その価格には理由があったのです。
不動産会社に問い合わせると「まずは現地を見に行ってみてください」と一言。向かった二人が目にしたのは、北側の隣地に立つ風変わりな住宅でした。住人が改造を繰り返しているその建物は住宅街で異彩を放つ外観で、何より、こちらの敷地にトタンなどの部材が落ちてきそう。法規に反するわけではないものの、「この隣に家を建てて大丈夫だろうか?」と一気に不安を感じました。
奥様:
きっと、現地を見て断念するお客さんが多いんですよね。だから「まず見てきてください」と言われたんだろうと。
ご主人:
情報を見つけて4~5か月たっても、売れ残っていたんですよ。「何か理由があるな」と思ってはいたんですが……。
北側に当たる和室の窓はすりガラスにして、外が見えないように
静かな住宅街にある敷地は約76坪。広い庭は駐車スペースや子どもたちが遊ぶスペースにも事欠かない。住まいの右奥にくだんの住宅がある
とはいえ、隣家以外の条件は希望にぴったり。長年土地探しに苦労してきたため、なんとかクリアできないかと考えた夫妻が相談を持ちかけたのが、地域の木材を使った家作りに定評がある工務店のA社。 実際に土地を見てもらった上で、設計プランを提案してもらいます。
「Rebornの規格住宅」という選択
しかし、ここでもぶつかったのがお金の問題。土地代とトータルで考えると、A社の注文住宅はどうしても予算に合わなかったのです。
「困った……」。けれどせっかく見つけた土地は変えたくない。夫妻は信頼できる知人に相談しました。そこで紹介されたのがRebornだったのです。
ご主人:
「Rebornなら予算に合わせてくれるんじゃないか」と言われて。ちょうどその時期に完成見学会があったので見に行って、設計士の塩原さんに相談してみたんです。すると「その土地ならうちの規格住宅が合いますね」と。私たちの予算内におさまることも分かりました。
問題の隣家は北側なので視界に入らないよう設計できること、落下物に備えて境界に木製フェンスを建てれば気になりにくいことも分かり、可能性が開けてきました。
複数の工務店を比較したメモ。価格と品質、担当者の対応も見極めポイントに。他社に対しては「高いのにふっつーの家でせまい」と本音も。Rebornの印象は「規格(住宅)だけど広さ、断熱などお値段以上!」と好感触
「Rebornの規格住宅の品質と価格のバランスに魅力を感じた」と話す夫妻
奥様:
当初は注文住宅で考えていましたが、Rebornの見学会を回るうち「案外、自分たちの要望は規格住宅で十分叶うんじゃないか?」と思うようになって。
ご主人
Rebornの規格住宅は私たちの希望する要素が全部揃っていて、他社の規格住宅よりかなり良かったんです。まず、冬でも暖かい。他社ではオプション扱いになる無垢材フローリングも標準装備ですし、漆喰の外壁なら30年ほどメンテナンス不要だという点も魅力でした。窯業系サイディングは10年ほどでメンテナンスが必要になって、100万円単位でかかる可能性もあると塩原さんから聞いていましたから。やっぱり、お金の問題は大きかったですね。
家づくりノートの1ページ目に書いた「新しい家への希望」の1番目は「暑くなく、寒くないこと」。そして、ほどよくデザインが良いこと。壁紙ではなく漆喰壁が標準のRebornの規格住宅なら、素材感豊かなインテリアが叶います。
念願のソファ、リビングを通って2階に上がる間取り、対面キッチンなど、当初の希望を実現
「玄関にシューズクローゼットがほしい」という希望も叶えた。ドアは室内外でデザインを変え、汚れにくい室内側には凹凸のあるユニークなパターンをセレクト
思いが詰まった「家づくりノート」
正式にRebornに依頼し、打ち合わせがスタート。規格住宅とはいえ、注文住宅並みに細部までアレンジできるのがRebornの特徴です。ここで活躍したのが家づくりノートでした。
奥様:
打ち合わせでノートを出すたび、塩原さんに「あ、ノート出てきた」と言われました(笑)。
ノートを作り始めたきっかけは、「こんなふうにしたい」と細部まで逐一話す奥様に「とりあえず書き出してみたら?」とご主人がアドバイスしたこと。「後で聞いたら、書き出すことで色々な要望を諦めさせるためだったそうです(笑)」と奥様。
けれど書き出してまとめる効果は絶大! 自分たちの要望を整理して優先順位をつけられることはもちろん、書き出したイメージやキーワードから塩原さんが希望を抽出し、しっかりと設計に落とし込んでくれました。
奥様:
希望のイメージは豊富にあったんですが、二言目には主人が「お金がない」と言うので(笑)、塩原さんが予算を考えた上で「こういうのはどう?」と具体案を提案してくれました。
こうして完成したプランには、夫妻の希望がきめ細かく盛り込まれています。例えば、ダイニング脇の壁面に造作したラック。「リモコンや文房具、郵便物など細々としたものがテーブルの上に散らかっているのが嫌」と奥様がリクエストしたもので、中に入れるものをシミュレーションした上で、自らノートにラフスケッチを書いて実現しました。
取りやすい高さに合わせてリモコンやリップクリームといった細かい小物やスイッチの配置などを図解してイメージ
完成したラックがこちら。背面はマグネットボード。例えば幼稚園のお便りが届いたらその場で開封→収納まで1か所で完結する。壁の向こうは洗面脱衣室のドラム式洗濯機で、奥行きが深い分リビング側を浅くしてラックに活用。隣の棚のボックス内に幼稚園の道具や書類を収納
奥様:
私は実家時代からの習慣でリモコンがきれいに並んでいないと気が済まなくて、毎晩寝る前にもピシッと揃えておくんです(笑)。もちろん旦那さんはそんな習慣はないから、「ここに戻そう」という定位置があるといいなと思って。雑誌を入れるラックはよく見かけますが、リップクリームのような小物も置けるラックってあまりないですよね。だから自分で置くものを想定して図面を書いて、塩原さんに相談しました。
キッチンの吊り戸棚の高さもこだわった点。完成見学会で実際に試した上で身長に合わせて低く設定したため奥まで使いやすい。ペンダントライトは奥様がセレクト
2階の寝室は、現在子どもたちが遊ぶスペースに。アカマツ材フローリングは柔らかいため「おもちゃの傷がかなりついてしまいました……」と夫妻
洗面脱衣室も、何度もレイアウトを検討したこだわりの場所です。洗面台の隣に洗濯機を置くプランが多いですが、Fさん邸では奥様たっての希望で横にカウンターとオープン棚を設置しました。
奥様:
洗濯機は絶対にドラム式にしたい!と決めていて、旦那さんにも交渉済みでした(笑)。ただし奥行きが深くて洗面台より飛び出てしまうから、あえて隣ではなく背面側に置こうと。代わりに洗面台の隣にほしかったのが、アイロンがけやメイクができるカウンターです。これも、絵を描いて塩原さんに相談しました。
右奥に洗濯機を置くプランが多いが、カウンターを設けてアイロンがけやメイクの場所に。洗濯機は左奥に置き、隣にはバスタオルや家族の下着と部屋着を収納する棚をレイアウト
カウンターに椅子を置いてメイクスペースに。洗面スペースが渋滞する時もこのスペースがあると便利。風呂上がりは濡れたタオルを左手のパネルヒーターにかけて乾かしている
床材も奥様がこだわったポイント。以前の住まいは水回りの床が白だったため落ちた髪の毛が目立ちやすく、細かいことながら「すごく気になっていました」と奥様。とはいえ、黒などの暗い色はホコリが目立ちやすいのがデメリット。そこで様々な色や模様の床材サンプルを取り寄せて、実際に髪の毛やホコリを置いてみて目立ちにくいものをじっくり吟味したのだそう。
一方でご主人の希望は「和室とベランダがほしい」「照明は調光できるものにしたい」、そして「ドアを好きな色で塗装したい」ということ。
ご主人:
Rebornのブログに一部屋ずつドアの色を変えたお家が出ていて「いいな」と思ったから、2階のドアを4色で塗り分けてみたんです。壁と同じように自分たちで塗りましたが、難しかったですね!奥さんに「色ムラが気になる」と言われて何度塗り重ねたことか(笑)。
奥様のこだわりをご主人がおおらかに受け止めてアドバイスし、塩原さんが現実的な設計に落とし込む。その過程がこの一冊のノートから伝わってきます。
カラフルなドアが並ぶ2階
和室は子どもたちの遊び部屋。押し入れを作らず床の一部をフローリング貼りにしておもちゃラックを配置。将来はここに勉強机を並べる予定
暑くなく、寒くない理想の住まい
暮らし始めてみて実感しているのは、住まいに対する最優先事項だった「暑くなく、寒くない」こと。暖房は各室にパネルヒーターを設置して輻射熱でじんわりと暖め、冷房は階段に設置したクーラー1台でまかなっています。
ご主人:
冬はちょうどいい暖かさですね。じっとしていても暖かいし、空間ごとにムラがない。寒い部屋がないので、どこへ行くにもおっくうではないですね。
奥様:
前の家は廊下に出たら寒かったよね。今週は気温がマイナス11度ぐらいの日もありましたが、家じゅう全然寒くない。びっくりしました。
将来2部屋に区切れる子ども部屋。現在は家族の寝室になっている。冬も暖かいので「ほとんど布団をかけていません」とご主人
夏はダイニングの一部に設けた吹き抜けからクーラーの冷気が循環する
ご主人:
暖房は最初に色々調べていて、ヒノキヤの全館暖房「Z空調」も検討しました。Rebornにたどり着くまでパネルヒーターのことは知らなかったんですが、アパートの寝室でオイルヒーターを使っていて輻射熱暖房の良さを実感していたことが大きかったかな。
現在、暖房は奥様の希望で設定温度23~25度と高めにしているためか「灯油代はアパート時代と同じぐらい」だそう。けれど床面積が大幅に増えていることを考えると、かなりコストを抑えられています。
ご主人:
まだ試行錯誤中ですね。もう少し湿度を上げれば温度を低めにしても体感温度が上がると思うので、大型の加湿器を買おうかなと考えています。間仕切りがほぼないので、1台あれば家全体の湿度が上がるかなと。夏は1階で動き回ると暑さを感じることもありましたが、階段の吹き抜けにサーキュレーターを取り付けたら冷気が降りてくるようになりましたね。しばらくは、これで様子を見ようと思います。
撮影用カメラに興味津々
冬も床が暖かいので裸足で過ごす
一方で後悔しているのがコンセントの位置。使ってみなければなかなか分かりにくいことです。
奥様:
リビングにあんなにスピーカーを置くと思わなかったし(笑)、階段下の和室側にもコンセントがあればよかったなと。夏はサーキュレーターを階段の下に置いているんですが、今の位置は子どもたちが蹴ってしまいやすくて、実際に1台壊れたんですよ……。クリスマスツリーを置くときも、ここにあれば電飾に便利でしたね。確かコンセントを1個作る費用が3,150円だったので「3個減らしたら1万円だ!」なんて言って減らしていたら、こんなことに(笑)。
造作家具も自分たちで。作業場と現場に通った1カ月半
室内の天井と壁の漆喰塗装はFさん夫妻のDIY。この工程は、Rebornでは定番になりつつあります。Fさんの場合さらに驚くのが、収納やカウンターなど造作家具のほとんどを夫妻自身の手で作っていること!
奥様:
二人とも専門学校でピアノの塗装や傷の修復技術を学んだので、作ったり直したり、工具を扱ったりすることに抵抗がないんです。以前のアパートでも、キッチンのカウンターをDIYで作りました。打ち合わせで塩原さんが家に来た時にそれを見て「できるんだったら、家具も自分たちで作る?」と当たり前のように言って。
ご主人:
しれっと無茶ぶりしてきたよね(笑)。
「DIYで作れば価格も抑えられる」と言われ、あれよあれよという間に家具も作ることに。玄関収納、テレビボード、キッチンカウンターと吊り戸棚、洗面脱衣室のカウンターやそれぞれの棚板と、ほぼすべての造作家具の扉と引き出しを除く本体部分を製作したというから驚きです。
リビングのテレビボードは切り出しから塗装まですべて夫婦で製作!
キッチンのカウンターと吊り戸棚も、扉と引き出し以外は自分たちで製作
奥様:
家具の製作期間中は、毎週末Rebornの作業場に通いました。並んでいる板材から選んで取り出して、サイズを測って線を引いて、カットして……。大きい材料は4mぐらいあるので、運ぶのも一苦労でしたね(笑)。道具は好きに使っていいと言われたので、丸ノコや電動やすりを駆使して、できるだけ材料をムダなく使えるように「ここはキッチンの収納、カットした残りは洗面の棚に使おう」とあれこれ相談しながら。基本的に旦那さんがなんでもできるので、私は指示を受けたら「はい!」と動く役目(笑)。
ご主人:
道具の使い方は教えてもらいましたが、あとは誰もスタッフがついていない状態(笑)。最初は「自分で家具を作るお施主さんもいるよ」と聞いたと思うんですが、後で聞いたら「自分でこんなに作る人は初めてだ」と言われました(笑)。
まるでRebornのスタッフのように(!)毎週作業場に通ったというエピソードが、二人の誠実さを物語ります。自分の手で作った家具だから愛着もひとしお。さらに細部の細やかなしつらえには、ご主人の優しさが詰まっていました。
奥様:
私の細かいリクエストに旦那さんが答えてくれて。例えば「目線の高さにくる棚板が尖っていると怖い」と伝えたらコーナーを丸く仕上げてくれたり、よく目に入る場所の棚板は木目が目立ちすぎないものを選んでくれたり。ありがたかったですね。
洗面脱衣室の棚。下段の棚板は角を落としてカーブで仕上げている
パントリーは棚板を固定する金物もご主人が取り付けた。「リビングから見えにくいので、一人になりたい時はここでちょっと一息ついています」と奥様
家具があらかたできあがったら、今度は塗装スタート。「最初に塗り始めた子ども部屋がなかなか終わらなくて、本当に終わるのか不安でした」と笑う奥様。最後の1か月半は毎週末現場に通い、二人だけで塗装を完了させました。
奥様:
現場に着いたらまず左官材を混ぜて、マスキング(塗料がはみ出るのを防ぐため境をカバーすること)して、左官材がなじんできたらもう一度混ぜて、塗って、同時進行で次の左官材も作って……。楽しかったですが大変だった記憶が大きいので、他の人におすすめはできない(笑)。音楽を大音量でかけて、歌いながら作業していました。家具製作よりも、塗装の方がつらかったですね!特に高いところは手が届かなかったので、旦那さんが多めに担当してくれました。優しいですよね。かなり頑張ってくれました。
ご主人:
楽しかったんですが、最後の方は塗装も忙しくて……うん、大変でしたね(笑)。
心優しいご主人。土曜の朝は「ホットケーキの日」で、ご主人がホットプレートで焼いてくれるのだそう
奥様の厳しい(?)チェックで、やり直しを繰り返した壁塗装。 日当たりのいい2階は物干しスペース
子どもが描いた電車の愉快な絵を階段に飾って
元気いっぱいの子どもたちと
仲が良く、お互いを思い合っていることが家づくりの過程からも伝わってきたFさんご家族。子どもたちにピアノを教えたりおやつを食べたり、何気ない家族の時間も楽しそう。住まいが、豊かで楽しい暮らしの器になっています。
記者感想
ご夫婦の言葉の端々から、日頃からお互いを大切に思い合っていることが伝わってきました。家づくりは夫婦どちらかが主導権を握ることでうまくいくこともありますが、Fさん夫妻は役割をうまく分担し、小さなことも話し合い、そして相手への思いやりと尊重する気持ちを絶やさないことで、どちらにとっても納得いく住まいを形にできたのではないかなと思います。
ライター:石井妙子
写真:FRAME 金井真一