ども!
人間ルンバ、しおはらです。
最近めちゃめちゃよく眠れる毎日を過ごしております。
気温高めで夜はジムで1時間突っ走り、汗をかいてさっぱり。
メシがうまい。
う〇ちがよく出る。
50歳を目前に、近年まれにみる絶好調ぶりです^^
今回は、先週のブログで約束していた、
Rebornで媒介させていただいております「上田市生田の中古住宅」の物件情報を、変態インスペクター目線で紹介します。
誠に眺望のよい傾斜地にたつ40歳の建物。
最初に訪問した先月4/1に桜が満開を迎えていました。
標高535m、旧丸子町、信州国際音楽村の近くです。
この日の5日後、4/6に国際音楽村では竹原ピストル君のコンサートがありまして、
以前のブログで触れたような記憶があるのですが、私もひとりひっそり誰にも告げずに会場におりました。
新築って家も外構(庭)もZEROから構成してゆくわけで、それはそれでいいもんですが、
中古住宅はふつう庭、樹木がその地で育ってますから、それはとっても価値があることですよね~☆
植物たちがあらかじめ、そこでもう生活しているところに引っ越すという安心感。
モノ言わぬ先輩たちがいる中に放り込まれる大学一年生の学寮のような(?)
あ、この「モノ言わぬ」というところ、ポイントね。
人間社会だと入寮したら普通はタバコやマックのパシリさせられたりするもんですからね。
「大事に育てられた植物が出迎えてくれる」
そーゆーのが中古住宅の良さでもあると思うんですけど、どうでしょう?
東の立面。
眺望がよく、浅間山がよ~く見えます。
「今日はえらい噴煙あがってんな」
「おぉ、上の方に雪がのっかったね」などという何気ない山への視線がいまの日本人には生活必需視点なのではないでしょうか。ここなら事欠かない。
懸念があるのはこの接道からの導入路。
けっこう傾斜があり、道路と直角に接していないので運転にある程度の技術を要します。
まあ、ある意味この坂をつかって運転技術を磨けるという表現もできるかと。
建築士っぽく表現すると、
山肌を造成してできた敷地ですから、どこかで高低差を解消しなければいけんでな、
ということになります。
生田は冬は厳しい寒さですが、雪は比較的少ないところ。
坂は除雪が大変ですが、頻度はそう多くはないでしょう。
では肝心の調査報告を。
私はインスペクション(既存建物状況調査)する際、まずは外部を見て回ります。建物の形や屋根の形状を把握するためです。あらかじめ間取り図(平面図)を頭にいれておくこともしますが、今回は残存図面がまったくないということでしたので、ここは風呂の窓かな、ここはトイレかななどと間取り当てゲームを密かに心の中でやっていて、一人静かに楽しんでいます。これも実は変態っぽい(笑)
このお宅の場合、露天下のベランダが心配でした。
というのも、車を降りたとたんにベランダを支えている、おそらくモルタルで巻かれている柱に大きなひび割れが・・・
3㎜以上の割れがあり、確実にここから雨水が侵入。
中身の柱=おそらく木、が見えないのでなんともいえませんが、おそらくかなり腐っているのではないだろうか。
こんな形で屋根に覆われている柱はそうそう腐ったりはしないのですが、露天はね・・・。
ベランダの床も露天下なので、この家を買われる方には、ぜひベランダを全部撤去してしまうことをおすすめします。
柱の下、基礎も冬季の凍結のためか割れが目立ってます。
この独立基礎をつくり替えるのもけっこう大変な作業ですし、お金も1か所あたり5万円くらいかかると思います。
全部で5か所あるので、基礎直しだけで25万・・・。
う~ん、それくらいはかかるなきっと。
この地の眺望を活かすという意図で、2階東と南にばっちりベランダがあるのですが、今は怖くてほとんど利用していなんだそう。ベランダは最近の新築でも、ほとんど採用されないアイテムナンバーワンなので、潔く、未練なく撤去しちゃいましょう♪
ベランダの床はFRP防水で、サッシ下の立上りも少なく、また手すり部材の周りもコーキング頼みで不安材料です。
こういうベランダは経験上この防水層の下に水がまわり腐っていることが多く、変態インスペクターは見逃すことができません。ちゃんと調べるには、ベランダの下、軒裏の破壊検査が必要となります。
次なる抑えどころは屋根の状態。
いわゆるコロニアルと呼ばれる薄型スレートですが、一部塗装塗膜のハゲは確認できますが、全体的には良好です。
おそらくアスベストが入っているのでしょう。割れや欠けはあまりなく再塗装で済ますことができそうです。
屋根の再塗装で50~60万程かかるかと思います。
外壁沿いの足場代が40万ほどかかるかと思われ、ベランダ撤去、外壁の再塗装とあわせ、250~300万あれば外回りは安心です。雨樋は年齢的にも全更新すべきで、30万ほど見込まれます。
スキップフロアの影響で屋根形状が複雑ですし、周囲に樹木もあり雨樋が詰まりやすいので、いっそ雨樋をなくす、という手もあるかもしれません。でもその場合は地面からの跳ね返りもあるので、砂利を敷くとか、グレーチング蓋付のU字溝を敷き並べるとかした方がよろしい。
ま、あまり樹木も茂ってはいないので、雨樋を付け替える方がよいかと。
基礎にはクラック発生箇所があります。床下に潜ることができなかった場所もあり個所数はさほど多くはないはずですが、正直不明です。
0.6㎜以上の基礎クラックにはエポキシ樹脂を充填し雨水が侵入しないような措置が必要です。
鉄筋があることは探査機で確認でき、全体の6割程度の基礎しか目視確認できていません。
劣化とみなす0.6㎜以上のクラックはあるものの、地盤の状態がよいのか全体的には良好な状態だと判断します。
この家にはオーナーさんがまだ暮らしているので、レーザーレベルによる傾斜測定はできませんでしたが、
デジタル水平器で壁や床、柱などに当てて傾き具合を簡易的に各部調査しましたが、建物自体はそれほど大きく傾いていません。劣化とみなす6/1000以上のところもちょこちょこありましたが、いずれも8/1000以内であり、
地盤は悪くない、と考えた理由でもあります。
オーナーさんいわく、お風呂まわりにシロアリがいるのではないかとのこと。
以前この風呂場で羽アリがいたことがあり、従前もタイルの床だったそうですが、ひび割れがあり、そこから湧いて出た?のだとか。重ねてタイルを張って処理してしまったそうですが、こういうタイル張りのお風呂って床下から点検ができないんですよね。タイル目地の割れから水が差し込み、水を含んだ土台が腐り、それを見つけた白ありはすかさず侵入してくるのは当然。動物は水のあるところに集まるものです。
たまたまですが、このお宅では、お風呂のとなりに和室の押入があり、幸いお風呂の天井裏を覗くことができました。
この画像はまさにお風呂の天井付近です。グラスウール断熱材50㎜モノが敷かれていました。
このグラスウール断熱材を剥いでみると、、、
ありましたありました。
これが白あり君たちが居た証拠です。
天井材を支えている野縁(のぶち)という木材が食害を受けています。現在はお留守のようですが、前回タイルを増し張りした時に、割れに消毒液を注入して絶滅させたのかもしれません。もしまだ生きているとすれば、この筋に沿って盛んに白ありが往来しています。
いきなり天井裏に飛び込んでくることは稀なので、やはりどこか床下から這い上がってきていると考えるのが普通です。
そこで和室に戻り、柱をコツコツすると。。。
この柱の下の方がパクパクしていました。
畳をはいでみると、、、
やっぱりありました。この柱の向こう側は脱衣室と浴室の境になっている柱です。
現在はやはりお留守のようですが、柱の断面の半分くらいが食われていると予測します。
次にこの家のオーナーになる方は、ココ要注意です。
予算が許せば浴室を解体してユニットバスに入れ替えてください。
解体し終わったら土壌を消毒し、周辺の木部も予防消毒を。
露呈した柱の状態によっては柱を入替え交換しましょう。
畳もちょこっと食べられていましたが、大したことはありませんでした。気持ちが悪ければ畳自体を交換してください。
最後に床下です。床下点検口が一か所台所にありました。
ただ、スキップフロアなので、1階全体で段差があり、LDK部分は点検ができたんですが、肝心の水廻り方面は調査できておりません。また南東に増築されたリビングつづきの洋室には潜れません。途中で基礎立上りに阻まれます。
床には断熱材がなく、冬はフローリングが冷たい状態になることは容易に想像できます。
床下空間は狭く、床を一度剥がさないと断熱材施工はできません。
地面は乾いているとはいえ、それなりに水蒸気が地面から発生しますので、床を剥がす機会を逃さず全面に防湿シートを敷き詰め、コンクリートを打つか砂でシートがめくれないようにしてください。
オーナーさんも気にかけていましたが、設備配管が劣化しています。
この日もキッチンの水栓金具に漏水が確認できました。これまでも修繕を繰り返しているそうですが、鉄管で施工されており錆びていることから、床下全域の配管を更新したほうがよいと思います。
少なくとも床下全域が点検できるように床下点検口を増設して、漏水が起こった場合はすかさず修繕できるようには少なくともしておきましょう。
漏水の有無は、全ての水栓金具を閉じて水道メーターをじっと眺めることで判明できます。
それを週に一度は・・・、なんてことは出来ないですよね(@_@)
ちなみに2階の天井裏、つまり小屋裏へも点検口がなく調査ができておりません。
2階の天井に断熱材があるかどうかも不明です。
また、サッシがアルミ製で全てシングルガラスです。
冬はとても保温状態が悪く、22℃前後の適温で生活をする場合、光熱費が相当かさむことを覚悟してください。
私としては当然断熱改修をおすすめします。
この家の場合は外張り付加断熱&樹脂サッシ取付。
1階の床は全部剥ぎ取り、断熱をして無垢フローリングで復旧。
天井も全部解体して、吹込み断熱を200~300㎜程度行い天井を復旧。
水廻りもそれなりに年月が経っているので全更新。
以上を踏まえると、フルリノベで35坪✖60万=2100万(屋根塗装含む)
断熱をしないで、ベランダ解体+屋根塗装+雨樋更新~最低限コース=300万
を提案しておきます。
信州健康ゼロエネ住宅助成金リフォーム型で100万円が補助金で見込むことができます。
物件が気になる方は不動産部の笠井に内覧希望のお申し出を。
年内いっぱいまでオーナーさんが入居中ですので、要アポイントです。
室内に高低差があり、楽し気な生活スタイルをご希望する方にとってはうってつけ。
ちなみにこの規模をG2断熱レベルで新築した場合は、4000万を超えます。
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