昨晩は数十年ぶりに月が大きく見える夜だったそうですね。
あいにく分厚い雲で覆われて見えませんでしたが、その分放射冷却もなく、今朝くらいの気温だと過ごしやすいですね^^
曇りはサイコーだと普段から思っています。
もうすぐ行われる完了検査を前に、仕上がりを確認して参りました。
設計は弊社、施工は坂田木材さんです。
外壁はモルタル下地にリシン吹き付け塗装となっています。
白の窓枠がいいですね~(‘ω’)ノ
窓はYKKのAPW330。APWは発売開始から今年で10年になるそうです。
10年前といえばまだ樹脂サッシがあまり世に出ておらず、ほとんどのHMはアルミ樹脂複合サッシを採用していました。
AWPの功績は、樹脂サッシの存在を、そしてその断熱効果を世に広く知らしめたことといってよいでしょう。しかし残念なことに、YKKさんのサッシ部門の売り上げの大部分は、相変わらずアルミ樹脂、あるいはオールアルミのサッシなんだとか。サッシ全体の売り上げのわずか1/15が樹脂サッシ。
「窓を考える会社。ワイケーケーエーピィ~♪」
というキャッチフレーズで、「これからは樹脂窓だ!」とAPWをバンバン推進しているかと思いきや、性能的に「残念な家」にもアルミサッシを供給し続けている姿勢はいかがなものか。
この辺りをどう感じるか、人それぞれだとは思いますが、わたくし個人的には、YKKさんのようなリーディングカンパニーが、思い切ってアルミサッシの販売をやめるとか、少なくとも樹脂サッシに方向転換するように営業努力するとか、、、そうでもしない限りは、なかなか外皮断熱性能の高い家が普及しないのではないか、パリ協定なんか達成できないのではないか、そう思うのです。
そもそもYKKといえばファスナー(チャック)屋さんで、現在は世界シェアは25%なんだそうです。メイド・イン・ジャパンの、非常に信頼性のあるファスナーを世界に向けて供給してきているわけですが、今後は、”それほど高品質でないファスナー”もラインナップに加えて、もっとシェア・売上を伸ばす方針だそうです。
・・・・いいんか!!それでっ!!
屋根はディプロマットの赤!
外壁は薄いアイボリー色。
かわいらしい外観です。
こういう外観はフレンチテイストというんでしょうか?
南欧風?
地中海風?
おっと、屋根には何やら太陽光パネルがのっています。 (CGパースです)
今回は太陽熱給湯でサンジュニアさんが見参です^^
総二階+玄関下屋の約34坪。
Ua値=0.47
年間暖房エネルギー消費量はQPEXで、灯油646㍑(電気6315kwh)と試算しました。
シミュレーションで、4地域の基準Ua値=0.75で造ると、この家は 年間暖房エネが灯油1121㍑(電気10957kwh)となります。
実に42%の節約になっています。暖房はいつもの如くPSパネルヒーター。熱源は灯油ボイラー(室内置き)です。
ガラスブロックがあらかじめ仕込まれた窓=ガラスブロックウインドウ。YKKさんの商品です。
枠はアルミなので性能あまりよくありません。
ガラスブロック自体はある意味ペアガラスなので、それなりに断熱効果があります。
40cm角ほどの小さいものでしたので採用ができましたが、熱貫流率U=3.34は残念です。
ガラスブロックウィンドウ40cm角の1窓あたりの熱損失は、樹脂サッシ・アルゴンガス入りペアガラスLOW-EのFIX(はめ殺し窓)に置き換えると、60cm角と同等です。
そう考えると”たいしたことない”、と考えてはなりません。その積み重ねが大きな効果、成果を生むのが窓の設計なのですから。
窓を考える会社であれば、このあたり、何とかU値はせめて3を切っていただきたい!
吹抜け南側に面した窓は1.2m角。
2階ホールには壁掛けエアコン。冷房用です。見えますか?
吹抜けは耐震性では弱点になりやすい箇所になります。サッシを含めた外皮断熱性能が相当デキていれば、温熱的には吹き抜けは弱点になりません。
一部でも、アールを描いた壁があると、 グンとかわいさが増すのはなぜでしょうか?
洗面脱衣室に面した、屋外物干し場です。
3方向を壁で囲われているデッキテラス。
ここも耐震の弱点になりやすい。
2階は子供室ですが、2階の床面にはみっちり断熱しないと、ふきっさらしの床ですから寒いのです。
かわゆい家電・食器棚。
目線の高さを最大限利用しているのがグッド!
吊戸棚は引き戸仕様で、なかなかかわいく作るの難しいんですが、色と大きさでカバーできていると思います。
クロスの柄は思い切ってますね^^
そう、クロス選びは、相当思い切って、バンジージャンプをするかの如く決断しましょう。
中途半端が一番よくありません。
キッチンが司令塔のように、この家の全体を見渡せる中央に位置しています。
この家は収納がとてもたくさんあります。加えて造作家具もあちこちに。
「収納」が一番のテーマだった奥様らしさが随所に出ています。
更にオール無垢材ですから、ある意味これはひょっとして、「あまりない家」なのではないでしょうか。
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