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あの貸家には絶対戻れない。

2020.01.25|住まいの点検・メンテナンス
塩原真貴

築後1年点検@長野市松代町・Chi様邸—

”Rebornで新築する”において、もっとも高コスパとされる35坪規格PLANです。

Chi様との最初の出会いは、その時暮らしていた一戸建ての賃貸住宅のインスペクションでした(2018年3月)。

賃貸なので別にオーナーさんが存在するわけですが、その家を買い取るか否かで検討しているという状況下でした。

「提示されている買い取り金額に見合う価値がこの家にあるのか?」

「買い取るとして、冬暖かい家にリノベーションするのにいくらかかるのか?」

 

無数ともいえるインターネットの世界から、わたくし塩原を探し出してお声がけいただきました。ありがたいことです。

結果的にはその賃貸一戸建ては、購入を見送ることとなります。

奥様の実家から至近、という魅力的な立地ではありましたが、それなりに劣化部位も多く、決め手は地盤が沈降し大きな基礎のクラックが発生。

室内床のレベル(水平度)も修正を必要とするレベルに達しており床下は断熱・・・泣。

水廻りは数年前にすべて更新されていたので魅力的に感じる仕掛けがなされていましたが(アクイノアルワルイヒョウゲンデスガ)、基礎の傾きを修正するのに莫大な費用がかかり、 断熱改修をするにはサッシの交換+外壁に付加し断熱が必要。床、天井も全域を剥がなければ断熱改修できず・・・。

もうそうなると新築するに近い金額になってしまい現実的ではありませんよ、というアドバイスを差し上げるほかありませんでした。

私たち専門家がくまなくチェックすれば、その中古住宅の評価額が適正かどうかはかなり正確に判断できます。

不動産鑑定士という肩書の人がいますが、これから中古住宅を購入しようと考える人は、インスペクションの資格をもつ、工務店実務者に鑑定・評価してもらったほうがよいと思うのは私だけでしょうか。  

日本の木造住宅は、新築後20年で評価額が¥0になるという、受け入れがたい現実があり、 空き家がこれほどまでに増えると、土地の評価額さえも今後はどんどん下がってゆくと予測できます。 そ

うなると建物は完全に負の資産となるわけで、子供から相続拒否される可能性すらあるのではないでしょうか。

住宅を「資産」として考えると、どうすれば評価が下がらないのか。

・適正に維持管理され、特に外皮(屋根や外壁、基礎)が健全な状態を維持している

・普段見ることがない場所(小屋裏や床下)も維持管理が容易にできるよう、当然に点検口があり、定期的に点検している。その記録が残っている

・立地条件がよく、水道下水電力などのインフラが未来永劫持続できる状態にある

・耐震性が確保されており、巨大地震などで倒壊しない。またそのための評価書が残っており、売買の際など情報を開示できる

・断熱性能が高く、オールシーズン暮らしやすい。光熱費が家計を圧迫しない

・直感的に「この家いいな!欲しい!」と感じる魅力がある

私もかつて自宅を任意売却するかしないか、という所まで追い詰められたことがあり、査定をしてもらったことがあります。

その時査定した方が言うには、

「もちろん路線価や周辺の売買履歴によって評価するんですが、欲しい人がすぐ現れるかどうかがけっこうおおきいんですよね、実際。」 

しかし私は、かつての「20年で評価ゼロ」の時代は終焉を迎えつつあると感じています。

工業製品である車両であれば、年式や走行距離や事故歴、傷み具合などで金額が決まるわけですが、 わたしは1棟1棟オーダーメードでつくる住宅の場合は、1棟1棟それぞれ個別に評価すべきだという考えを持っていますが、どうでしょうか。

評価軸がないのは、売買を困難にするはずですが、最終的には売る人と買う人が合意すればよいわけで。

そのための、第3者による評価書や修繕・メンテナンス履歴があいまいでない形で残っており、できれば光熱費に関する家計簿のようなものがあるとよりリアルに買い手にアピールできるのではないでしょうか。

それほどまでに、今の世の中では、建物に格差があると感じています。

そして何より、自分の家を誇りに思い、暮らし続けたい、愛着がある、 これから家を建てる人には、そうした住宅に暮らしてもらいたいと考えています。

話が完全にシオハラ節になってしまいました(笑)戻ります。 (モドルッテ、サイショカラテンケンノハナシシテナイジャンカヨ!)

築後1年点検、大きな問題点を発見することなく終えることができました。 (オイオイ、ソレダケカヨ!カッテニマトメンナヨ!ブログドクシャ、ナメテンノカコラ)

引き渡し時に説明していた換気扇の清掃の仕方をおさらいしながら、ファンを清掃。 (ッテ、オクサンニヤラセテンジャンカヨ)

この1年という圧倒的な速さを実感しながら・・・(笑) (オイタナ、シヲハラ!)

そうそう、Panasonicが世に出している”スゴピカ”素材。

この洗面台や浴槽、便器などに使われていますが、なかなかの高評価でしたよ(‘ω’)ノ (ナンダ?オマエパナノマワシモンカ?)

年間の光熱費の集計について尋ねましたが、後日やってみますとのこと。 (ソコがカンジンナンダヨ!)

温水パネルヒーター用のボイラ―設定温度は、この時期でもまだ35℃。 (ジブンリスペクトカヨ?ダントウダカラダロ?)

暖冬とはいえ内外温度差は20℃ほどあります。外の寒さを感じない、暖房してる感じがしない低温暖房がすごく気持ちいいと思います。

リビングは20.5℃でしたが、動いていれば少し暑いくらい。 (アンタ、デブッテルカラナ)

じっとしているとやや肌寒い感じ。 (ドッチヤネン!)

年齢や着衣量、それに個人差も影響しますから、このあたりは難しいですね。 (ハナシヲニゴシタナ)  

「あの一戸建ての貸家には絶対戻れない。でも最近、若い人が入ったみたいだけど」(点検に立ち会ってもらったChi奥様談) (ソリャソウダワー)

2020.1.25 Reborn塩原 (点検は1.23に実施)

※シヲハラではありません。シオハラです。シオバラではありません。 (ドッチデモイイガナ)

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