今日8月18日はお米の日だそうで。
米の字を分解すると八と十と八に。
長寿のお祝いの一つに「米寿」というのがありますな。
88歳。
自分自身、そこまで生きられるとは考えてはおりませんが、現在新築で建てているキューワン住宅はそのくらい長持ちするでしょうから、あながち無関係ではありません。
目指せ!紀寿(100歳)住宅!!
ちなみに白寿は何歳のお祝いだかご存知でしょうか。答えは一番最後に(笑)
お盆前に山ノ内町、というところでインスペクションを行ってまいりました。
そう、温泉に入る猿が有名な地獄谷野猿公苑があるヤマノウチです。
これまでにも志賀高原にあがる通過点として、 あるいは親を伴った家族温泉旅行、あるいは大学の時の合宿でお世話になっております。
改めて廻りを見渡してみると、なんとも魅力的な、信州らしい風景が広がっています。
人口約1.1万人、観光と農業が主たる産業です。
ご多分に漏れず、過疎化がかなり進んでいる地域で、このコロナ禍で町は観光シーズンではありますが人が少ない・・・。
農家も後継者にさぞかし苦労していることだろう。
今回のクライアントの意向は、 現在長野市在住でありながら、ここ山ノ内町の実家が空き家になっており、 ゆくゆくはここ地元実家に戻り、残された古民家に暮らしたい、 ついては必要があれば耐震改修を、最たる目論見は冬あたたかく=断熱改修を、だ。
萱葺きの古民家のとなりには鉄骨造の2階建て建屋があり、1階はトラクターや農業用の倉庫。
2階は一時期だったとはいえ、子供部屋か(?)、和室2室と洋間1室、それにトイレがある倉庫兼住宅だ。
萱葺き屋根にトタンをかぶせた古民家は、前回来て内覧している。
雨漏りが発生しており、当然当時はコンクリート基礎がないため、床や柱の傾斜も著しい。
広大な面積でもあるため、全体リフォームは費用が莫大。
そこで目を付けたのが前出の鉄骨造2階建て。
こちらはざっと38~40坪の延床か。
現実的にはこっちのほうが改修向きかもな、と考えてインスペクションを開始。
柱の傾きもさほどなく、重量鉄骨である躯体は健全にも思えた。
しかし、当然悠々自適な古民家ライフを頭に描いているクライアントが、こちらになびくはずもない。
かといって古民家の寿命もさほど長くない・・・。
ただ、この鉄骨造の断熱改修は相当やっかいであることがジワジワと判明。
鉄骨造の建屋には広大なルーフバルコニーがある。
防水はFRP。過去メンテナンスは行われていないらしく、塗膜はカピカピ。
よくぞ耐えているといったところか。
うまく修理ができれば、ボーっとするには最高の場所なんだけどナ・・・
地上から延びた植物はキウイ!
いいそいいぞ。このベランダでキウイと共に生きるのだ、 と考えてはみたものの、コンクリートスラブからの殺人的な輻射熱によりはやくもキウイからは意識が遠のいた。
空き家は雨漏りが致命的になりうる。
天井のシミやカビだけでなく、雨漏り修繕工事自体がとても難解かつ大変なものとなる。
逆に言えば雨漏りさえなければなんとかなる、費用も抑えられよう。
古い家や空き家を所有している諸兄のみなさんは、ぜひ屋根だけは雨漏りのないように管理していただきたいものです。
かといってこの時期、屋根に上るのは決死の覚悟が必要。
鉄板の屋根は当然だが瓦の屋根も素手では触れない。かといって秋は台風もある。
冬は当然雪。となると屋根は春に限る、ということになる。お寺のリフォームは屋根の上にもう一段仮設の屋根だってかける場合がある。
そうかといって調査しないわけにいかないのが民間インスペクターS。
首にタオル、頭にヘルメット、手袋をはめ、スマフォカメラのシャッターどうすんの状態であがってみた。
萱葺き屋根にはふつう煙出し用に越し屋根がある。
この古民家も数年前にこの越し屋根から雨漏りが発生。応急処置がなされた様子。
100年の時を超えて、この家を風雨から守ってきた瓦たちもそろそろ寿命を迎えている。
しかしここを直すには足場も当然必要であるし、その費用は相当な額に。
しかし瓦ってすごいね。
これで雨漏りしないほうが不思議といえばフシギなんだけど・・・。
昔の瓦は手作りだったろうから一枚一枚大きさが違う、 といのは業界では常識的豆知識ではあるのだが、こんな高いところで、ちまちま削りながら敷きならべていたはずの瓦職人、恐るべし忍耐力。
47歳、民間人インスペクチャーおじさんは5分と耐えられませんでした。
「雨漏りしたからすぐみにきて!」
なんていわれてコーキング片手にここにきても打つ手がないわ。
ふたたび鉄骨造2階建て。
あろうことか、オーバーハングなどと言ったりしますが、 鉄骨を壁よりも持ち出し、ベランダがぐるっと巡っています。
外壁をメンテナンスするには便利なんですが、ここどうやって断熱する?
熱橋(ヒートブリッジ)もいいところ。断熱改修するなら、ここが大きなネックになってきます。
やっぱこっち無理かも、と思って再び古民家へ。
あららららら・・・、シロアリもいるのね、やっぱ…。
気持ちがあっちへいったりこっちへいったり、 「客観的な判断をするべし」とされるインスペクション任務に就きながら、非常に気持ちが揺れ動く行動になってしまった自分をたいへん恥ずかしく思います。
インスペクションしながら反省。別に猿になぞらえているわけではありません。
越し屋根の瓦たちはあんなにも見事にどっしりと構えているのに自分は・・・泣
白寿とは百から一を引いたもの。つまり99歳のお祝いです。
あの瓦はとうの昔に白寿を迎えたはずです。
さあSよ、次の一手どうする?
藤井聡太七段に聞いてみたい(笑)
2020.8.18 Reborn塩原
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