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35年目の大改修・ついに完了

2012.07.09

5月ゴールデンウィーク明けから開始した築35年住宅の大改修@北名古屋市。鬼六大工こと藤田さんにも大変苦労を掛けましたが無事に終了致しました。藤田さんは伊那の大工さんなので、週末を除き、2か月間泊まりっぱなし。さっと現場に行ったり、材料を持って行くことができればいいのですが、私(長野市)もずっと現場に居るわけにいかないので(1週間に1回程度しか現場に行けない)、小回りの利いた工事運営をどうやって行うか、開始前にずいぶん悩みました。新築ならば工事のほとんどが想定通りに事が進みますし、あらかじめ材料の段取りや業者の手配もしやすい。なにより工程が1時間単位で読めるのです。しかし断熱改修や耐震補強を含むリフォームの場合は工事を進めながら材料や職人を手配しなくてはならず、しかもお施主様はその現場に住んでいらっしゃいますので、何よりスピード感が求められます。携帯やメールでのやりとりにも限界があります。工事の”読み”が非常に大切です。 まず考えたことは、現場状況の写真をタイムリーに共有すること。フェイスブックページを作成するか?当社ホームページに関係者だけが見ることができる掲示板(BBS)を設定するか? 今回は藤田大工さんに協力してもらい現場の状況や進め方の相談をする手段としてグーグル+を利用しました。そこで共有した画像を見ながら打ち合わせしたり、納め方を指示・報告したり。もちろんこの画像はお施主さんも見られるようにしています。このやり方は、結果的に大変良かったと感じています。今回は3者のみでしたが、関わる業者や職人が見れば、現場の進捗状況が分り、準備もたやすいことでしょう。 しかしまだまだ職人の間にはメールすら使えず、FAXもうまく送れない、携帯もなかなかつかまらない、そんな現実もあるわけです。 将来的には、すでに始めている設計士の方もいますが、フェイスブックという道具を用いて、現場ごとに掲示板のような使い方で現場の状況や情報を、設計士・施主・職人で共有したいと考えていますが、まずはそれによるメリットやデメリットを検証してみる必要がありそうです。それらを理解してもらった上でやらないと、ただただ「メンドクサイナ・・。」となってしまいそうです。 ともあれ、無事工事が終了しました。住みながら改修で一番大変なのは、そこに暮らす施主です。ご協力、ご理解、本当にありがとうございました。 キッチンです。設置された翌々日から使用開始!もともとリビングに置かれていた棚を再利用して藤田大工が改造しました。不用品を処分もしましたが、収納がすっきりできそうです。       対面式キッチンとなりました。冷蔵庫上の吊戸棚は、工事前にあったキッチンの吊戸棚を移設しています。         この1週間前の写真です。この状態からエイヤエイヤで前出写真のキッチンにまで、もって行かなくてはならないのです。材料の発注や工程のすばやさが勝負どころです。また、システムキッチンの発注ミスを防ぐべく、キッチン組立業者とあらかじめ綿密な打ち合わせが必須です。         黒いタイルは剥がすと、やはり土壁でした。筋違い(すじかい)が入っていますが、構造計算をしたら、ここが耐震上、非常に重要な壁です。補強で構造用合板12㎜をぴっしり貼りました。コンセントの位置につてもこの時点で最終確認。       リビングにもクロスが貼られ、家具や諸物の移動をしています。キッチンができるまで、ここが台所であったわけです。 住みながら改修は、あちこちに手を付けるのではなく、改修エリアをゾーン分けし、部屋ごとに仕上げていく工程になります。     先の写真の数日前のリビングの様子です。以前はキッチン・ダイニングに有ったものが、すべてここに移動されています。 「ばあちゃん、台所の完成を待つ」の絵です。     絵といえば・・・ ばあちゃん、御年74歳ですが、今も絵画教室に通い、味わいのある、良い絵を描いています。こちらは玄関にかざってあったもの。         新しいキッチンに嫁・姑の笑顔。うれしい瞬間です!これからも仲良く、おいしいご飯がここでつくられてゆくのでしょう。             トイレもバリアフリー、ウォッシュレット最新型、手すりが取りつき、床もGロックフローリングというお掃除しやすいフローリング調の塩ビタイルに変身。 白い床も清潔感があっていいですね。           ユニットバスは迷いに迷った末、黄緑色のアクセント。 換気暖房乾燥機を採用。           すべての窓がこのように2重サッシになりました。左の黒っぽいのは元々あったアルミサッシ+シングルガラス。右の茶色いのが樹脂製(プラスチック)のLIXILインプラス+ペアガラス。 今日7/9の時点でエコポイントも終了したようですが、ぎりぎり間に合った~。   玄関先には藤田大工お手製の郵便受けが取りつきました。傘掛け用の丸棒、シンプルながらジャストフィット。         頻繁に出入りする掃出し窓にはこのようなステップを。今までなかったのね・・・。ちょっとしたものでも、大工さんならちゃっちゃって出来ちゃうからステキ!!       リビングにはこの家の守り神が復活! いや~T様ご一家、本当にお疲れ様でした。大変な負担をおかけいたしましたが、愚痴ひとつ言わず、工事にご協力いただきました。おかげさまで、意味のある、充実した内容の工事になったと思います。 春からスタートしたこのプロジェクト、お天気にも恵まれ、無事完了です!(鹿様のおかげ)       ※今回のような”住みながら改修”は季節の良い春か秋に行いましょう。

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