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【告知】4/26に事務所を移転します。

2018.04.19

3月の中旬から密かに行われていた、リボーンの新事務所の改装工事がほぼ終了いたしました。 ご協力いただいた関係者、職人のみなさん、誠にありがとうございました^^ 長野市稲里町田牧にございます株式会社RebornならびにReborn-Studio一級建築士事務所は、 これまで建物の3階でしたが、2階に引っ越します! 住所、電話番号、FAX番号、メールアドレスなど、なにもかも変わりません。   つ、つ、ついにこの日がやって参りました^^ 2014年6月に開業し、苦節4年もの間、シングルガラスのアルミサッシ、鉄骨造で冬はとても寒い、夏はとても暑い・・・、 温熱環境的にはどこにでもある事務所ではありましたが、ひろ~いデッキテラスや、アットホームな間取りで、お客さんには 「これはこれで・・・」というご評価をいただいておりました。 しかし、わたしを含めスタッフ全員、やはり3階まで毎日何度も上り下りを行うというのは大変なものでした。 特に露天下の鉄骨階段は雪や雨が降ると恐怖の階段となりまして、深夜におよぶ設計作業の後、 息を殺して階段を降り、「あ、忘れ物!」といって再び昇っていく時などは、ひじょーに切ない気持ちにさせられました。   IMG_73794月2日に入社した新人ナカソネも、早速カーペット張り作業に駆り出され、 現場作業を通じて会社、社会に溶け込みつつあります。 以前3/22のブログで断熱改修の様子をレポートしました。 外部足場をかけることなく、室内側からの作業のみで改修する方針を取りましたが、 やはり最大の断熱効果が期待できる部位として、 はたまた作業的には最大の難関が、実は「窓まわり」でした。   IMG_7375幅約3.3mの横長、4枚引き違い戸(既存) アルミサッシでガラスは3階同様シングルガラス。 ここからかなりの熱が出入りしていることは明白です。 しかもこれが3か所に存在。 延べ床面積24坪のオフィスには大型エアコンが3台も設置されていました( ノД`) 「この窓をどうするか?」 ここはやっぱり1枚全面トリプルガラスのFIX窓を採用したいところ。 しかしいかんせん重いはず。 IMG_7397さらに室内側に搬入経路がない…汗 そういった経緯があって、結局2枚に分けることにしました。 アルミサッシの既存枠はそのままで、可動障子を外して撤去。 問題は雨漏りをしないよう、防水をどうとるのか? 風が強い立地条件なので、3枚ガラスとはいえ、ガラスは風があたれば少なからず変形し、雨漏りのリスクはけっこう高め。   IMG_7389ヨーロッパ製の木製窓に似せて、 窓の内側に木の枠をまわしました。 この枠にまず30㎜×30㎜の角材(外押縁)を四方に設置。 接点にはうす~くコーキングしてあります。密着性が大事です。 この押縁の内側に防水材であるEPDMパッキンを張ります。 このEPDMはスポンジ状で粘着テープがついており、耐候性にすぐれ、耐薬品性もよし、止水機能ももちろん良し、 価格も良し!(笑)   IMG_7381次に既存サッシの下枠をカバーするよう、外側にドイツ製のアルミ水切りを取り付けます。 アルミ水切りは新築時に採用しているもので、いつもより出幅が小さいもの。 既存住宅の利用では初登場です^^ 水切りの立上り部分にはこれまたゴム製のパッキンが付属しており、 枠との密着性に役立っています。   IMG_7394 1次にL型アルミバーで押縁と水切りの立上り部分をカバーします。 2枚ガラス同士のあわせ目には方立(ほうだて)と呼ばれる部材を立てました。 耐候性を考慮しここはアルミ製で。 雨がほとんどかからない軒下などであれば木製を使っても大丈夫かと思いますが、 ここは2階。 将来的にメンテナンスがほぼできないと想定しての判断です。   IMG_7405ここにトリプルガラス(ガラス3㎜-空気層11㎜-ガラス3㎜-空気層11㎜-ガラス3㎜。総厚31㎜のガラス!)を設置し、木の押縁で押さえます。 もちろん室内側にもEPDMパッキンを。 ガラスを内外両側からEPDM付き押縁で挟む、 ただそれだけです。 ガラスを入れ終えた瞬間、室内が急に静かになりました^^ 木枠付きの木製トリプルサッシは購入すれば、このサイズで1窓50万はくだらないかと思います。 それが約半額くらいでできたように思います。 羽目殺し(FIX)でよければ、この手の窓は現場製作した方が安上がりです。 また輸入窓の場合は、納期が3か月なんていうのもザラですが、3層ガラスのみあれば実働三週間で入荷されます。 IMG_7403当然ながらガラス同士は接触させてはダメで、 1cm程度のクリアランスを設け、地震時などお互いが接触しないようにしています。 そしてその間の隙間は発泡ウレタンを充填。 ここミソですから真似する方は怠らないでください。 これ入れないと正真正銘のヒートブリッジ(熱橋)ですから熱ロス大ですからね。   このあと木製の方立を、やっぱりEPDMパッキン付きで、ガラス同志を挟み込むように固定。 これで最大の難関工事は無事終了。 昨日はけっこう横殴りの雨が降りましたが雨漏りはいまのところありません。   IMG_7408ミニキッチンはウッドワンを採用。 無垢オーク材扉で、カウンタートップはステンレスバイブレーション加工。 水栓金具はあまり真面目に検討しませんでしたので、ついたのを見てびっくりしたのですが、 黒い水栓金具です( ;∀;) 床はタモ無垢材、自然オイル仕上げ。 少し硬い、野球のバットで使われる樹種です。 窓にはYKKのプラマードUという内窓を付け、結果的に2重サッシとなっています。   IMG_7411洗面台もウッドワンで。 「無垢の木の洗面台」という呼び名で、 既製品の洗面ユニットと組合せ造作洗面台の中間どころを希望する方にとっては、”アリ”な手法。 ユニットはやだ、 でも造作は高くてだめ、 そういうニーズに応え得るものだと感じています。   IMG_7406最後の仕上げどころ、玄関土間。 一般的にはタイルを張ることが多い部位ですが、 今回は実験的に塩ビシート張りにしました。 格闘中の新人・ナカソネショウイチくん! 数枚失敗して数量不足が懸念されましたが無事貼り終えていい顔してました^^ 背中が現場カントク風でなかなかよいです。   今後Rebornで建築予定の、建築主によるDIY作業の参考に、壁と天井の西洋しっくい(フェザーフィール)のローラー塗装風景をYouTubeで。いずれ本ブログで全ぼうを明らかにしますが、断熱改修を考えている人はぜひ冬にでも、3階と2階の差を感じにくてくださいね^^

2018.4.19 Reborn塩原      

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