三世代同居化リフォーム@長野市三輪
2016.04.22
長野市三輪でReborn(り、ボーン)工事がスタートしました^^ 動機は「三世代同居化リフォーム」。 昨年お父様を亡くされ、一人暮らしの母親が暮らす実家に、息子夫婦+ご子息2人が同居するという方針の大事業です。 建て替えか? それともリフォームか? Sさんご夫婦とご一緒に、ずいぶん悩みました。 今年の年始にインスペクション(現況建物調査)を実施し、老朽化が進んでいる箇所や、雨漏りしているところなど問題点をあぶり出しました。 耐震診断も行いました。築50年近くも経っておりますので、建て替えた方がいいのではないか?そんな想いもおそらく頭をよぎったのではないでしょうか? また、Sさんはすでに40歳を超えています。 お子さんも5歳、2歳と小さく、今後の教育資金や住宅ローンの返済期間を考えると、「リフォームで済むのであればそうしたい」 そんな思いもあったのではないでしょうか? 若奥さんの立場からも当然いろいろ要望・条件があります。 お互いのためにも水周り(キッチン・洗面・浴室・トイレ)は別々に。 寒い家はNG。 義母とは適度な距離感で、良好な関係でずっといたい。 お母さんだってもちろん要望があります。 暮らし慣れた間取りをあんまりいじられたくない。 子供たち(孫)の世話もあんまりアテにされても困る。 自分の好きな時にお風呂に入ったり食事したり、お互いに気を遣いながらの生活は継続できないのでは? わたくし塩原も、Sさんとは同世代。両親はまだ健在ですが、もしどちらかが亡くなり、一人暮らしをするようになる状況になったらどうしようか? いくつか選択肢は頭の中にあるものの、そのタイミングにならないと答えははっきりしません。 Sさんご夫婦の心境も、お母さんの心境も同等に”同期”しながら計画を練って参りました。 工事前の様子。きれいに物が片づけられ、不要物となった家具たち。 初日、Sさんにはお塩とお酒でお浄めしていただきました。 当然ですがリボーン工事の最初は手壊し解体からです。畳を搬出、家具・建具を搬出。 新建材と呼ばれる化粧シートやプリント合板は、50年くらい前から急激に日本じゅうに広まりました。ある意味いいことなのですが、軽くて簡単に分解できます。でもやっぱり愛着といいますか、もったいないぞマグマというんでしょうか、そういう感情が沸いてくるような家具ではありません。 大量生産、大量消費、まさにその代名詞がプリント合板製家具、なのではないでしょうか? 大工、って仕事は重い職業です。数十年後、自分の仕事を誰かに見られる。 人はこの世からいなくなっても、モノや仕事は残る。 我々は後世に残ってしまうものをつくる仕事なんだ、そう改めて感じます。 今週水曜日の様子。 がらんどうになっていました。 こうなったら裸になったも同然。 どこが傷んでいるか、どこ補強しなきゃダメとか・・・。 どこやられてるとか、このくらいは大丈夫だとか。 キラ~ン☆ いろんなものがでてくるのも面白い・・・。 木造在来工法の良さは、こういうところかもしれません。部分的に部材の取り換えが効く、増改築ができる。 次にこの家をリフォームするときは、きっと僕もこの世にいないんだろうなぁ、恥じないように、意図がはっきりわかることを、残したいなぁ。 ブツブツ しおはら