
「週末利用の別荘がカビ臭い。行く度に室内に虫がいっぱい入っていて困っています」
──ひょんなことからご相談いただきました。
標高900m弱の長野県内某所。冬は厳しい寒さに包まれます。
カギをお借りして早速現場調査へ。
はい、すさまじいカビ匂いです。虫も確かにたくさん・・・汗
おんどとり(気温・湿度計)も持参したんですが(外気温23℃)、
1階気温20℃相対湿度50%、2階室内25℃/62%、床下13℃/65%でした。
2階は非常にムシムシしています。上を見上げペンライトで明るくすると・・・。

斜め天井の板が黒く、白く変色。一面びっしりカビです。
カビ臭最大の発生源はこいつです。
暖房は開放式のガスファンヒーター&石油ファンヒーター。
屋根断熱材の有無は不明ですが、年代から予測するとグラスウール10K品が50㎜か100㎜。
袋入りで防湿層は連続していないと思われます。
加えて棟換気がない。(当時はまだその概念がなかったかと)
本ブログ愛読者であればあるいは同業の方ならご理解いただけると思いますが、屋根面は冬季は放射冷却によって外気温同等あるいはそれ以下にキンキンに冷えています。
屋根はガルバリウム鋼板ヨコ葺きですが、その下にはルーフィング(防水紙)、厚さ9~12㎜厚の合板または板が貼られています。
そのキンキンに冷えた屋根面の裏側に、湿った暖かい空気が触れると当然結露します。
開放式のファンヒーター(燃焼後の排気を室内に出す)ですと、湿った暖かい空気が上の方にグイグイ上昇し、この天井板を通り抜け、ビチョビチョに結露しているはずです。
濡れた板は必ずカビます。
同様の原因で、室内に雨漏りのように水が滴る様子の動画はこちら
いわゆる屋根内結露です。
屋根内結露はけっこう重症な場合が多く、屋根全体が腐ってしまっていることもあるほどです。
特徴は屋根のとんがっている上方ほどひどくカビ発生していること。
屋根のてっぺんに登って外側から棟換気を取り付けたうえで、室内側に連続した防湿層を設けることが解決法となります。

簡易的には既存の板に重ねて防湿シートを貼り、気密テープで連続させ、何かしらかで仕上げを行います。

大量の虫はどうか。
通常は床下から入ることが多いので1階の床巾木あたりに出現しますが、この家では2階の斜め天井のピーク付近に群れていました。
こいつらはどこからやってくるのか?
最終的には壁を剥がさないと分からないですが、蟻って、湿った木が大好きです。巣にしているわけです。
家の中で黒アリが大量発生している場合は、経験的に大きな巣がどこかにあります。
もしや、と思い床下に潜りました。

地面に防湿シートが粗く張ってありましたが、断熱材がありません。
床下も2階程ではないですがカビ臭あり。


アリましたありました。このあたりが浸入口っぽい。
空っぽの間仕切り壁を通って2階まで行ったり来たりしているんだと思われます。
蟻の行動を床下で観察。どうやら2階で見たアリと同種っぽい。
う~ん、と床下で唸っていてふと振り返ると・・・。

心臓止まるかと思いました( ゚Д゚)
幸い駆除が終わった後らしくご不在の模様。
心臓バクバク、脇汗ドバドバ、羽の音が幻聴で聞こえる様で、気が狂いそう。
インスペクションを行う建築士のみなさん、床下や小屋裏に入る時はくれぐれもご注意を!
床下って埃っぽいので私は通常スマートフォンは持ち込まないようにしてるんですが、今後は防水型のカバー(ジップロックでもよい)に入れて床下に持ち込もうと思います。
