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すべては一粒の種から。

2023.04.01|その他
塩原真貴

信州さくら、満開です!

いやぁ、それにしても楽ちんな冬でした。

3月はドカ雪もなく、気温も高め。コロナも落ち着き、野球も世界一に―。

知ってる方もいるかと思いますが、私はこう見えて野球少年でした。

小4から地元の少年野球チームに入団し、中学こそ陸上部で野球から離れましたが、

高校ではひたすら黒い土の上、太陽の下でした。

世界の強豪国との戦いを画面越しに観るについては、一般の方のように一喜一憂する野球観戦ではなく、

ピッチャーの配球を予測し、バッター心理を重ね、ゲームの流れを読むなど、めんどうくさいヤツなのです。

思うに、日本がこれだけ強くなったのは、上流へ眼を向ければ幼い頃からの野球熱心な親がいればこそ。

土日は練習・試合のためグランドへの送迎、合宿でのお手伝い。

高校野球は1日5食を弁当にもたせ、ひたすら洗濯に明け暮れ、旅行へも行けない・・・。

つまり、今回の日本野球世界一は一部の優秀な人間が達成したものではなく、

幼少期より熱心に少年少女たちの野球を支え、指導し、お金も時間も全てを野球に捧げた両親たちの存在があったればこそ。

日本の野球はエリート教育された者たちの集団ではなく、小学校のグランドに落ちた一粒の種が芽を出し葉をつけ、

大きな幹となり、きれいな花を咲かせた桜の姿と重なった。

何事も一粒の、一瞬の連続から始まる。

さて年度をまたぐことになった今週、半年以上も前から計画していた家族旅行に韓国へ行ってきた。

結婚20年記念ということで、長女の受検も終わったことだし、本来は昨年の秋にと考えていたのだが、

まだ明けようともしないコロナ禍でなかなか目途をたてることができず。

思えばこれが初めての海外家族旅行だ。

来年は次女が受検を控えているため、最初で最後になるのかもしれず。

韓国は私も初めてだったんですが、非常に都市化が進んでいて、ソウルは日本の東京都内ととても似ていると感じた。

 

直近、日韓の関係性も良好で安心旅行となったが、日本車がほとんど走っておらず、緑は少ない。

この時期悩まされるスギ花粉もほとんどないのか、体調はすこぶる良かった。

職業病なのか、やはりきょろきょろ見渡す建築物への関心はここでも。

街中しか行ってないので仕方ないかもしれないが、木造の建物がほとんどない。

独特の色彩感覚で装飾された化粧梁や垂木は、韓国らしさを感じるアイテムの一つ。

見上げたビルの壁面びっちりにエアコンの室外機なのかヒートポンプみっちり。

気分も体もリフレッシュし、新年度を迎えた。

やはり日本は植物が豊かで、山並みが美しい。

空気もきれいで、食物は世界一美味しいと思う。

建物をつくるという仕事に関わっている身としては、住宅とはいえやはりこの日本の風景づくりを担っている一粒の種なのだということを自覚し、環境の害とならず、日本人であることを誇りが持てる人間でありたいと思う。

 

 

 

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