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土壁が出てきたゾ

2012.06.09

今日は自身の39才の誕生日。大安吉日も重なって、たくさんの方からメッセージをいただきました。この場をお借りして、御礼申し上げます。私は、今年の春からフェイスブックを利用していますが、自分のデータに誕生日を登録・公開しているので、フェイスブック上のお友達に対して自動で「今日は塩原真貴さんの誕生日です。メッセージを送りましょう。」なるメッセージが送られるのですね。もちろん生年月日を登録・公開モードにしておいた場合に限るようですが。   改めて振り返ると、大学卒業後、建築素人でこの世界に飛び込みました。なんとなくですが、好きだったログハウス雑誌がきっかけとなり、「自分もログハウスに住みたいから」という理由だけで、大志や野望はまったくありませんでしたねぇ。、自分自身、あまりデスクワークが得意ではなく、また大企業志向がなかったので、長野県の創立間もない小さなログハウスメーカーに就職することになったのです。そう今から16年前です。 会社に入ると、すぐに現場に放り込まれました。何も分らず、何をしたらいいのかさえ指示されぬまま、大工の親方と共にログハウス住宅に関わることになりました。最初にしたことは、とにかく現場の掃除です。誰よりも早く現場に到着し、家の周りのゴミ拾いをしました。ほんの小さな木くずや釘1本も見逃さないスルドさで、現場がスタートする朝8時前に、1時間ほどかけて現場で発生するごみを手でひたすら拾いました。約半年ほどは毎日続けましたが、今から思えば、自分自身とてもいいことをしたと思います。「この外壁を貼るのに、どんな釘を使っているのか?」、「何でここにノミで削った木くずがあるのか?」、「どの職人さんが一番ゴミを散らかしているのか」、「どういう順番で家はつくられていくのか」などなど、ゴミはいろいろな情報を教えてくれました。 そのうちに、少しずつですが、材料を切ったり、貼ったりする作業をさせてもらいました。ロスのある動きや材料のカットミスをすると、親方から勢いよく怒鳴られました。それでも楽しかったですねぇ。大工とまではとても言える動きではありませんでしたが、少しずつ、少しずつ、確実に家が出来、仕上がってゆく。そして3か月程度で完成し、その数日後には、お施主さんがそこで暮らしている・・・。ホント、すごいことです。 親方から、「見えないところこそ手を抜いてはだめだ!いつかお前の仕事ぶりを大工が見ることになるんだぞ!」と言われたことがありました。そうなんです、住宅は消費するものではありません。必要に応じて部材を取り替えたり、使いやすくしたり、増築したり・・・長い年月と共にいじってゆくもの。 今回担当しているTさま邸も、築後35年以上を経て、建てたわけじゃない私が覗き見ることに。ああ面白い。この家を建てた大工さんの息遣いが聞こえてきそうです。「へぇ~こんなんやってたんだ・・・」とか、「なるほど、こうやるとこうなるんだ」ということがよ~く見るとわかるんですねぇ。 リビングの壁を剥がすと、筋違と土壁が見えてきました。名古屋方面では、この土壁(ドロ壁)が多いんですね。外壁・室内間仕切り壁に関係なく、すべての壁に泥な塗ってあります。       この間仕切り壁の中の土、防音の効果や調湿作用があるばかりでなく、蓄熱体(ちくねつたい)として、大変効果があります。現代の一般的な家のつくりだと、このように土はなく、空洞になっています。 土は結構重いので、熱を蓄えておく機能が期待できるので、温熱環境的にいえば、冬・暖房は温まりにくく、冷めにくい。夏・外気温とは遅れてゆっくり気温が上がる。つまり朝から急激に外気温が上昇しても、室内は緩やかに暑くなる。とにかく、気温の変化が緩やかになります。高断熱住宅では今後この蓄熱、ということがかなり大事なテーマとなってゆくことでしょう。   リビングの床板も一度すべてはぎとりました。断熱材が入っていませんでしたので、この後スタイロフォームという断熱材を隙間なく挿入します。その前にせっかくですから、白あり予防の消毒をし、さらに地面からの湿気を防止するために防湿シートを敷込みます。床下にもぐらずにできるので、精度良くでき、作業者の負担も軽いです。   床下の様子です。床下は外の空気が入りますので、風でシートがめくれないように二又のピンを刺して固定しています。         床下から壁の中に風が入ると室内は結露する可能性があります。また、冬暖房が効きません。この写真のように、発泡ウレタンなどで、その風の道をシャットアウトします。           床組の補強をし、断熱材を入れた後、合板で床の下地をつくります。合板は湿気をほとんど通しません。これで冬でもスリッパなしで裸足で歩けるほどの床になります。       リビングが使えなくなってしまっていますが、おうちの方に昼食BBQをごちそうになりました。シカ肉・いのしし肉を七輪で焼いていただきました。         炭の火力もよろしく、この上ない美味さでした。なかなかダイエットさせてもらえません! 七輪は以前ブログでも紹介した、黒七輪。周りが、あまり熱くならないので、このように木のテーブルの上でも問題ありません。黒七輪の値段を聞いてびっくり!6000円くらいなんだそうです。早速購入先をお聞きし、すかさず購入します!   玄関はフローリングで仕上がりました。今回も定番のシベリアンラーチ無垢・自然オイル塗装です。 大食漢のF大工さん、良く気が利いてすばらしい大工さんです。大工さんも新築に向いた方と、リフォームに向いている方とがいるように感じます。 大工のFさん、名古屋に来て、だいぶ体重増えたんじゃない?      

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