俺はもう2年生きたからあと3年はリフォームした家で生きられる(笑)
ご主人:
あんまり静かになったから歳とって耳悪くなったのかと思った。
薬の副作用でにおいと味が全然分からないしね。
記者:
そうなんですか
ご主人:
肺がんと胃がんの手術したから抗がん剤飲んでてね。
病的にやせてるだろ?(笑)
記者:
とてもそんな風に見えないです。(笑)
ご主人:
1年で3回手術したんだから。
奥様:
現役の頃なんかは無敵の根性で、人が具合悪いと聞いても「なんで具合悪くなるんだろうな」と不思議がってたけど、自分が病気して初めて「人間て病気になるんだ」と分かったんじゃないですか(笑)
ここ数年で肺がん胃がん胆石と色々見つかって、1ヶ月くらい前まで抗がん剤飲んでたけど、最近になってやっと並になってきましたね。
記者:
元々の頑丈さがあったから乗り越えられたんでしょうね。
体力がなければ医者も手術しないですよね。1年に3回って尋常じゃない体力だったんですね。
ご主人:
元々肺活量が6000近くあったんだけど手術で肺を半分とって、次に胃の手術だったんだけど、違う病院だったから黙って肺活量の検査したら「標準より多いですよ」なんて言われて「俺、半分肺無いんだよね」って言ったらびっくりされてね。(笑)
手術したあと5mも歩けなくてもうだめだろうと思ったけど、今じゃ毎日腕立て200回、腹筋200回やって鍛えなおしてるんだよ。
記者:
無理してやってる訳じゃないですよね。
ご主人:
医者がやってもイイっていってるからね。
苦しくなったらちょっと休憩してるよ。
奥様:
体力あるのも確かだけど、幸運は幸運なんですよね。
余談だけど、リフォームやるタイミングでご近所で3人の知り合いが亡くなってしまって。
病気が見つかって1ヶ月くらいでバタバタ亡くなってしまってるからお父さんは本当に幸運だと思います。
ご主人:
死因のトップが胃がんで二番が肺がんでしょ。
俺は一二番もってんだから。
肺がんの場合は術後5年生きられるのが40%だっていうんだよ。
俺はもう2年生きたからあと3年はリフォームした家で生きられるってこと。(笑)
記者:
本当にそんな大病したように見えないです。笑
奥様:
でも、私はあと10年はがんばってねって言ってる。
ご主人:
年金減らされちまうからな。(笑)
奥様:
私はリフォームですっからかんだから、お父さんにあと10年は頑張ってもらわないと。(笑)
記者:
快適になったので、長生きしていただいてじっくり堪能してもらわないと。(笑)
ご主人:
でもやっぱり肺を取って気管も取っちゃってるから呼吸はつらいね。
医者が「安井さん筋肉切っちゃってごめんね」なんて言うけど「大丈夫、また付けるから」って言って、今はトレーニングルームで毎日筋トレしてるよ。(笑)
【記者感想】
ご主人の病気の話と、大病されたとは思えない元気さにびっくりしました。
本当に快適になった家で3年といわず10年でも20年でも元気で暮らしていただきたいです。
病気とリフォーム、それぞれがご主人が人生を振り返るきっかけを作ったんでしょうか?
詳しくは次をご覧ください。
リフォームがきっかけで再確認したお父さんの人生
記者:
夫婦の関係はリフォーム前後でどう変わりましたか?
奥様:
いいかも知れないですね。
お父さんは、退職してから今まで家の中ですることが少なかったけど、仕事がたくさんできてイキイキしていました。
リフォームを機に引越しや片付けで共同作業がたくさん出てきたし、家の中のものを後始末しなきゃいけない、終活じゃないけど身の回りを身軽にするために古いものをどんどん捨てていく作業をしました。本人が自分の周りのものを片付けて、そういう点では人生をもう一回再発見したというか、そんな感じで活動できたのでイキイキできていたと思います。
ご主人:
いっぱい捨てたよ。(笑)
会社の書類があんなにあったんだなぁと思って。
奥様:
現役時代に使っていた書類や作業着を処分していく中で、自分の人生を再確認できたんじゃないかと思います。
男の人は外で仕事をして、その残骸というのは家族を支えてきた証として宝物だったわけだけど、今考えると「もう自分の時代じゃない」「これは俺には必要無くなったものなんだ」とゴミとして自分で処理できたということで人生が新しく見えてくるでしょ。そういう感覚を本人は持っていたと思います。
今まで背負っていた自分の人生の半分くらいを軽くしてみた。それはあると思う。
記者:
グッときますね。
ご主人:
捨てられなかったからな。
何かのきっかけが必要で、それがリフォームだったんだろうな。
物置にしまったものを引っ張り出すなんて何にもなけりゃやらないだろうけど、リフォームだから否応なしに昔のものを引っ張り出して、せっかくだから処分しちゃおうと。
会社の丸秘書類なんてのもたくさんあったんだけど、もういいだろと思ってね。
あと車の部品もバイクの部品も捨てられなかった。でも今回かなり捨てたな。
記者:
すっきりしました?
ご主人:
まだだな。(笑)
奥様:
今の人は家庭も職場もお互いに自分の世界と考えて二人で家庭を作っていくという感じだと思うけど、お父さんくらいの歳だと仕事だけが自分の生きがいという人が多いと思う。俺が経済的な支えを作って、あとはお前(妻)が全部やることっていう役割分担でずっとやって来たから、昔の男にとっては仕事をこなすというのが人生のすべて。100%だったからね。
ご主人:
大きな企業だったけど、時間なんて関係なく早朝から夜中まで働いたね。
奥様:
終戦後の貧しさから、働くようになって経済があがってきてバブルを経験して、そしてまた落ちて...日本の戦後70年の歴史はお父さんの人生そのものなわけです。それをこのリフォームで再確認したんじゃないですか。
そういうのを含めて今回のリフォームが私たちの人生の最後のステップになりましたね。
記者:
そうですか…いやいや最後と言わずに!(一同笑)
奥様:
もうこれで後は穏やかに過ごしていきますよ。
お父さんは最初「俺は何も困ってない」「リフォームする必要ない」という感じで「お前がやりたいなら好きにしなさいよ」って言ってたけど
記者:
カッコいいですね!!
奥様:
私は「それじゃ好きにやらせてもらいますよ」って感じで進めたんだけど、実際に完成して住んでみたら雑音が少なくなった、涼しくなったとリフォームしただけの良さは実感したみたいですね。
記者:
冬の断熱性能を実感するのも楽しみですね。
ご主人:
冬は今までのストーブを使ってみてどれくらい違うか確かめないとね。
記者:
あったかくなりすぎたらご主人困るんじゃないですか?
ご主人:
そうしたら自分の部屋に避難するよ(笑)自分の部屋じゃ暖房なんて一切いれないからね。
前まで真夏は寝る前から朝までエアコンつけて寝てたけど、今はつけて3時間くらいしたら消して後はずっと朝まで扇風機でいるよ。
それで十分。それぐらいの違いがあるね。
そういう風にリフォームのよさを実感するとね、イイなと思うよ。
【記者感想】
リフォームで再確認する自分の人生。
リフォームをきっかけにこれまでの人生を振り返り、そして不要になった過去の宝物を処分する。
流行の言葉でいえば終活ということになりますが、ごみになってしまった数十年の仕事の証を捨てているご主人の背中と、それを見つめるでもなく何かを感じている奥さんの姿を想像すると、そんな言葉では軽すぎると胸が熱くなります。
歳をとってからのリフォームの是非
記者:
70代(ご主人70歳、奥様68歳)を迎えようとするタイミングでリフォームを決断された訳ですが、同年代の人にすすめられるものですか?
奥様:
個人差がすごくあると思う。
本人の人生観によって違うけど、やるならば早いほうがいいと思います。この歳ではきつかったけど、この歳だからこそリフォームの大切さや快適に住む意味ということが分かってよかったです。
今の人は快適な住まいを望んで最初からそれを実現しているけど、私たちは我慢して生活するのが当たり前だった。
昔、お金はあるのに不自由な生活を続けていた母に、もう少し自分が快適に過ごせるようにしたらいいんじゃないかと言っていたけど、実際に自分がその年代で、まとまったお金がある状態になった時、自分が快適に過ごすために使うのがいいんじゃないかと思うようになりました。
歳をとったからこそ快適に過ごせる環境づくりをしたほうがいいと思います。
快適な条件は人それぞれ違うけど、私は寒さ暑さを我慢することなく過ごせて朝日が入ってくる家に住みたかった。
可能であるならば誰でも快適な生活をするのがいいんじゃないかと思います。
記者:
息子さんは何と言ってますか?
奥様:
息子たちは私がリフォームの話をしたら「自分のために使うのがいいんじゃない?」と言ってくれました。
「じゃあ残さなくていいの?」と聞いたら「そんな金残すぐらいなら自分たちのために使うべき」と言って賛成してくれましたよ。
ご主人:
オレオレ詐欺にとられるよりましだな。
奥様:
一人はアメリカで生活していて、スカイプで話をしてるんですけど「早く見たい、帰りたい」と言ってくれています。
「お母さんが幸せそうな顔してるのがいいね」と息子たちが言ってくれてます。
【記者感想】
核家族化が進む現在の日本では、夫婦二人もしくは単身の高齢者は今後増え続けます。
高齢者が住む住居の多くは建築後数十年が経っているもので当然断熱性能をはじめとする住環境や耐震性は現在の住宅のレベルを大きく下回っていることは想像に易しく、高齢者が快適でなく危険な家に住み続けることになります。
ならば可能なうちにリフォームして自立した老後に備えるという考えはとても理に適っていると今回改めて感じました。
インタビューなんていらない!って言ったんだけど。
記者:
では、不満点というのもあまりない感じですか?
奥様:
一つだけ事務処理的な部分でリボーンさんに注文があります。
支払いは手付け、中間、最終という形で振込をしたんだけど、以前はその都度領収書をくれたり入金確認の連絡があったりしたけど、今回はそういう報告も無かったのが気になりました。
大きなお金なのでそういった丁寧さは必要だと思います。
ご主人:
こういう大きな金額が動くというのは信用だからね。いろんな意味で。
今回も塩原さんを信用してわざわざ長野からきてもらったわけだからね。
奥様:
入金が遅れてなかったからこそ、そちらからも連絡が無かったと思うけど、やっぱり確実に入金がありましたよという事を相手に連絡するというのはしたほうがいいですよ。
塩原:
分かりました。伝えておきます。
記者:
他には何か不満点はありますか?
奥様:
今回アンケート?インタビュー?に行きたいんだけどって言われたんだけど「いらない!」って言ったんだけどね。(笑)
記者まぁまぁそう言わずに。(一同笑)
【記者感想】
奥さんからのRebornへの注文は当然のものです。
ビシッと注意されたので今後は改善してくれるだろうと思います。
今回引き渡し後二カ月でこの内容になりましたが、夏と冬を越した1年後だったらどれくらいのボリュームになっていたんだろうと思いました。
安井さんご夫妻、長時間にわたるインタビューへのご協力ありがとうございました。
リフォームのビフォーアフター
01Before 39年前に新築した純和風な佇まいの家が
01After 家全体を断熱材で包み込み淡い緑色に塗装されイメージチェンジ
02Before 正面にあった玄関は
02After 側面に移動しました。
03Before 狭くて使いづらかった和室の居間が
03After 間取りを大きく変えて大空間のリビングに変身
04Before とても寒くてヒートショックの心配があったお風呂も
04After 断熱+最新ユニットバス+バリアフリーで安心です。