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ディプロマット屋根でツララ発生!

2018.02.20|設計・デザイン
塩原真貴

先日、長野県の北の方=木島平村に行ってきました。

設計はリボーンで、工事は坂田木材さんで、昨年の6月から工事が続いています。

2階建て既存建物の一部=平屋部分を解体し、あらたに片流れの平屋を合体。

残された2階建ての方も、耐震・断熱同時改修を行うという壮大なプロジェクトです。

木島平村といえばみなさんは何を思い浮かべるでしょうか?

野沢温泉村や飯山市、中野市と隣接しているわけですが、 キジマダイラは意外とマイナーで、なにかピンと思い浮かぶものがないのでないでしょうか。  

ここは豪雪地です。

冬の雪の始末を考えることが計画の第一歩。

必然、屋根形状が設計上、 ”まず最初に考えるべきこと” になります。

雪が屋根から落ちる場所には、当然ですが車を停めてはおけません。

玄関までの通路が確保できるようにすることも大切。

また、落屑した雪が除雪しやすいということも検討されなければなりません。

除雪のつらさは、ここに暮らしたことがない人でないと、本当は分からないのかもしれません。

昨年の今頃に設計をしていたのですが、何度か大雪の前後で打ち合わせがあり、その切実さは頭では理解できています。

しかし雪かき作業をしたわけではないので、そのしんどさは想像以上であろうと思います。

この豪雪地では、周りを見渡してもほとんどのお宅で、 軒先に雨樋がついていません。

雪で壊れてしまうことが後を絶たないからです。

しかし今回はつけています。

屋根材にディプロマットを採用し、落雪させない手法をとったからです。

屋根上に積雪2mまで耐えられるよう構造を強化しています。

経験上ディプロマット屋根は、「雪が落ちない」とお伝えをしてきました。

そして高断熱住宅の場合は、家の中の熱が上の方に抜けて屋根の裏をあたためる、 というような昔のつくりと違うので、 「屋根上の雪が溶けない。従ってツララができることもない」そうアナウンスしてきました。

しかし今回オーナーのTさんから、「塩原さん!ツララできてるんだけど!」という連絡がありました。

その時に撮影された画像がコレ。 確かにできてます泣

ちなみに屋根の雪がダダダーと落ちたことはありません。

ツララは部分的に発生したそうです。

果たしてこのツララはいったいなぜできたのでしょう?  

考えられる原因がいくつかありますが、この場合まず疑うのは

・小屋裏に熱が逃げており、屋根の裏を温めて、屋根上の雪が水になった。つまり断熱不良。  

しかしこれはなさそうでした。

次に考えたのが、

・雨樋のなかに溜まっている水が凍って、あふれた。そして凍った。  

この屋根は南に面しており、最大で2mほど積もったようですが、これまで雪は落ちていません。

雪が降っては雪が積もり、 天気のいい気温が上がった日には少しずつ溶け、屋根上に残った雪は相当締まってゆきます。

結果、屋根には締まった、固い雪が氷状にこびりついています。

この氷の上に新雪が降り重なり、昼間太陽にさらされ水になる。

さらにだんだん気温が上がると、場合によっては表層雪崩のように雪がズレるのではあるまいか。  

今回は落ちるところまでいかず、10cm程か、”表層の新し雪の層が、ズレた”模様です。

この状態になると、雨といが機能しなくなる部分ができてしまうと考えられます。  

回りくどく書き連ねましたが、結論的には、 「ディプロマットでも、雪の降り方や気象条件によってツララが出来てしまう場合がある」 ということです。

これまで絶対的だった「落屑しない・ツララできない」という表現を、 ここ飯北地区では使えなくなってしまいました。  

対策として、少しでも雪がズレてきて軒先にその顔をのぞかせたらば、棒でつっついて落してあげる、 ということくらいしか考えつきませんでした。

それでも 屋根上の雪下ろしをしなくていい、 除雪量が圧倒的に減る、 というメリットがあり、今後どうお伝えしてゆきべきか迷っています。 今

度またツララガできてしまったら参上して考察を加えたいと思います。  

2018.2.20 Reborn塩原

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