よくある質問FAQ

ご相談前に参考にしていただきたい「よくある質問」をまとめました。

設計について

設計費はいくらですか?
平均的な35坪程度の住宅の場合、工事費の10%を基準としています。2000万円の工事費の場合、200万円になります。トータルで、2200万円の住宅を購入していただくようになります。設計費には、基本設計や実施設計図の作成費はもちろんですが、設計監理費を含みます。建築確認申請や長期優良住宅認定申請、BELS評価申請など、各種申請費は別途となります。
非住宅(店舗や事務所など)や傾斜地など、難易度に応じて+αがある場合があります。
「設計監理」、ってなんですか?
工事が設計図通りに行われているか、現場で検査を行います。設計図通りに(または設計者の意図通りに)工事が進んでいれば問題ないのですが、修正が必要な箇所や不備があった場合、これを解決するため工事業者との調整を行います。設計図の不備なのか、工事施工者の不備なのか、調査し、建築主と相談しながら解決に努めます。
設計費、「うちは取らない」って他社の人が言ってるけど?
どんな建物でも設計は行われるはずなので、設計者の人件費とそれに伴う経費は必ず発生しているはずです。無料というのは「サービスで」、という意味だと思いますが、設計をサービスというのは恐ろしい話です。見えないものはお金を請求しにくい、他の項目に紛れ込ませやすい・・・? 営業マンのセールストークのひとつかもしれません。いずれにしても販売経費や経費一式に組み込まれているはずです。
どこまで無料でやってもらえますか?
当社の場合、建築やリフォームに関するご相談は無料です。
敷地(候補土地)に対するファーストプラン作成と、そのプランに対する見積書提出までは無料です。
また、弊社で建築することが確定的な場合、購入候補土地に対するコンサルティングを無料で行っております。
ファーストプランで建てなくてはだめですか?
ファーストプランは無料にて提案いたしますが、いわばお見合い写真のようなもので、敷地の読み取り方・使い方、外観デザイン、プランニング方針、仕様や予算感など、その会社の哲学や思想に基づいたプレゼンテーションです。
規模(面積)や使用材料、方針、性能、予算などをご確認いただき、どうしてこうなったかなどのご説明をさせていただきます。
考え方や引き続き設計(プランニング)をさらに深く検討してゆくことにご同意いただけるようでしたら、設計契約を締結していただきます。
ファーストプランで建てる必要はまったくございませんのでご安心を。
設計費はどのタイミングで、どの程度支払うのですか?
設計契約の段階では、当然設計ができていないので、“みなし工事費”を設定しています。最終的に設計終了と共に工事費が確定するわけですが、みなし工事費との差額は、最終残金時に精算しています。
また、お支払いは4回に分けて分割としており、設計契約締結時に、設計費の20%を(工事費の10%×20%:みなし工事費が2000万でしたら40万)。基本設計終了後、さらに20%(40万)を。実施設計終了後に40%(80万)を。工事完成完了検査後に残りの20%(40万~累計100%で200万)をお支払いただきます。
これは進捗状況に応じてお支払いいただくことによって、解約時の過払いリスクを回避し、段階的にお支払いいただくことによる安心感を優先しているためです。
設計契約の解約をする場合、どのような精算方法になるのですか?
前述のように、設計費は4回に分けてお支払いいただいております。解約時精算額については、どのタイミングで、どちらが申し出たかによって分類しております。詳しくは設計契約書の第3条に記載しております。 ※設計契約書(案)
設計契約を解除する場合って、どんな場合ですか?
基本的には契約ですから解除はできないものではありますが、「正当な事由」がある場合は、相手方の承認があれば解約できます。
正当な事由には、病気、怪我、天災、不幸、勤務先解雇(会社都合)などが考えられます。個別に判断すべきものかと思いますので、ご相談いただければと思います。
長期優良住宅にしたいんだけど、申請費が高くて意味がないって聞いたんですが?
弊社で新築を建てる際は、原則長期優良住宅を第三者機関に申請し、認定通知書を取得していただいております。耐震等級は3を標準としておりますので、そのお墨付きを公的に得るためにも欠かせません。取得に関係する費用は規模にもよりますが20~30万円としています。
長期優良住宅耐震等級3は、地震保険料が半額になる、住宅ローン控除が拡充する、不動産取得税の減免などのメリットがあり、また将来的に売却や賃貸として利活用する場合にもお墨付きがあるのと無いのとでは雲泥の差がでてきます。取得に関わる申請手数料は元がとれますし、なにより資産価値の高い住宅としてのラベリングですから、必ず取得してください、とご案内しております。
他社で、「長期優良住宅仕様」だけで申請はせずに自社の基準としている、というようなことがあるそうですが、建物は不動産で次世代に引き継がれ、市場で売買が行われる可能性もある性質のものなので、お墨付きを得なければ意味がないと考えております。
地域型住宅グリーン化事業の補助金はつかえますか?
この制度はあくまで長期優良住宅を建てる工務店(工事業者)に対する助成制度です。
建築主と工事業者との間で事前にルール化しておきましょう。長期優良住宅として認定される木造住宅は様々な高いハードルがあります。高耐久性、高断熱性など建築費アップにつながることが多いようです。初めから長期優良住宅の仕様に合致するレベルを標準仕様にしている工事業者もあります。さらに、必要な設計図や申請書、申請手続きも多く、設計者としてはかなりの時間も費やします。申請書作成費で、最低でも20~30万円程度かかるとお考えください。
また、補助金の受給は竣工後3~4か月程度かかるので、初めから資金計画に組み込むと工事費が不足することになります。引越し後に行う外構工事費や、家電製品の購入に充てる方が多いのが現状です。
長野県の木を使って、助成金を受けられる様にしたいんだけど?
長野県の場合、「環境配慮型住宅助成金制度」が例年あります。信州出身の認定を受けた木材を用い、 CASBEE(キャスビー)という環境性評価も原則行わなくてはなりません。
数十万円の助成金を長野県からいただける可能性があります。「可能性」と書いたのは、枠数が限定的であり、抽選になり外れてしまう場合があるからです。申請書類作成費や、提出経費などを考えると5万円~10万円ほども別途必要でしょう。
なお助成金の支払いは「現金」で、建物完成時の検査合格後2~3ヶ月程度なので、注意が必要です。
なんか設計契約するなんて面倒なんだけど?
設計・施工ということで双方を一括に扱い、建築請負契約の中に設計費を項目計上すれば業者側は効率よく契約を、一気に進めることができるので一見メリットがありそうですが、設計と施工、本来この両者は異なるもので、建築主と建築士が描いた設計図を、工事店である工務店やハウスメーカーが現場でつくる。設計図通り進行しているか設計者が監理をし、不備があれば修正を施工者に促す、というお互いに緊張感のある関係が望ましいと考えられています。
まだ間取りもデザインも、何も確定していない建物について建築請負契約を締結するのは発注者、受任者ともに無理がある行為だと考えています。
設計変更にまつわる費用や、言った言わないのトラブルが頻発する可能性があります。規格型住宅のようなパッケージ化された住宅であれば、間取りや性能、仕様がすべて決まっているので、設計契約は不要となります。弊社でも規格型PLANで設計作業が不要な場合は「建築申込書」をご記入いただいた上で、再度設計についての確認を行っています。
住宅の場合、設計にどのくらいの時間がかかりますか?
規模の大きさや構造にもよりますが、35坪程度の木造軸組工法2階建ての住宅を想定した場合、敷地が決定してから着工まで約半年を要しています。
敷地調査・法令調査→基本プランの構想→基本設計→実施設計図(施工図)→各種申請・工事準備→着工、という流れになります。
くわしくはマスタープランを参考にして下さい。
建築確認申請は無料でやってくれないの?
建築確認申請に関わる費用には2種類あります。ひとつは申請書類を作成する人件費やそれに伴う諸経費、もうひとつは規模や構造によって決まっている審査機関に支払う申請手数料です。
市役所や地方事務所が確認申請の受付窓口になりますが、最近では民間の確認申請受付機関もあります。無料では役所も民間機関も受け付けてはくれませんので、申請図書をタダでつくりなさいという意味だと思いますが、責任ある仕事を遂行させていただきたいので、無料では当然できません。第1回目の概算見積時から申請に関わる費用をお示ししていきます。

工事・施工について

分離発注方式と請負契約方式はどう違うの?
分離発注の場合、建築主からの発注は各施工業者・職人になります。対して請負契約方式は、建築主が◯◯工務店、□□ハウスなど、1社単独に発注し、職人が誰かはお任せ、というスタイルです。各職人は工務店の現場管理者の指示で作業にあたります。
分離発注でも建築請負契約方式でも、いずれにせよ多くの職人が関わることになります。解体業者、地盤調査員、地盤改良工事業者、基礎工事業者、外構造園業者、大工、電気業者、水道設備業者、足場業者、屋根業者、板金業者、外装業者、塗装業者、左官業者、タイル業者、建具業者、畳業者、内装業者、清掃業者、産廃業者などです。
かつて分離発注方式を採り入れたこともありましたが、各工事についての手配や支払いが煩雑、責任の所在が明瞭でない、工事中に起きた事故や紛失などに対する備えはどうなるのかなどの諸問題を解決する手法まで採り入れると、建築主の作業量・責任範疇が重すぎるため、最近はほとんど行っておりません。
大工さんは社員ですか?
弊社では大工をはじめ、すべての職人は外注です。
工務店にも様々なタイプがあり、大工を社員にしているところ、全ての業種を外注としているところなど様々ですが、最終的に工事を行なうのは専門業者である職人。つまりその職種を得意とし自認している人で、それを生業にしている人です。
職人も工務店やハウスメーカーを選んでいると言えますが、あまり各社を転々とするのではなく、特定の会社から年間を通じて請け負っているものと思います。
「社員大工」は小回りが利く、同じ会社の現場監督と意思疎通が効率的にできる、技術や情報が蓄積できるなどのメリットがありますが、給与などの固定費が当然かかるため、経費として建築主に少し負担が増すのではないかと考えられます。
今後も職人不足が懸念されていますので、自社社員として定着させ囲い込むねらいの工務店もあるようです。
Rebornの新築住宅の”ウリ”は?
木造軸組み工法の住宅で、耐震性能や断熱・気密性能を非常に高いレベルで実現しています。かつてログハウスを設計施工してきた実績を活かし、ポストアンドビーム、カントリー風、北欧風、薪ストーブ、そんなキーワードが関係する住宅の設計と施工を得意としてきました。
また管理建築士である塩原は、長年の現場管理経験を積んでおり、施工実績が豊富で、業者・職人との人的つながり、材木や建材の仕入先との対人関係も豊富。
2011年に独立開業後は、省エネ問題や脱原発、防災機能としての耐震性向上、脱地球温暖化問題を「いまやらなくてはならないこと」に位置付け、住宅の設計と施工に反映しております。
住宅展示場をもたず、ホームページやSNSを利用することで宣伝広告費をできるだけ最小限に抑えていますし、小規模で少数精鋭の組織としているので、経費率を抑えることができます。コストパフォーマンスに優れた、スモールエクセレントな企業を目指しています。
ズバリ、新築工事の坪単価はいくらですか?
高性能(Ua=0.3前後、耐震等級3、C値=0.5前後、30年ノーメンテナンス素材使用)、冷暖房込みで、坪単価は70万(消費税別途)~90万/坪となる案件がほとんどです。設計費、外構工事費や各種申請費、登記費用などは別としても、ウッドデッキや造作家具、外部給排水設備工事、照明器具などは建築工事費に含めてカウントしています。
定形プラン(規格型住宅)はデッキテラスや造作家具がなければ、税別63万~65万/坪の実績が多数あります。
ズバリ、リノベ(性能向上リフォーム)の坪単価はいくらですか?
リフォーム・リノベーションの場合、「あれもこれもやりたい」と希望が膨らむと、新築したほうが安いという話になってしまいます。
インスペクションの結果から、劣化対策や耐震改修、断熱改修、水廻りリフォームを検討する場合、坪あたり40万円を目安にしていただき、これを超えるようでしたら建替えや新築を検討すべきだとお伝えしています。
しかし、解体できない理由や、思い入れがあって建替えできない、などの理由がある場合はその限りではありません。
自分で内壁を左官仕上げしようと思いますが、道具を貸してもらえますか、また、塗り方やコツを教えて欲しいのですが?
弊社では、内装や木部の塗装についてDIY作業を推奨しています。
ひと通りの道具や脚立は無償で貸し出しておりますが、刷毛やローラー、マスキングテープなどの消耗品は自己調達していただいております。DIYで必要な木部に塗る自然塗料や内装用のしっくいなどの材料は、業者価格でご提供しています。
作業方法や注意点などを説明するデモンストレーションを、取り掛かり時にご一緒していますので安心です。
瑕疵担保責任保険はどうするのですか?
新築の場合は、必ず瑕疵担保責任保険にご加入いただいております。(義務化されているため)
建築請負契約締結時に、保険内容の説明をさせていただき、確認シートにご署名いただきます。設計審査、現場検査を経て、お引渡し後に付保付き保険証をお渡ししており、構造上重要な部分と雨漏りについて、完成引き渡し日より10年間の保証をさせていただきます。
リフォームの場合は任意加入となりますが、構造に関係するリフォームや雨漏りリスクが比較的高い工事内容になる場合は、リフォーム瑕疵担保責任保険になるべくご加入いただいております。手続きは新築の場合と同様です。
保険料は工事規模・工事内容によりますが、4~7万程度です。
地盤の保証については別途6~7万円かかりますが、地盤調査担当会社より20年の保証書が発行されるので安心です。
完成保証には加入するのですか?
原則あまり加入しておりませんが、ご希望があればお申し出ください。弊社も完成保証の加入が可能です。 この場合、保証料が別途必要になりますので、お見積りいたします。

冷暖房・換気について

床暖房ってどうですか? 床下エアコンとどう違いますか?
足の裏は唯一、常時建物に接しています。
高断熱住宅の場合、床面の表面温度はほぼ気温と同じ温度になりますから、20℃~22℃程度でしょう。この面に、裸足で接すると、体温より10℃以上低いので冷たく感じます。特にタイルやコンクリート、合板基材のフローリングや無垢ナラフローリングなど、重い物性のある素材には蓄熱性があり、足の裏の温度を奪いますので、体感的に冷たく感じます。
1階床の表面を35~40℃近くにする床暖房を施すと、足の裏から熱が奪われないため床が温かく感じ、モデルハウスや完成見学会の際など評判は上々です。しかしながら、ずっとこの表面温度で、裸足で暮らす方は(普通の方であれば)現実には多くないと思います。皮膚が乾燥し、燃費を相当食うからです。無垢のフローリング材にも隙間が大きくなる、カサつくなどの悪影響を与えます。
弊社では、1階LDKの室温は22~23℃を推奨しており、床表面温度も同様の温度になりますから、冷たいと感じる方は多くありません。温度の感じ方には個人差がありますが、22~23℃が快適だとする方も意外に多く、さらに体感的に暖かく感じたいのであれば、杉や松などの比較的軽い針葉樹の無垢フローリングにすることで解決できます。しかしこの場合、床に傷や凹みが付きやすくなります。
床下エアコンは床表面温度を26~27℃にして快適性を増す手法で最近流行の兆しが見えていますが、各エアコンメーカーがまだ正式に床下用として開発した製品がなく、冷媒ガスが漏れ出た場合の危険性の指摘もあり、弊社ではまだ採用しておりません。
エアコンによる全館暖房(冷房)のデメリットとして、各居室ごとに室温をコントロールできない(しにくい)という点があります。
暖房は何がいいのでしょうか?
一般住宅で考えられる暖房方式は次のものです。
エアコン、パネルラジエーター(パネルヒーター)、床暖、FF式ファンヒーター、ファンコンベクター、蓄熱暖房機、ハロゲンヒーター、薪ストーブ、ペレットストーブ、蓄熱ストーブ(メイスンリヒーター)
好き嫌いもありますが、暖房を意識せずにほったらかしで快適にしたいのならばパネルヒーターですかね。各部屋ごとに温度設定ができるのも魅力。
コストパフォーマンスが最もよいのはやはりエアコンでしょうか。ただ気流感がありますし、1台運転だと階ごとで4~5℃近く温度差が生まれるので、2階がややあたたかすぎる感があります。
地域性や環境のことを考えれば、薪ストーブかメイスンリヒーターがおすすめ。ただし薪の調達やそれに伴う作業、近隣からの煙害クレームの可能性などを鑑みると、好きでないとお勧めできない感じです。
パネルヒータの一部が暖まらないようですが、故障では?
エアだまりですね。各配管内に充填されている温水(不凍液)中の気泡が、だんだん溜まってきて1か所にエアだまりとして残ります。そこは温水が流れないので暖かくならない、という理屈です。密閉配管なので、運転し始めて2シーズン終了した時点で「エア抜き+不凍液補充」を無償で行っております。
24時間換気扇は止めるとどうなるのか?
気密がよい住宅の場合、CO2濃度が高まり健康によくありません。また、そもそも24時間換気扇を義務付けるきっかけとなったシックハウス症候群を発症するリスクも高まります。
冷暖房の効きが良くなるのと引き換えに健康を犠牲にするのはいかがなものでしょうか。 運転を切る行為は絶対にやめましょう。
パネルヒーターを使った全館暖房の場合、どの位のランニングコストですか?
当然規模や断熱性能にもよりますが、長野市で35坪2階建て住宅で次世代省エネ基準で建てた場合、暖房用エネルギー(20℃設定)は、15万円程度です。
「この15万は高いでしょ!」と感じるため、弊社の標準的な断熱性能は、15万円の1/3程度にしよう、という所からスタートしています。
換気用の給気口のフィルターを清掃するタイミングは?
1年に1度程度でお考え下さい。水洗いOKです。流水で軽く押し洗いした後、水気を絞り、未乾燥のままでもよいのでもとに戻してください。
10年ほど利用するとフィルターがヘタってきますので、新品をお買い求めください。(弊社でも販売しています)
フィルター代わりにマスクなどの不織布を流用している方もいましたが、目づまりや給気不足により室内が極端に負圧になってしまうこともあるのでおすすめできません。
24時間換気扇本体に掃除しなきゃいけない箇所があるってほんと?
本当です(笑)。多くの方が第三種ダクト式換気扇をご採用いただいておりますが、だいたいはユニットバスの天井裏に設置しています。脚立をご用意いただき、まずは電源をOFFに(本体横の主電源スイッチか、分電盤の換気扇ブレーカー)、蓋を外して、円形のシロッコファンを外して水洗いしてください。
復旧する際に、電源のONを忘れずに行ってください。

断熱・気密について

高断熱高気密はほんとうにあたたかく快適ですか?
すでに議論は尽きたと感じていますが、高断熱高気密の技術はどんな建物でももはや必須で、快適性はむろんのことですが、健康についてもエビデンス(根拠)が整っています。省エネ、脱炭素、地球温暖化防止などといった環境問題、社会の課題に対しても真摯に取り組むべきだと考えています。
冬暖かく、夏快適にするには、まずは断熱性能の強化が必要不可欠で、そのうえで暖房・冷房・換気を必ず組み込んで設計しています。 Rebornが標準としているQ1.0(キューワン)住宅は、日本の省エネ基準=次世代省エネ基準で建てた場合に比べて、暖房エネルギーを1/3以下にしており、ランニングコストが圧倒的に優位となります。
断熱材はいろんな種類があるようですが、ホントのところ何がいいの?
断熱材は特性・金額ともに様々であり、コストパフォーマンスが一番よいのはグラスウールだと思います。 どの断熱材でも熱を通しにくくする機能があり、一長一短あり施工方法もそれぞれメーカー発の施工要領書があり、順守すべきです。また断面構成は「外にいけばいくほど湿気(水蒸気)を通しやすい素材で構成する」という原則があります。
これらを踏まえれば、どの断熱材であっても正しい順番・構成で設計する、正しく施工する、ということに尽きます。
金額、防火性能、防音性能、経年による性能劣化の程度も、選定の大事な要素だと思いますし、製造・運環・産廃処理など環境負荷にも目を向けていただきたいと思います。
樹脂サッシは弱い、木製サッシは腐る、って聞いたけどホント?
樹脂サッシ トリプルガラスを採用しても、ガラスの表面温度の低下により結露が生じることがあります。特に掃き出し窓のガラス下部です。うっすら結露して水滴にならない程度であれば日中乾いて問題にならないと思いますし、むしろその程度の結露が生じるくらいまで湿度を上げたほうがよいとも感じています。
ただし、窓枠やフローリングが濡れるようなら変色や腐れてしまう可能性もありますから、換気風量を上げる、湿度発生を抑えるなどの対処が必要です。
つららのできる家は寒い家だって聞いたけどホント?
ツララは室内で暖められた空気が天井裏へと貫通し、小屋裏が温かくなり、屋根上に積もった雪を溶かして水にかえ、軒先で凍った現象で発生する場合があります。
天井に気密性がない(すきまがある)、天井に断熱材がない・隙間がある、壁の上部に気流止めがない、などの理由によって発生します。
急激に気温が上がって屋根上の雪が溶け、夕方になって急激に気温が下がってつららになる場合もあるので、「つららが出来る家は寒い家」とは100%断定しませんが、家の中の熱が屋根の裏側を暖めてしまっている場合は、必然、家の中は寒くなると思います。
スタイロフォームって、シロアリが食べやすいって聞いたけどホント?
シロアリは発泡系の断熱材をかじって直進します。食べて栄養にしているわけではないのですが、容易に蟻道をつくくことができるので、縦横無尽に蟻道を拡大してゆくことができます。加えて天敵(クモや黒あり)から身を隠すこともでき、その断熱特性から居住性もよいと考えられ、当然人間からも発見されません。
スタイロフォームは基礎の断熱材と用いられることも多く、採用にはシロアリ対策が欠かせません。防蟻剤を断熱材に練り込むなど寄せ付けない工夫がなされているものも市販されていますが、数万匹ものアタックを繰り返すとトンネルを貫通させてしまうという報告もあり、住宅寿命である80~100年を無傷で耐えられるのかという疑問が残ります。

メンテナンス・点検・インスペクションについて

定期点検はありますか? 無料の会社もありますが?
ございます。お引渡し後の1年、3年、5年、10年、以降5年ごとに往復はがきにてご案内通知をしています。ご希望候補日をご記入いただき返送していただきます。日程調整のご連絡を差し上げた上で弊社スタッフにて点検作業を行っております。 費用は後精算となり、点検後請求書をお送りしお振込みにてお支払いいただきます。
点検項目や費用についての【別表1】【別表2】をご覧ください。
また、OB・OB宅について不具合等がございましたら、随時点検、点検・調査・メンテナンスを行っております。随時のメンテナンス費用については、発生事象により個別に判断しておりますが、施工不良によるものは当然無償として扱っておりますが、お客様自身の使い方不良による不具合など、実費のご負担をいただくこともあります。
点検・メンテナンスを無料として実施している会社もあるのかもしれませんが、数回分の訪問作業を想定し、新築時(リフォーム時)の見積書に経費として計上しているものと考えてよいと思います。
木の外壁はメンテナンスが掛かるって聞いたけど?
木の外壁には一般的に防腐剤入りの塗装(オイルステイン)を施しますが、軒の出が深く、雨がかりが少ない場合など、塗装を行わずとも腐らない場合も多いのです。
美観を保つために5年毎程度の再塗装を行う方もいらっしゃいますが、足場を設営する必要もあり出費がかさばります。 最近の弊社物件では、外壁板に防腐効果の高いACQという防腐防蟻剤をあらかじめ加圧注入し、メンテナンスフリーにしている例も多くなっています。
無塗装の木は経年でグレーから黒色に近づいてゆきます。これを経年変化として愉しむという考え方も最近では普通に感じる方も増えてきました。デッキテラスなども同様の考え方ではありますが、30年メンテナンスを行わなくても済むような素材選定を弊社では行っております。
デッキの塗装は何年おきにやればいいの?
前述のACQ加圧注入材を用いることで塗装は必要でなくなりますが、美観上塗装したい方は、ACQ加圧注入材が完全に乾く半年以上後にオイルステイン塗装を行ってください。
ACQ加圧注入材を用いない場合は、5~10年毎に再塗装をすることが推奨されていますが、木が腐りやすいのは木口(こぐち)やビス・釘を打ったところや表面の割れからで、これらは再塗装をすることができない場所になります。
ツーバイフォー材など、ACQ加圧注入材を用いない場合は、再塗装を行うよりも10年ごとに交換するという選択をして、再塗装はあまりおすすめしていません。
屋根付きのガレージが欲しいけど、いくらくらいするの?
これまでの実績で坪単価30~35万です。壁がないアルミ既製品のカーポートに比べると、10倍ほどかかりますが、耐久性やデザインの自由度から、新築時に併せて計画するとよいでしょう。耐用年数も住宅と同等にすることが多く、70~100年もつものにすれば、決して高いともいえないのです。(市販カーパートのポリカーボネート屋根材の寿命は15~20年ほどです)
予算を優先し、市販品のカーポートも木材で少しアレンジを加えるとぐっと印象がかわります。

その他お悩み相談

別荘です。水抜きしないと水道管がパンクしちゃうのでしょうか?
室内の温度が2℃以下になると、各水栓金具に残っている水が凍結しパンクして漏水します。別荘の場合は、室温が外気温と同等にまで徐々に下がってゆきますから、必ず水抜き作業を行うか、室温が3℃以上になるようにエアコン暖房を運転させるか、ということになります。ただ、無人エアコン運転は、停電の可能性もあり得ますので、別荘の場合は原則水抜きを行うようにしてください。
キッチンの天板はステンレスがいいの?人工大理石がいいの?
このあたりはお好みになりますが、ここ最近はステンレス天板の採用が増えてきた感じがします。人工大理石の場合は、熱い鍋やフライパンを天板に置く場合に鍋敷きなどを使う必要があります。
灯油が値上がりしています。給湯ボイラーをエコキュートにした方がよさそうですが、どうなんでしょうか?見積りしてもらいたいのですが?
灯油は原油価格に連動していますし、季節によっても変動しています。しかし現時点では1リットルあたり100円未満なので、非常に安価であるともいえます(ペットボトルのミネラルウオーターは1㍑200円もするのです)。
エコキュートは単価が安い深夜電力でお湯を沸かしてためておく、いわば大型ポットですが、屋外にさらされ気温低下も大きく、また初期投資額も小さくありませんから、あまりおすすめしておりません。オール電化住宅の場合は一択になってしまいますが、災害時を考慮しエネルギーを分散化させておくのも考え方の一つです。
また、エコキュートの貯湯タンク内部は清掃ができないので、貯めたお湯は基本的に飲用できません。衛生的にも水道直圧方式のボイラ―に比べて劣ります。
初期投資としてのエコキュートは材工で約50万~、給湯ボイラーは約30万です。エコキュートのほうが20万ほど高いのですが、深夜電力&ヒートポンプを使用しているためランニングコストは安くなります。標準的な4人家族の場合、7~8年で初期投資分は回収できると言われています。ただこの先も深夜電気を使い続けるというのは、あくまで原発の再稼働を想定している単価設定なので、今後は深夜電力の特別料金は大幅に見直されるか撤廃されるべきものではあると考えております。
色んな塗料があるけど、どれがいいのか分からない。教えて?
外部の木部にはキシラデコールを。室内の自然塗料にはリボス社のカルテッドやアルドボスをおすすめしています。
築10年程だが、太陽光を屋根に載せようと思います。よいですか?
屋根上に乗せる場合、耐震性の検討を必ず行ってください。屋根が重くなると、物理的に地震時に揺れ幅が大きくなります。日本の建築基準法は、耐震性についての最低値を定めておりますので、ギリギリで設計されている場合も少なくありません。 その家を建てた工務店・ハウスメーカーにあらかじめ相談することをおすすめします。
ひのきって腐らないって聞いたけど、そうなの?
ひのきは腐りにくく、シロアリが食べない」というひのき神話はまったく根拠がありません。確かにひのきに含まれるヒノキチオールという成分には一定の防腐効果は期待できるものの、木材全体にまんべんなく成分が分布しているはずもありません。
外部のデッキテラスや、躯体である土台、柱などにひのき材が昔より用いられてきましたが、腐ったり白あり被害にあっている現状も多数みてきましたので、「ひのきは腐らない」は嘘だと認識しています。
シロアリって、長野県にもいるの?
普通にいます!かつて存在しないと言われていた北海道でも数々の報告があり、今や日本中どこにでも存在する状態です。
瓦の屋根って、地震に弱いの?
屋根素材として瓦は非常に長持ちする良材です。国産のものも流通しており、かつて日本の木造家屋は瓦が主流でした。
近代化に伴い銅板やトタン、あるいは薄板スレートと呼ばれる大量生産品が流通し市場を席捲した感があります。
瓦屋根の唯一にして最大の弱点は重さです。我々建築士は、どんな建物であっても耐震性を確認せねばなりませんが、重い屋根の場合は地震の際振幅が大きくなり、必要となる壁量が増えるので、窓が大きい開放性の高い建物を設計する場合は注意が必要です。
「地震に弱い」とは一概に言えませんが、同じ大きさ・間取り・壁量で建てた場合、やはり屋根が重い建物の方が大きく揺れますので、地震や台風に対して安全性を確実に担保するのであれば、屋根材はガルバリウム鋼板など軽い素材が適しています。
ガルバリウム鋼板の基材が改良され、表面に塗装されている塗膜も信頼性が高くなっていることも影響しています。