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アイラブディスシャープペンシル!

2015.02.01

私にとって、かなり思い入れの強い1本のシャープペンシルがあります。 これまで一体何本のシャープペンシルを消耗・紛失してきたのでしょう。 そのほとんどは机から、製図板から、ポケッから床に落ち、先が曲がってしまいなんとかペンチを使って復活を試みるも真に直線に戻ることはなく、芯がうまく出てこなかったり途中でシャーシンが折れてしまう。 捨てるのはもったいないので、仕方なく引出の奥にお蔵入りさせておきます。いつの日かリトライしてみよう。そう念じて。   でも昨年事務所を引越ししたので、思い切ってお蔵入りのシャープペンシルやかすれ気味のマジックなどは全て廃棄しました。 新たな再出発の気持ちを胸に、汚れた過去を消し去るかのように・・・。   板前さんが包丁にこだわりをもつように、美容師さんがハサミにこだわるように、大工さんがノミや鉋にこだわるように、 私も線を描く仕事をしている以上、鉛筆に大変こだわっています。 親指でのクリック感、重さ、書き心地、デザイン、そして耐久性。 でもやっぱり、道具で仕事は若干変わりますね。メンタル面も含めてでしょうが。 019aae7cf3b6c7499db6a6a771d2655a6323a82942どこにでもありそうなこの0.5mmのシャープペンシル。 でも実はもう23年間ずっ~と使っている奇跡の一本なのです。 これまで幾度となく足場から落ち、現場で紛失し、お客さんの家に忘れ、洗濯機でもまれていますが、なぜか壊れない、見つかる、先も曲がらないんです。   今やパソコンCADが主役となった設計道具ですが、鉛筆を使った手書き図面のスケッチの味わいや即示できるメリットは、私の業務上今後も決して欠かすことができないものです。 大学の入学と共に購入した(仕送りで買ったので、正確には買ってもらった)製図道具のひとつです。0.3、0.9,0.5、0.7mmがセットになっているドイツ製のものでした。 これまでいったい何枚のスケッチを描いたことでしょう。何mの線を描いたのでしょう。思えば2級建築士も1級建築士の試験もこれで挑みました。     01e1a48f96240ec6184bed902eeb4f52177244629a先日お客様宅でお打合せをしました。 事務所に帰ってきて筆箱に、ない!(T_T) 探しました。作業着あちこち、鞄、車、机の下、書類の間・・・。 最後にいつ使ったのか思い起こそうとするのですが確たる記憶がありません。 恥を忍んで、打合せをしたお客様にメールを打ちました。 快く探していただけるとのこと。     そして翌日、Mさんから 「ありましたよぉ~」 のうれしいお返事が!(#^.^#)   またしても手元に帰ってきてくれました。泣きました!(笑) 私の心は落ち着きを取り戻しました。筆箱でじっと待っていた蛍光ペンやボールペン、消しゴムたちも長老の帰還にほっと胸をなでおろした様子。   今、私はこのシャープペンシルをじっと見つめながら、これまで共に経験してきた数々の設計や打合せシチュエーションに想いを巡らしています。 ゴメンよ。 これまで、あまり気恥かしくて、面と向かって感謝を言葉で伝えてこなかった。 「いつも僕のそばにいてくれてありがとう。 君がいてくれることが当たり前のことではなく、かけがえのないことなんだね。」 「ありがとう。これからもよろしくお願いします<(_ _)>」   命名します。 妻の名前を一部借用して、「シャー子」ちゃん(笑) 今後もずっとシャー子ちゃんと共に生きてゆこうと思います。   昨日、生まれて初めて料理の本を買いました。   (塩原 まさき)

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