リノベーション・リフォーム
築57年の実家をあきらめない。
延べ床面積61坪の2階建て木造住宅で、物置部分を除く47坪をフルリノベーションしました。
80歳を過ぎた母親が長年一人で暮らしていましたが、息子夫婦が東京から移住し同居することにしました。
これまで異なる環境で暮らしてきた各々が、ストレスなく暮らすには適度な距離感が大切です。
家中どこでも温度差がない快適な温熱環境をベースとして、母親と息子夫婦で生活ゾーンを分けつつ、オープンな間取りながら互いに心地いいい居場所ができるよう配慮した設計になっています。
「リノベーションでしかできないこと」を意識し、従前の家で使われていた床材を玄関ドアの面材に使用したり、旧座敷の欄間をインテリアのアクセントとして再利用したりと、旧家を知る者にしか分からないであろうパーツを随所に散りばめています。
全窓をトリプルガラス入り樹脂サッシ(シャノンウィンドーNS×50、トリプルシャノンⅡx)に交換し、土壁を残しつつ高性能グラスウール105mm外断熱することにより、無断熱だった家はUa=0.3まで断熱性能を高めました。東西面は窓を極力なくし、南面には大きな窓で日射取得ができるパッシブ性能も意識した開口部設計になっています。
次世代省エネ基準(断熱等級4)で建てた場合に比べ、冷暖房エネルギーコストを▲55%まで減らしており(QPEX計算書による)、快適&低燃費を達成しています。
また長野市の補助金を活用した耐震補強も併せて行い、耐震性能も飛躍的に向上。今回も安全性と快適性をしっかり担保した性能向上リノベとなっています。
リノベは新築に比べて費用的には約70%程度(30%減)、また工期も約2ヶ月程短縮できるため、お客様にとっても大きなメリットとなります。
建設費もエネルギーコストも上昇し続けていく昨今、この事例のように耐震・断熱を同時に高めつつ、別々に暮らしていた家庭が寄り添って暮らすことも、「エコな暮らし」のひとつの選択肢といえるでしょう。
場所 | 長野市大字風間 |
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延床面積 | 203.97㎡(61.57坪) 1階床面積のうち改修部面積:132.09㎡ 改修部位床面積:155.94㎡ |
竣工 | 2023年 |
補助金 | 令和5年度信州健康ゼロエネ住宅助成金・ZEH化リフォーム 令和5年度長野市耐震改修工事補助金 |
断熱 | Ua値:0.30 Q値:1.16 C値:0.9(完成時実測) 自然温度差:7.00℃ 暖房熱負荷:44.6kwh/㎡ 省エネ基準地域区分:4 天井:吹込みグラスウール18K 300㎜ 外壁:HGW16K105㎜ 床:HGW16K230㎜ サッシ:シャノンNS50、トリプルシャノンⅡx ダブルLOW-E 三層ガラス 玄関ドア:ガデリウス スウェーデンドア U=0.9 |
暖房方式 | PS温水パネルヒーター暖房システム11台(熱源:灯油ボイラー) |
冷房 | 壁掛けルームエアコン3台(リビング、母の部屋、2階廊下) |
換気方式 | 第三種セントラルダクト方式(日本住環境ルフロ400) |
Q1.0レベル | 準1.0住宅レベル(省エネ基準比:45.70%) |
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