愛知・T邸断熱改修 | 株式会社Reborn(リボーン)

35年目の大改修・ついに完了

5月ゴールデンウィーク明けから開始した築35年住宅の大改修@北名古屋市。鬼六大工こと藤田さんにも大変苦労を掛けましたが無事に終了致しました。藤田さんは伊那の大工さんなので、週末を除き、2か月間泊まりっぱなし。さっと現場に行ったり、材料を持って行くことができればいいのですが、私(長野市)もずっと現場に居るわけにいかないので(1週間に1回程度しか現場に行けない)、小回りの利いた工事運営をどうやって行うか、開始前にずいぶん悩みました。新築ならば工事のほとんどが想定通りに事が進みますし、あらかじめ材料の段取りや業者の手配もしやすい。なにより工程が1時間単位で読めるのです。しかし断熱改修や耐震補強を含むリフォームの場合は工事を進めながら材料や職人を手配しなくてはならず、しかもお施主様はその現場に住んでいらっしゃいますので、何よりスピード感が求められます。携帯やメールでのやりとりにも限界があります。工事の”読み”が非常に大切です。

まず考えたことは、現場状況の写真をタイムリーに共有すること。フェイスブックページを作成するか?当社ホームページに関係者だけが見ることができる掲示板(BBS)を設定するか?

今回は藤田大工さんに協力してもらい現場の状況や進め方の相談をする手段としてグーグル+を利用しました。そこで共有した画像を見ながら打ち合わせしたり、納め方を指示・報告したり。もちろんこの画像はお施主さんも見られるようにしています。このやり方は、結果的に大変良かったと感じています。今回は3者のみでしたが、関わる業者や職人が見れば、現場の進捗状況が分り、準備もたやすいことでしょう。

しかしまだまだ職人の間にはメールすら使えず、FAXもうまく送れない、携帯もなかなかつかまらない、そんな現実もあるわけです。

将来的には、すでに始めている設計士の方もいますが、フェイスブックという道具を用いて、現場ごとに掲示板のような使い方で現場の状況や情報を、設計士・施主・職人で共有したいと考えていますが、まずはそれによるメリットやデメリットを検証してみる必要がありそうです。それらを理解してもらった上でやらないと、ただただ「メンドクサイナ・・。」となってしまいそうです。

ともあれ、無事工事が終了しました。住みながら改修で一番大変なのは、そこに暮らす施主です。ご協力、ご理解、本当にありがとうございました。



キッチンです。設置された翌々日から使用開始!もともとリビングに置かれていた棚を再利用して藤田大工が改造しました。不用品を処分もしましたが、収納がすっきりできそうです。

 

 

 



対面式キッチンとなりました。冷蔵庫上の吊戸棚は、工事前にあったキッチンの吊戸棚を移設しています。

 

 

 

 



この1週間前の写真です。この状態からエイヤエイヤで前出写真のキッチンにまで、もって行かなくてはならないのです。材料の発注や工程のすばやさが勝負どころです。また、システムキッチンの発注ミスを防ぐべく、キッチン組立業者とあらかじめ綿密な打ち合わせが必須です。

 

 

 

 



黒いタイルは剥がすと、やはり土壁でした。筋違い(すじかい)が入っていますが、構造計算をしたら、ここが耐震上、非常に重要な壁です。補強で構造用合板12㎜をぴっしり貼りました。コンセントの位置につてもこの時点で最終確認。

 

 

 



リビングにもクロスが貼られ、家具や諸物の移動をしています。キッチンができるまで、ここが台所であったわけです。

住みながら改修は、あちこちに手を付けるのではなく、改修エリアをゾーン分けし、部屋ごとに仕上げていく工程になります。

 

 



先の写真の数日前のリビングの様子です。以前はキッチン・ダイニングに有ったものが、すべてここに移動されています。

「ばあちゃん、台所の完成を待つ」の絵です。

 

 



絵といえば・・・

ばあちゃん、御年74歳ですが、今も絵画教室に通い、味わいのある、良い絵を描いています。こちらは玄関にかざってあったもの。

 

 

 

 



新しいキッチンに嫁・姑の笑顔。うれしい瞬間です!これからも仲良く、おいしいご飯がここでつくられてゆくのでしょう。

 

 

 

 

 

 



トイレもバリアフリー、ウォッシュレット最新型、手すりが取りつき、床もGロックフローリングというお掃除しやすいフローリング調の塩ビタイルに変身。

白い床も清潔感があっていいですね。

 

 

 

 

 



ユニットバスは迷いに迷った末、黄緑色のアクセント。

換気暖房乾燥機を採用。

 

 

 

 

 



すべての窓がこのように2重サッシになりました。左の黒っぽいのは元々あったアルミサッシ+シングルガラス。右の茶色いのが樹脂製(プラスチック)のLIXILインプラス+ペアガラス。

今日7/9の時点でエコポイントも終了したようですが、ぎりぎり間に合った~。

 



玄関先には藤田大工お手製の郵便受けが取りつきました。傘掛け用の丸棒、シンプルながらジャストフィット。

 

 

 

 



頻繁に出入りする掃出し窓にはこのようなステップを。今までなかったのね・・・。ちょっとしたものでも、大工さんならちゃっちゃって出来ちゃうからステキ!!

 

 

 



リビングにはこの家の守り神が復活!

いや~T様ご一家、本当にお疲れ様でした。大変な負担をおかけいたしましたが、愚痴ひとつ言わず、工事にご協力いただきました。おかげさまで、意味のある、充実した内容の工事になったと思います。

春からスタートしたこのプロジェクト、お天気にも恵まれ、無事完了です!(鹿様のおかげ)

 

 

 

※今回のような”住みながら改修”は季節の良い春か秋に行いましょう。

すでに変化を体感!キッチンくるり。



今日も行ってきました、北名古屋市・T様改修工事現場へ。

 

3月からプランニング、打ち合わせを重ね、5月ゴールデンウィーク明けから始まった工事もいよいよ佳境です。明日は夏至。いや~20時近くまで現場で働けるためか、ダイエットが成功しているためか、体が重いです~(笑)

 

 

長野市から名古屋へは、高速道路で約3時間半。上信越道→長野道→中央道→名神と続くわけですが、台風一過の今日はそれはそれは天気の移り変わりがすごかったですね。晴天→暴風→雨→どしゃ降り→曇りでした。帰りは睡魔との闘い。途中伊那北IC付近の辰野の山腹ホタルライティングに癒されながら、先ほど帰還いたしました。

 



リビングの床の張替えも終わり、壁が閉じられようとしています。この後、電気配線(位置の修正・追加など)を行い、石膏ボードを貼り、クロスで仕上げます。このところ板張りや左官仕上げ(ダイヤトーマス)で内壁を仕上げることが多く、クロスは実に1年ぶりです・・・。

 

 



電気屋さんは10年来のお付き合いの高村さん(佐藤電気工業)。この現場の近くの会社です。

久しぶりのあいさつもそこそこに、てきぱきと作業をこなしてくれます。お互い手の内が知れている職人さんはありがたい!

 

 



先週のことですが、

私は奥さんと、明日以降から始まる、キッチン―ダイニングゾーンのたなや壁の構成を打ち合わせ。いまここに座っている場所が明日には戦場に・・・。

 

 

 



あらっぱいスケッチですが、イメージ共有には必要です。大工さんら職人さんへも直接の指示に使えます。

 

 

 

 



こちらがキッチン改修前。

 

 

 

 

 



先日解体・・・。

 

 

 

 

 

 

 



数日後。

 

 

 

 

 

 

 



そして今日。まだ壁がクロスで仕上がっていませんが、ニューキッチンでの筆おろしでーす♪

 

 

 

 



対面キッチンの出来上がりなりぃ~!

 

 

 

 

 



巻き戻し~。

 

 

 

 

 



これがスタートでした・・・。

 

 

 

 

 



住みながら改修なので、現在はキッチン―ダイニングゾーンを改修中のため、リビングはこのようになっておりまする。

 

 

 

 



F大工さんも外と中を行ったり来たりなので靴下で。ワイルドだろぉ~?

良い子は作業用靴を履きましょう。

 

 

 

築35年目の大規模改修工事が着々と進行中ですが、床の断熱材を新たに入れ、すべての窓に内窓あるいは樹脂サッシに付け替えたため、すでに体感的に「室内温熱環境が良くなっている」と、ありがたいお言葉をお客様から頂戴致しました。冬の暖房で実感することが多いのですが、こちら名古屋地区では夏のエアコンの効きにもずいぶん違いが出てくるでしょう。

「いや~思い切ってやってよかったわ~」というお言葉を聞きたくて、毎週名古屋へ出向いています。

 

土壁が出てきたゾ

今日は自身の39才の誕生日。大安吉日も重なって、たくさんの方からメッセージをいただきました。この場をお借りして、御礼申し上げます。私は、今年の春からフェイスブックを利用していますが、自分のデータに誕生日を登録・公開しているので、フェイスブック上のお友達に対して自動で「今日は塩原真貴さんの誕生日です。メッセージを送りましょう。」なるメッセージが送られるのですね。もちろん生年月日を登録・公開モードにしておいた場合に限るようですが。

 

改めて振り返ると、大学卒業後、建築素人でこの世界に飛び込みました。なんとなくですが、好きだったログハウス雑誌がきっかけとなり、「自分もログハウスに住みたいから」という理由だけで、大志や野望はまったくありませんでしたねぇ。、自分自身、あまりデスクワークが得意ではなく、また大企業志向がなかったので、長野県の創立間もない小さなログハウスメーカーに就職することになったのです。そう今から16年前です。

会社に入ると、すぐに現場に放り込まれました。何も分らず、何をしたらいいのかさえ指示されぬまま、大工の親方と共にログハウス住宅に関わることになりました。最初にしたことは、とにかく現場の掃除です。誰よりも早く現場に到着し、家の周りのゴミ拾いをしました。ほんの小さな木くずや釘1本も見逃さないスルドさで、現場がスタートする朝8時前に、1時間ほどかけて現場で発生するごみを手でひたすら拾いました。約半年ほどは毎日続けましたが、今から思えば、自分自身とてもいいことをしたと思います。「この外壁を貼るのに、どんな釘を使っているのか?」、「何でここにノミで削った木くずがあるのか?」、「どの職人さんが一番ゴミを散らかしているのか」、「どういう順番で家はつくられていくのか」などなど、ゴミはいろいろな情報を教えてくれました。

そのうちに、少しずつですが、材料を切ったり、貼ったりする作業をさせてもらいました。ロスのある動きや材料のカットミスをすると、親方から勢いよく怒鳴られました。それでも楽しかったですねぇ。大工とまではとても言える動きではありませんでしたが、少しずつ、少しずつ、確実に家が出来、仕上がってゆく。そして3か月程度で完成し、その数日後には、お施主さんがそこで暮らしている・・・。ホント、すごいことです。

親方から、「見えないところこそ手を抜いてはだめだ!いつかお前の仕事ぶりを大工が見ることになるんだぞ!」と言われたことがありました。そうなんです、住宅は消費するものではありません。必要に応じて部材を取り替えたり、使いやすくしたり、増築したり・・・長い年月と共にいじってゆくもの。

今回担当しているTさま邸も、築後35年以上を経て、建てたわけじゃない私が覗き見ることに。ああ面白い。この家を建てた大工さんの息遣いが聞こえてきそうです。「へぇ~こんなんやってたんだ・・・」とか、「なるほど、こうやるとこうなるんだ」ということがよ~く見るとわかるんですねぇ。



リビングの壁を剥がすと、筋違と土壁が見えてきました。名古屋方面では、この土壁(ドロ壁)が多いんですね。外壁・室内間仕切り壁に関係なく、すべての壁に泥な塗ってあります。

 

 

 



この間仕切り壁の中の土、防音の効果や調湿作用があるばかりでなく、蓄熱体(ちくねつたい)として、大変効果があります。現代の一般的な家のつくりだと、このように土はなく、空洞になっています。

土は結構重いので、熱を蓄えておく機能が期待できるので、温熱環境的にいえば、冬・暖房は温まりにくく、冷めにくい。夏・外気温とは遅れてゆっくり気温が上がる。つまり朝から急激に外気温が上昇しても、室内は緩やかに暑くなる。とにかく、気温の変化が緩やかになります。高断熱住宅では今後この蓄熱、ということがかなり大事なテーマとなってゆくことでしょう。

 



リビングの床板も一度すべてはぎとりました。断熱材が入っていませんでしたので、この後スタイロフォームという断熱材を隙間なく挿入します。その前にせっかくですから、白あり予防の消毒をし、さらに地面からの湿気を防止するために防湿シートを敷込みます。床下にもぐらずにできるので、精度良くでき、作業者の負担も軽いです。

 



床下の様子です。床下は外の空気が入りますので、風でシートがめくれないように二又のピンを刺して固定しています。

 

 

 

 



床下から壁の中に風が入ると室内は結露する可能性があります。また、冬暖房が効きません。この写真のように、発泡ウレタンなどで、その風の道をシャットアウトします。

 

 

 

 

 



床組の補強をし、断熱材を入れた後、合板で床の下地をつくります。合板は湿気をほとんど通しません。これで冬でもスリッパなしで裸足で歩けるほどの床になります。

 

 

 



リビングが使えなくなってしまっていますが、おうちの方に昼食BBQをごちそうになりました。シカ肉・いのしし肉を七輪で焼いていただきました。

 

 

 

 



炭の火力もよろしく、この上ない美味さでした。なかなかダイエットさせてもらえません!

七輪は以前ブログでも紹介した、黒七輪。周りが、あまり熱くならないので、このように木のテーブルの上でも問題ありません。黒七輪の値段を聞いてびっくり!6000円くらいなんだそうです。早速購入先をお聞きし、すかさず購入します!

 



玄関はフローリングで仕上がりました。今回も定番のシベリアンラーチ無垢・自然オイル塗装です。

大食漢のF大工さん、良く気が利いてすばらしい大工さんです。大工さんも新築に向いた方と、リフォームに向いている方とがいるように感じます。

大工のFさん、名古屋に来て、だいぶ体重増えたんじゃない?

 

 

 

床断熱工事・気流止め

愛知県T様邸リフォーム工事も着工の時を迎えました。いろいろなメニューが用意されました。

床の張替え工事は、1階の床にスタイロフォームという断熱材を全面に敷込み、さらに床下地面に白あり予防の消毒+防湿シート敷込。床をせっかく張り替えるのですから、もちろん段差なしのバリアフリー仕様。かつ、無垢のシベリアンラーチ乱尺貼り。水廻りはGロックフローリングというフローリング調の塩ビタイル。

さらに今のシングルガラス入りのサッシはそのままに、室内側に内窓(LIXILのインプラス)を追加。しかもペアガラスです。

あとは、浴室をユニットバスに更新、キッチンも入れ替え、トイレも節水型のものに。

リビングとキッチン、食堂は内装壁も模様替えです。

そんでもって、耐震改修もある程度やっちゃおう!

これだけのメニューを取りそろえ、

「築35年、住み慣れた家の大改修」、ついにスタートであります!

 

住みながら改修ですので、全体をいくつかのブロックに分けて、荷物の移動場所を確保しながらの進行です。

 



まずは、和室の下の断熱工事からスタートです。畳の何枚かをめくり、床下への侵入ルートを確保します。和室には通常床の間や仏壇納があり、それらの箇所は今回床を張り替えません。したがって、床下にもぐって、あおむけの体勢での作業となります。

 

 

写真は前回もご紹介しましたが、ずっと以前に白あり予防消毒工事をどちらかに依頼した際、人通口として基礎を壊した跡です。

 

 



こんな場合、どうするの!と悩んでいたら、ランバーテックの丸山先生に「キソフレーム」をご紹介いただき、早速購入、補強しました。これで万全!とはいきませんが、ある程度補強になりそうです。床下はお客さんも潜ったことないでしょうから、こわいですね~。何されてても分んない!

 

 



こんな感じで床下からスタイロフォーム断熱材を打ち上げていきます。同じように見えるこうした断熱材も実はさまざまな種類があり、同じ厚みでも断熱性能が異なります。今回は最高ランクの3種Bという種類で厚さも50mmを採用しました。

 

 



できるだけ隙間なくやりますが、補助的に、発泡ウレタンという泡状の断熱材(しばらくすると膨らんで固化する)で隙間を埋めます。

 

 

 

 



作業はやや胸の厚い藤田大工さんです。伊那市から、泊まりがけです。

出たり入ったりの作業、ものすごい大変ですが、愚痴ひとつ言わず、黙々と、淡々と作業してくれています。

 

 

 



地面にも白あり予防の消毒後、防湿シートを敷込みます。継ぎ目はテープで処理して、めくれあがり防止のため、U字型をしたピンを地面に刺して押さえています。これもランバーテック丸山さんの手配で、名古屋の雨宮さんが職人として工事していただきました。

 

 



つづいて、玄関の床をめくりあげました。少々かび臭い感じです。シロアリ被害なし。腐れなし。

このように床をめくれば、断熱工事や消毒&防湿シート工事も簡単です。

 

 

 



床をバリアフリーにするということなので、約3cmほど旧来より床が上がります。根太(ねだ)と呼ばれる床の骨を更新し、肉である断熱材をはめ込みます。隙間が空かないようにきちんと寸法を測りながら。

 

 

 



一方、私はLIXIL(リクシル~トステム&INAX&サンウェーブ&新日軽&東洋エクステリアが合併した会社)小牧ショールームへ。ご家族と共に、ユニットバス、キッチン、トイレの最終選定へ。

 

 

 



節電の動きから、ガスコンロに時代は向かっているようです。このようなものを見るのは、ダイエットを志しているわが身には酷です!

 

 

 

 



ピザトーストの裏、一応確認しました。

とりあえず、だれもがやるそうです・・・。

 

 

 

 



ガスコンロもガラストップは当たり前になってきました。機能もIHヒーターとそん色ありません。あれだけオール電化のコマーシャルあったのに、まったく消えましたね。

 

 

 



キッチンの扉もいろいろあるんだけど、こんなに必要なのだろうか?取っ手の種類、基材種、表面の加工種、いろいろ選べるのは、まあ、ありがたいし楽しいんですが、なんか、自分たちで自分たちの首絞めちゃってるような気がするのは私だけでしょうか?

 

 

改修工事、新築工事を問わず、やはり住まい手が見ることができない構造躯体や断熱材などにもっと注目し、このあたりに費用を優先的に掛けることができるよう、もっともっと情報を開示していきたいと思います。建築・建設の世界はブラックボックスが多すぎる。物理的にも、金銭的にも。

 

 

何を優先するか?

10年近く前にログハウス(ポストアンドビーム)を新築させていただいた方のご実家(=北名古屋市)のリフォームについてのご相談をいただきました。建築確認は昭和52年。工事は昭和53年にかけて行われた築35年のご住宅です。

家族構成は、おじいちゃん・おばあちゃん・お父さん・お母さん・長女・次女・3女の7人家族の2世帯住宅。2階が若夫婦寝室、子供部屋×2、リビング、トイレ&洗面コーナーです。

1階が和室の客間、リビング、台所、食堂、和室の寝室、トイレ、洗面脱衣室、浴室、洗濯室、納戸といった、わりとオーソドックスな部屋割。



瓦ぶきの2階建です。延床面積は52.38坪。軒の出が3尺(90cm)ほどあり、堂々とした外観です。

これまで洗濯室を改修した程度で、今回が初めての大改修となります。

 

 

 


南からの外観です。北側道路なので、玄関は当然北にあり、南側にはたっぷり庭があります。2階にベランダはありません。やはり軒の出が深いので、外壁があまり傷んでいません。

 

 

 



室内の床はこの時代によくある市松模様に突板(つきいた=薄くスライスした木)練り付けの合板床12mm。下地が悪いのか、材が腐りつつあるのか、ところどころブカブカしています。

 

 

 



さっそく床下にもぐりました。断熱材は無く、床合板の裏は特に腐っている様子はありません。しかしカビ臭がします。

 

 

 

 



建物中央に近い部分の床裏にカビが発生。床下の通気が不足している証拠です。

 

 

 

 



だいぶ前ですが、シロアリ業者によって再消毒をしたらしく、その際基礎の一部は斫(はつ)ってしまっています。コンクリートの破片が見えるかと思います。

 

 

 

 



水廻りの給水管や排水管からの漏水はありませんでした。白あり被害も見当たりません。地面からの湿気防止と床根太(ゆかねだ)の補強と、床の断熱材を入れることが必要だと感じました。

30分ほど這いずり回って調査しましたが、カビの臭いに耐え切れず脱出。

 

 



キッチンです。まだ使用できますがボチボチ壊れてきている箇所も出てきているので、思い切って更新を希望。

 

 

 

 



タイルと石でつくった浴室も巨大な窓によって冬はチョー寒い。給水・給湯管も寿命で数年前に配管しなおしていました。足腰の弱ってきている老夫婦の為にも、安全に入浴できるお風呂に、また冬、入浴するのに抵抗のない浴室にしたい、というご希望。

 

 

 

 

 



トイレも更新したい。手すりの設置。段差のない床・掃除しやすい床をご希望。

 

 

 

 



昔の家のドアにはかならずこのような沓摺(くつずり)があります。3cmの高さがあり、つまずく原因になっています。今回、沓摺なしのバリアフリー床の実現もご希望。ブカブカせず、無垢のフローリングをご希望。

 

 

 



リビングの巨大サッシです。もちろんシングルガラスです。同様の窓が1階だけで3か所もあり、冬場暖房が効きづらい空間になってしまっています。

この窓はそのままに、室内側に内窓を新設をご希望。もちろんペアガラス仕様で。

 

 



リビングには立派なものが!

 

 

 

 

昭和56年に建築基準法の耐震基準が大幅に見直されました。これ以前の建物は、要注意と我々設計士は考えています。果たして来たるべき東南海地震に倒壊せずに耐えられるか、このあたりが一番心配するところではあります。

しかし日々生活しているご家族は、やっぱりキッチンや浴室、トイレなどの水廻りのリフレッシュ型リフォームが基本。省エネに必ずや直結する断熱改修や、構造補強の耐震改修は後回しの感があります。

あと何年もつのか?もたせたいのか?

建物の構造的弱点はどこなのか?補強すればいいのか?壁を追加しなくてはならないのか?

省エネにつながる投資をどの程度して、室内の快適性をどの程度向上させるのか?

そんなことを考えながら提案をしていきたいと思います。

当然予算のこともあります。想定外として追加費用が膨らむようでは工事も立ち行かなくなるでしょうし、設計士としての信用も失うでしょう。

事前の調査を念入りに、施主の意向や要望を良く聞き、設計士として主張すべきはして、限られた予算を上手に使って効果的な工事を提案しようと思います。

また今回は、住みながらリフォームです。職人さん、とりわけ大工さんの気の利き具合や段取りの良さ、信頼関係が重要です。