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「大工」という職業について

2012.02.04

家づくりに携わる職人のなかで、”大工さん”は特別な立場にあります。ほかの職種との関連性がずば抜けて多い。いやすべての職人と係ると言っていいと思います。そう、家は大工の手で出来ています。
オダイク様とか棟梁とか親方とか言われているのは、とてもいい表現だと思っています。古来よりある日本の木造住宅。縄文時代の竪穴式住居は、おそらくそこに暮らす家族の手で作られていたのでしょう。「巣」はそこに暮らす人が原則つくるものでした。弥生時代になると、稲作が始まり、米などの穀物を保管しておく高床式の倉庫が作られるようになった。そうネズミ返しのあるアレですね。このころからおそらく大工という職種の原型ができてきたのではないでしょうか。中国から寺社仏閣建築が伝えられ、大工という職業は一躍その脚光を浴び、それを生業(ナリワイ)にする人が急増。神仏を納めるのですから、そこは真剣勝負の現場。人々からは尊敬され、信頼され、現代でいうところのスターだったのではないでしょうか。後に宮大工と呼ばれる職業はその末裔でしょうか。
一方、民が住まう住居に対応する大工という職業も生まれ、手先が器用で頭がよく、ほかの職人を取りまとめる役割をも担っていったと考えられます。その地域では兄貴や親分としての地位も与えられ、元気のいい親方は後にゼネコンの社長や地域の代表になっていったのではないでしょうか。

とにかく大工という職業には直観的魅力があります。設計という職業は大工から枝分かれした分業のかたちではないかと思っています。
私も大工さんを何人か知っています。丁稚(でっち)として中学生のころからやっている大工、40才近くになって脱サラしてやっている大工、サラリーマンとして企業の社員としての大工、経歴や業態はさまざまでも大工という職業を尊敬しています。うらやましくも思います。これからもお互いに協力しながら応援していきたいと思います。

今回は大工さんが働く姿を見ていただきたいと思います。

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