知人Yさんから築150年の古民家改修の依頼を受けました。ご相談いただいたのは昨年の4月。得意の断熱改修模様替えを軸として、バーカウンターのような怪しい空間をイメージ。
コンセプトは「アヴァンティー」で決まりました。
”アヴァンティー”の事を知る人は少なくありません。そうFMラジオの人気番組の一つ。
♪サントリーウェイティングバー・・・アヴァンティー♪(ポッドキャスト)
残念ながら昨年の3月末で番組が終了してしましました(T_T)
当然実在はしていないお店なので勝手にイメージしちゃうのだ。
17年前に社会人になった私は、土曜日の夕方5時になると、現場のラジオの近くで作業をしていたほどです。また、車でゆっくり聞こうと、その時間は移動時間に充てるようスケジュールを調整するなど、けっこうアヴァンティーファンでした。
Yさんの出身は広島県。
築150年という古民家を譲り受け、このひろ~い家に一人で住んでいます。
(お嫁さん募集中らしい)
このダイドコを中心にした改修計画です。
改修前のゴールデンウィーク前ですが、まだまだストーブが稼働中。
北側の無断熱地帯!?
床もべこべこです。
林業関係のお仕事をしているので、家の周りには不思議な物体が。
これも今回何かに利用したいとのこと。
賢明な読者の方はぴんときた?
恒例の天井裏チェッ~ク!
何とも言えない雰囲気です。
古民家の屋根裏って、独特ですよね。
ススで真っ黒ですが、DNAの記憶が呼びさまされるのか、懐かしいような怖いような、もぞもぞした感覚になります。
へたくそなスケッチですが、バーカウンター対面式のキッチンを妄想。
天井は吹抜けとして怪しい小屋組みを見せるようにします。
冬の間はほぼこの空間で過ごせるよう、テレビや収納をコンパクトにまとめましょうか。
壁面収納ずらり。
建具のデザインが重要ポイントです。
冷蔵庫や電子レンジは別室にしてます。
カウンターの背中側には飾り棚を。
ここにあらゆる酒が並ぶことに。
解体スタートです。
どこにでもあるような普通の台所。
解体スタートです。
天井を剥がすと怪しい空間がお目見えです。ほこりや煤ですごいことすごいこと・・。
古民家改修の第1のハードルはこの解体時の埃っぽさに耐えられるかどうか。
床も天井も内壁も解体し終わったところ。
天井はなんともすごい空間。
床下地面に防湿シートを敷き、床組。
断熱材は高性能グラスウール120㎜
天井は2重屋根になります。
たるき、と呼ばれる構造材を配置。
ピンク色は高性能グラウウール断熱材。
防湿シートを全面に貼ってあります。
予想以上に手間のかかる難工事になってしまいましたが、再び息を吹き返した空間の面白さに期待が高まります。
約3カ月かかって見事完成!
アヴァンティー山小屋バージョン!
よぉく見ると、カウンターの脚には斧が。
玄関ホールには先ほどの枝付の樹が、帽子とかジャンバーとか手袋とか、、、あらゆるものをひっかっけるオブジェに変身。
聞けば数年前にこの土地にいたイチイの樹だそう。
完成の数日後、ご近所の方や知り合いで盛大に完成お披露目会が。
人が集まる空間によみがえったことが何ともいえず嬉しいですね。
スターン?ジェイク?
週末になると誰かこうか必ずやってくるのだとか。
雰囲気が良くても寒い古民家調の居酒屋ってよくありませんか?寒くて酔えない、寒くて早く帰っちゃう(笑)
ここアヴァンティーYでは皆さんずいぶん長居していくそうです(*_*)
開店後(営業しているわけではありませんが)1カ月、すでに飾り棚にはあらゆる持込みの酒瓶が笑
ご協力いただいた業者のみなさんありがとうございました~。
工事期間2013.10~2014.1