先週末に行われた完成現場見学会は無事終了いたしました。
ご来場いただきました皆様、そして会場を快く提供していただいた建築主のSさん、
誠にありがとうございました<(_)>
さて、今年も台風シーズンが到来したようです。
まだ5号ですが、これから毎週のようにやってくると思うとぞっとします。
大きな被害が起きなければいいのですが・・・。
台風といえば22年前を思い出します。
大学4年生(正確には5年生!?汗)の夏休みに、一人で自転車で四国一周(お遍路さんと逆回り)の旅に出ました。
今でこそスマフォなど情報の仕入れはたやすいのですが、当時まだ携帯電話ですら持っていませんでした。
(なぜか一人暮らしのアパートに固定電話はありましたが・・・)
懐中電灯がついたラジオを持っていましたが、自転車に乗りながらラジオは原則聞きません。
なるほど、四国の海岸沿いの景色は素晴らしいものがありました。
室戸岬に到着したのは出発してから1週間後くらいでしたか、野宿生活にも慣れ、浜辺の公園でテントを張って、ウィスキー片手に、
懐中電灯で椎名誠の本を読んでいました。そう、ラジオはつけずに・・・。これぞマイホームといわんばかりに・・・。
深夜、、、
いったい何時だったのでしょう?
ものすごい突風がマイテントを揺らし、眠りから覚めます。
次の瞬間、テント、いやマイホームが宙に浮きました(”Д”)
幸いにもペグで四隅を固定しておいたので、そのままモモンガ状態でばさんばっさんと、
そしてすぐそこには波が打ち寄せ、
「あわわ、、なんで??」
・・・
あの時が人生で最も死に近かったのかもしれません。
ペグをひっこ抜き、テントごと引きずって、
50m先のネズミ色のブロック造公衆トイレに逃げ込みました。
それから夜が明けるまでずっと、大いに荒れる海や、これこそが台風、といった感じの渦巻く真っ黒な雲を眺めていました。
情報がない生活を続けると、
ラジオを聞かないと、
五感を研ぎ澄まして気候を読まないと、
大変なことが起きる典型的な例。
皆さんもせっかくスマフォやパソコンやテレビやラジオを持っているならば、
天気予報ぐらいは、ね。(^_-)-☆
週明けの月曜日は関西でオペを。
柱の根っこが一部腐っていました。いっけん何の問題もなさそうな柱の根元部分。
少し黒ずんではいますが、まさか・・・。
築7年。まさか自分の家がこんな風になっちゃうなんて、
って、Hさん感じたのではないでしょうか?
カナヅチで叩くとパフパフした音が・・・。
進行度合いはステージ2といったところでしょうか。
部分補修で済む範囲でよかったです。
バールや-ドライバーで簡単に削れてゆきます。
シロアリ被害ではなく、腐れ。
つまり腐朽菌が木を食べてゆくのです。
丸ノコやノミ、マルチツールを使って、腐朽部分を削り取り整形。
これがあまりにも範囲大だと、柱の交換も考えなければなりません。
幸いにも深さは最大約7cm。
柱が18cm角なので、部分的に補修でよいと判断しました。
消毒液であるホウ酸水溶液を、刷毛で刷り込むように塗っておきます。
ホウ酸は無機材で、木に染み込み、留まる性質を持っています。
医療でも消毒液としてけっこう使われているらしい。
水に溶けると無色透明。臭いもありません。
患部にネチネチとこすり付けます。
念のため、ホウ酸が棒状に固化されたロッドも打ち込んでおきます。
形を整えるために、ACQ加圧注入された木材をはめ込みます。
約2時間のオペは無事終了。
これでひとまず安心です。
今回は、家主さんの早期発見に尽きると思います。
自分の家に関心を持ち、定期的に点検することが大切です。
リボーンでも築後1年、3年、5年、10年、15年、20年と点検を行うべく、ご案内をお客さんにしていますが、毎年点検はお客さんの費用負担もさることながら、リボーンのマンパワー的にもできません。ぜひ1年に一回は、家主自身の手で、金づち片手に、家の周りをコンコンしてみてください。
そして天気予報や台風進路についても定期的にアンテナを立てましょう。
最近はテレビを見ない、新聞もとらない、という方が増えていると聞きます。
見るのはニコニコ動画やYouTube。マンガやLINEのみの生活では、”今”がわかりません。
自分の実は自分で守らなければならない。
22年前のあの光景を思い浮かべながら、土砂降りの名神高速を東に向かって走りました。
ん?
なんか矛盾してる?
2017.8.8 Reborn塩原(情報を得たうえでどう行動するかは最終的に自己責任なのだ)