いやあ、ご無沙汰してしまいました。
愛知県幸田町、OB宅10年点検。
(11年経過してしまいましたが)
木曽ひのき丸太をつかったポスト&ビーム工法のOB宅。
10年ぶりに訪問させていただきました。
この10年、オーナーのKさんご家族にとっても激動の一年だったようで、
到着するや否や、よもやま話に花が咲きます。
住宅の仕事をしていると、ご夫婦そろって、あるいはご両親やお子さんともあれこれお話が違和感なくできるので、嬉しいですね。
新築当時の写真が残っていました。
最初はクリアー塗装だったんですね^^
軒天パイン、腰壁にレッドシーダーはログハウスの定番素材。
デッキ手すりのナナメ柄が印象的ですね。
それにしても太い・・・
玄関先のデッキポーチへの木製階段は、10年すると必ずと言ってよいほど腐ってることが多いのですが、なぜか全くその気配なし。
このころはまだACQ加圧注入材は採用していなかったはずですが・・・
こんな感じに階段を受ける踏み台を石やタイルでデコるといい感じですねー。
DIY施工だとは思いますが、実はKさんの職業は外構工事業なのです。
11年前は勤め人としての職人だったんですが、その後独立開業。
事業も軌道に乗ってきているそうでなによりです。
スウエドア、トリプルガラス。
この頃の定番でした。
玄関先は住人の趣味趣向をよく表すと感じます。
日本では玄関ドアは外開きが一般的ですが、欧米は内開きが一般的です。
靴を玄関で脱ぐ習慣によるものだと思いますが、それだけではないようです。
客人が入りやすいように、招き入れる動作をスムースに行うためには内開きが感じがよい。
過去のお客さんでも何人かの方から玄関ドアの内開きを相談されましたが、
日本ではほぼ流通しておらず、納期が船便で3か月かかる、金額が倍近くになっちゃうなどの理由で断念してきました。
屋根:ディプロマット オニキス色。
ディプロマットは先の台風被害の復旧でかなり知名度があがっているようで、
このころはまだ全くといっていいほど使っている家をみかけませんでした。
最近ではずいぶん品薄になっている様子です。
11年経っても全くといってよいかと思いますが、経年変化がない・・・
驚異的な耐候性です。
外部サッシ(TOSTEMのマイスターⅡ~現在はLIXIL エルスターSとして引き継がれています)の汚れがしっくい外壁を汚している様子。
傷んでいるわけではありませんが、ひび割れも少々。
気になったのは腰壁見切り板の上面か。
コーキングを打っていただくようにアドバイスしました。
しっくい外壁のメンテナンスサイクルについてよく聞かれますが、
わたしは通常「30年」と答えています。
室内で話題になったのは、シベリアンラーチフローリングのトゲについて。
私の自宅にも同じ床を採用していますが、場所によって、するどい棘が牙をむきます。
Kさんは「殺人フローリング」と呼んでディスっていました。
子供はよく足を引きずって歩きますね(笑)
そうするとグサッと、それも1cmほどの長い棘が刺さることがあります。
私も自宅で悲鳴を上げました。(聞けば妻も、娘も同様の経験があるとのこと)
これを直すには全サンダー&再塗装しかありません。
だからといってこのフローリングを完全否定はしません。
だって木には棘がつきものですから。
2020.1.30 Reborn塩原