もうかれこれ10年ほど前のことです。
長野県松本市の両親の家、つまり実家を断熱・耐震改修リフォームしました。
当時私は30歳。
東北大震災以降、今でこそ省エネとか耐震という言葉が新聞や広告などあちこちで叫ばれていますが、当時は断熱改修なんて言葉はぜんぜん一般化していませんでした~。
そう、かなりマニアックな分野。
そのころ私はとある工務店に勤めていて、年間15~20棟程の設計や現場管理をしており、新築でかなり高断熱高気密仕様(=冬大変暖かいのであります・・・)の家をガンガン造っていました。
新築はゼロから計画できますし、予算も読みやすい。もうくたびれたような家をリフォームして次世代省エネ基準並みの断熱性能を出すことはかなり難しいとされ、また、そんなのは意味のないことなんじゃないかと思われていました。
需要も無ければ断熱や耐震の改修に関する技術もまだまだ発展途上だったわけです。
15年も前に兄が高校卒業と同時に実家をはなれ、私も高校卒業後千葉県の大学へ。
以後この寒い家に、両親は10年以上住んでいたことになります。築30数年。そして父親が勤続40年以上の職場を定年退職。外壁や床、もちろん水廻りもくたびれて来ていました。
さてどうするか?
建てかえる?
売却してマンションに移るか?
月並みに、水廻りだけのリフォーム?
いやいや屋根はかなり傷んでいるから葺き替えか?
・・・・やぱっりこのまま?
両親はそんなことをあれこれ考えていたらしいのです。
ある日私に母親から電話が・・・。
「まさき~、あのさ~、暖かい家つくってるって言うけどリフォームでもできるだかい?」
実はこの数年前に、私の勤める工務店で佐久市に兄の家をやはり高断熱高気密仕様で新築していたのです。次世代省エネ基準を大幅に上回る性能で、自分でいうのもはずかしいですが「めちゃめちゃイケてる」家でした笑。
そんなこんなで10年前に、当時大変珍しかった断熱・耐震同時リフォームを4か月かけて決行!ずいぶんいろんなことを勉強させてもらいました笑
おかげさまで両親からは、
「初めてにして、最高の親孝行」と評され、お盆や年末年始には孫たちも安心して過ごせる実家になりました。
そんな松本市にある私の実家を、2/22(土)、23(日)の両日、10:00~16:00公開しちゃいます!
建て替えか?リフォームか?迷っている方々、
断熱・耐震リフォームに懐疑的な方々、
研究熱心な断熱マニアの技術者たちよ、
どうぞ振るってお越しください。
当日は二男(わたし)および両親にて対応します。
前週(2/15,16)の私の自宅~Q1.0住宅見学会とあわせて、つまり2週連続で塩原家を思う存分バッサリしちゃってください!
改修後の外観。
2階外壁は安い杉板。
1階外壁は普通下地用の軽量モルタルに黄色い石の粉を混ぜて塗ったローコスト左官塗り壁。窓はシャノン樹脂ペアガラスLOW-E.
座敷(応接)~普段は使ってない。
年末年始に子供夫婦・孫らが宿泊。
ダイニングキッチン。
塩原家は、普段居間でテレビを見ながら食事なんかしたことない。
この間の年末年始は家族12人みなここに顔を揃えた。
リビング。
窓大きくて心配だったけど冬も結露知らず。ありがたし。
ここが天才塩原を輩出した部屋!笑
今はマッサージ器が置いてあり、冬場の室内洗濯物干し場として使われている。学習机とかラジカセとかどうすることもなく・・・。